【シチズン×リズム時計】実は密接な関係だった！知られざる企業の真実と選び方ガイド

時計を購入する際に「CITIZEN」と「RHYTHM」の表記を見て、「これって同じ会社なの？」と疑問に思った経験はありませんか？実は、シチズンとリズム時計には深い関係があり、多くの人が知らない企業間の提携関係が存在します。

この記事では、シチズンとリズム時計の関係性について詳しく解説し、修理やサポート体制、製品の選び方まで網羅的にご紹介します。時計選びで迷っている方や、既にお持ちの時計のサポートについて知りたい方にとって、きっと役立つ情報が見つかるでしょう。

この記事のポイント
✓ シチズンとリズム時計の資本・技術・販売提携関係
✓ CITIZENブランドクロックの製造元がリズム株式会社である事実
✓ 修理・サポートの正しい窓口と手続き方法
✓ 各ブランドの特徴と製品選びのポイント

シチズンとリズム時計の密接な関係性

シチズンとリズム時計は資本・技術・販売提携関係にある
CITIZENブランドのクロック製品はリズム株式会社が製造
修理・お問い合わせはリズム株式会社が窓口となる
リズム株式会社の歴史と企業規模
商標の相互使用契約による製品展開
自社ブランド「RHYTHM」の位置づけ

シチズンとリズム時計は資本・技術・販売提携関係にある

多くの消費者が知らない事実として、シチズン時計とリズム時計は単なる別会社ではなく、密接な提携関係にある企業です。この関係は1953年から続く長期的なパートナーシップで、資本、技術、販売の3つの分野で協力体制を構築しています。

具体的には、シチズンホールディングスがリズム株式会社の筆頭株主として7.2%の株式を保有しており、経営面でも深く関わっています。この資本関係により、両社は技術開発や製品企画において密接に連携し、高品質な時計製品を市場に提供し続けています。

また、1969年に締結された商標の相互使用契約により、リズム株式会社が製造する日本国内向けクロック製品の一部に「CITIZEN」ブランドを使用することが可能になっています。これにより、消費者の目には同じCITIZENブランドでも、実際の製造元が異なるケースが生まれているのです。

この提携関係は業界では珍しく、両社の強みを活かした効率的な事業運営を実現しています。シチズンは腕時計（ウォッチ）に特化し、リズムは置き時計・掛け時計（クロック）に特化することで、時計業界全体での棲み分けが図られています。

さらに、技術面では電波時計やソーラー技術の共有も行われており、両ブランドの製品で同等の高精度を実現しています。この技術提携により、消費者はどちらのブランドを選んでも、信頼性の高い時計を手に入れることができるのです。

CITIZENブランドのクロック製品はリズム株式会社が製造

意外に思われるかもしれませんが、家電量販店や時計専門店で販売されているCITIZENブランドの掛け時計、置き時計、目覚まし時計は、実際にはリズム株式会社が企画・製造・販売しています。これは多くの消費者が知らない業界の仕組みです。

🕐 CITIZENブランドクロック製品の製造体制

製品カテゴリ	製造元	ブランド表記	販売責任
掛け時計	リズム株式会社	CITIZEN	リズム株式会社
置き時計	リズム株式会社	CITIZEN	リズム株式会社
目覚まし時計	リズム株式会社	CITIZEN	リズム株式会社
腕時計	シチズン時計	CITIZEN	シチズン時計

この製造体制が確立された背景には、各社の得意分野への特化戦略があります。シチズン時計は腕時計の技術開発に集中し、リズム株式会社はクロック製品の製造に特化することで、それぞれが高い専門性を発揮できるようになりました。

実際に、リズム株式会社は1972年にはクロック生産量で世界第1位を達成しており、この分野における技術力と生産能力の高さが証明されています。現在でも、同社の製品は世界90か国以上で販売されており、国際的な競争力を維持しています。

消費者にとって重要なのは、CITIZENブランドのクロック製品を購入した場合、アフターサービスはリズム株式会社が担当することです。製品に不具合が生じた場合や取扱説明書が必要な場合は、シチズン時計ではなくリズム株式会社のお客様相談室に連絡する必要があります。

また、製品の品質面では、リズム株式会社独自の品質管理体制により、CITIZENブランドの信頼性を維持しています。1982年にはデミング賞実施賞を受賞するなど、品質管理における高い評価も得ており、消費者は安心して製品を利用できます。

修理・お問い合わせはリズム株式会社が窓口となる

CITIZENブランドのクロック製品について修理や問い合わせを行う際、多くの人がシチズン時計に連絡してしまいがちですが、実際の窓口はリズム株式会社のお客様相談室です。これは前述の製造体制に基づく重要なポイントです。

🔧 修理・サポート窓口の正しい連絡先

製品の種類	連絡先	対応内容	備考
CITIZENクロック全般	リズム株式会社お客様相談室	修理・取扱説明・故障診断	平日対応
RHYTHM製品	リズム株式会社お客様相談室	修理・取扱説明・故障診断	平日対応
CITIZEN腕時計	シチズン時計お客様相談室	修理・取扱説明・故障診断	全国対応

リズム株式会社では、1976年に消費者相談室（現：お客様相談室）を設置しており、45年以上にわたって顧客サポートを提供してきた実績があります。経験豊富な専門スタッフが対応するため、製品の不具合や使用方法について的確なアドバイスを受けることができます。

修理に関しては、リズム株式会社の子会社であるリズムサービス株式会社が実際の修理作業を担当しています。同社は1978年の設立以来、自社製品の修理を専門に行っており、2012年にはプライバシーマーク認証も取得するなど、顧客情報の保護にも配慮した運営を行っています。

また、修理費用については、製品の年式や故障内容によって異なりますが、一般的にはクロック製品の修理費用は腕時計と比較して比較的リーズナブルに設定されています。ただし、古い製品については部品の在庫状況により修理が困難な場合もあるため、まずはお客様相談室への相談をおすすめします。

取扱説明書については、各機種番号の取扱説明書や簡易操作ガイドをWebサイトからダウンロードすることも可能です。紛失してしまった場合でも、製品の型番さえ分かれば必要な情報を入手できるため、まずは製品本体で型番を確認してみましょう。

リズム株式会社の歴史と企業規模

リズム株式会社の歴史を知ることで、同社がいかに信頼性の高い時計メーカーであるかを理解できます。同社の前身である農村時計製作所は1946年に設立され、その後1950年11月7日にリズム時計工業株式会社として新たなスタートを切りました。

📈 リズム株式会社の主要な発展経緯

年代	出来事	意義
1950年	リズム時計工業株式会社設立	会社の正式なスタート
1953年	シチズンとの提携開始	現在の関係性の基盤確立
1963年	東証二部上場	企業の社会的信用度向上
1972年	クロック生産量世界1位達成	国際的な競争力の証明
2020年	3社合併によるリズム株式会社設立	事業規模の拡大と効率化

現在のリズム株式会社は、2020年10月1日にリズム時計工業、東北リズム、リズム協伸の3社が合併して誕生した企業です。この合併により、従業員数は連結で2,486人（2024年3月31日現在）、連結売上高は299億11百万円（2020年3月期）という規模を持つ中堅企業となっています。

事業拠点は埼玉県さいたま市の本社を中心に全国展開しており、生産拠点として青森県五所川原市、山形県東根市、福島県会津若松市、栃木県宇都宮市、埼玉県川越市に工場を構えています。また、海外にも積極的に展開しており、アメリカ、香港、ベトナム、中国、インドネシア、シンガポールに子会社を持っています。

特筆すべきは、社会貢献活動への積極的な取り組みです。2000年の創立50周年を機に、毎年6月10日の「時の記念日」に埼玉県内の児童施設へ時計を寄贈する活動を継続しており、2022年までに約900施設に時計を寄贈しています。

また、技術面では1999年に電波時計シリーズを発売し、2005年にはクロック業界で日本初となるエコマーク取得製品を発売するなど、環境配慮と技術革新にも積極的に取り組んでいます。

商標の相互使用契約による製品展開

シチズンとリズム時計の関係において特に重要なのが、1969年に締結された商標の相互使用契約です。この契約により、リズム株式会社が製造する日本国内向けクロック製品にCITIZENブランドを使用することが可能になり、現在の製品展開の基盤となっています。

🏷️ 商標使用の詳細な取り決め

使用企業	使用可能商標	対象製品	制限事項
リズム株式会社	CITIZEN	国内向けクロック全般	日本国内販売のみ
シチズン時計	RHYTHM	特定のコラボ製品	限定的な使用

この契約の背景には、両社の事業領域の明確な棲み分けがあります。シチズン時計は腕時計（ウォッチ）市場に集中し、リズム株式会社は置き時計・掛け時計（クロック）市場に特化することで、互いの強みを活かした事業展開を可能にしました。

商標の相互使用により、消費者は統一されたブランドイメージの下で幅広い時計製品を選択できるようになりました。CITIZENブランドとして販売されているクロック製品は、リズム株式会社の技術力とシチズンのブランド力を組み合わせた、いわば「いいとこ取り」の製品と言えるでしょう。

ただし、この契約は日本国内販売に限定されており、海外市場ではそれぞれ独自のブランド戦略を展開しています。リズム株式会社は海外では自社の「RHYTHM」ブランドで製品を販売し、世界90か国以上で事業を展開しています。

また、近年ではリズム株式会社が自社ブランド「RHYTHM」の国内展開も強化しており、CITIZENブランドとの差別化を図っています。RHYTHMブランドでは、より個性的なデザインや機能を持つ製品を投入し、多様化する消費者ニーズに対応しています。

自社ブランド「RHYTHM」の位置づけ

リズム株式会社では、CITIZENブランドの製品製造と並行して、自社ブランド「RHYTHM」の展開も積極的に行っています。2014年に国内で本格的に復活させたRHYTHMブランドは、同社の独自性を打ち出す重要な戦略の一つです。

🎨 RHYTHMブランドの特徴と戦略

項目	RHYTHMブランド	CITIZENブランド
ターゲット層	中高級志向・個性重視	幅広い一般層
デザイン傾向	独創的・アイデア重視	安定・信頼性重視
価格帯	やや高め	標準的
機能面	先進技術の積極採用	実用性重視

RHYTHMブランドの製品は、より個性的なデザインや革新的な機能を特徴としており、従来のクロック製品の概念を超えた商品展開を行っています。例えば、からくり時計や特殊な照明機能を持つ製品など、CITIZENブランドでは展開しにくい個性的な商品をRHYTHMブランドで投入しています。

ブランド名の「RHYTHM」は、時を刻むリズムという意味を込めて名付けられており、同社の創業当初から使用されている歴史あるブランドです。農村時計製作所時代に生産していた時計の愛称（リズム1号・2号・3号）に由来しており、高性能で評価が高かった製品群の名前を引き継いでいます。

現在、RHYTHMブランドでは暗所自動点灯機能付きの「リバライト」シリーズや、デジタル電波時計の「フィットウェーブ」シリーズなど、技術的に先進的な製品を積極的に投入しています。これらの製品は、従来のクロック製品にはない付加価値を提供し、新しい市場の開拓を目指しています。

また、RHYTHMブランドではキャラクター商品にも力を入れており、となりのトトロ、ディズニー、スヌーピー、ミニオンなどの人気キャラクターとのコラボレーション商品も展開しています。これにより、従来の時計ユーザー以外の層にもアプローチし、市場の拡大を図っています。

シチズンとリズム時計の製品選びと活用方法

リズム時計の品質と信頼性は実際どうなのか
シチズンブランドとRHYTHMブランドの使い分け方法
電波時計の時刻合わせと設定方法の基本知識
修理費用の目安と修理期間について
取扱説明書の入手方法と基本的な使い方
故障時の自己診断ポイントと対処法
まとめ：シチズンとリズム時計関係の全体像

リズム時計の品質と信頼性は実際どうなのか

リズム時計の品質について心配される方も多いかもしれませんが、同社の品質管理体制は業界でも高く評価されています。1982年にデミング賞実施賞を受賞した実績があり、品質管理における取り組みが公的に認められています。

🏆 リズム株式会社の品質管理実績

認証・受賞	取得年	内容	意義
デミング賞実施賞	1982年	品質管理活動の優秀性	業界最高水準の認証
ISO 9001認証	2004年	品質マネジメントシステム	国際的な品質基準適合
ISO 14001認証	2004年	環境マネジメントシステム	環境配慮の製造体制
エコマーク取得	2005年	環境配慮製品認定	クロック業界日本初

実際の製品品質については、長期間の使用に耐える堅牢性が特徴として挙げられます。電波時計の受信精度についても、福島県の標準電波送信所からの電波を正確に受信し、年差±1秒以内という高精度を実現しています。

消費者からの評判を見ると、**「音が静か」「デザインが良い」「長持ちする」**といった評価が多く見られます。特に、連続秒針（スイープ運針）を採用した製品では、針の動きが滑らかで音が静かという点が高く評価されています。

ただし、価格帯によって品質レベルには差があることも事実です。低価格帯の製品では、高級機種と比較して使用している部品や仕上げに違いがありますが、それでも基本的な時計としての機能は十分に確保されています。

また、リズム株式会社ではアフターサービス体制も充実しており、修理対応や部品供給を長期間継続しています。ただし、製品の生産終了から一定期間が経過すると部品の入手が困難になる場合もあるため、故障した場合は早めの相談をおすすめします。

近年では、環境への配慮も品質の一部として重視されており、省電力設計や長寿命化により、電池交換の頻度を減らす取り組みも行われています。これにより、ランニングコストの削減と環境負荷の軽減を両立しています。

シチズンブランドとRHYTHMブランドの使い分け方法

CITIZENブランドとRHYTHMブランドの製品を選ぶ際は、用途や好みに応じた使い分けが重要です。両ブランドにはそれぞれ異なる特徴があり、購入目的によって最適な選択肢が変わります。

🎯 ブランド別の推奨用途

用途・シーン	CITIZENブランド	RHYTHMブランド
オフィス・事務所	◎ 信頼性重視	△ 個性的すぎる場合も
一般家庭のリビング	◎ 無難で安心	○ デザイン性で選択
子供部屋	○ キャラクター商品あり	◎ より多彩な選択肢
高級住宅・応接室	○ 上位機種は対応可	◎ プレミアムライン充実
贈り物・プレゼント	○ ブランド認知度高	△ 説明が必要な場合も

CITIZENブランドを選ぶべきケースでは、ブランドの知名度と信頼性を重視する場合が該当します。特に、職場での使用や年配の方への贈り物では、CITIZENという名前の安心感が重要な要素となります。また、シンプルで飽きのこないデザインを求める場合も、CITIZENブランドが適しています。

一方、RHYTHMブランドを選ぶべきケースは、デザイン性や機能性を重視する場合です。例えば、暗所自動点灯機能や特殊なメロディ機能など、従来のクロックにはない付加価値を求める場合は、RHYTHMブランドの方が選択肢が豊富です。

価格面では、同等機能であればRHYTHMブランドの方がやや高価に設定されている場合が多いです。これは、より高品質な部品の使用や、デザインへの投資が反映されているためです。しかし、その分、他にはない独自性や高い満足度を得ることができます。

購入前には、実際に店頭で製品を確認することをおすすめします。デザインや操作感は個人の好みに大きく左右されるため、写真だけでは判断しにくい部分があります。また、設置予定場所のインテリアとの調和も重要な要素です。

長期的な視点では、アフターサービス体制はどちらも同じであるため、この点での差はありません。修理や部品交換についても、同一の窓口で対応されるため、安心して選択できます。

電波時計の時刻合わせと設定方法の基本知識

電波時計は自動的に正確な時刻を表示する便利な機能ですが、正しく設定しないと本来の性能を発揮できません。ここでは、リズム製品の電波時計における基本的な設定方法と注意点について解説します。

⚡ 電波時計の基本設定手順

手順	作業内容	注意点
1. 電池挿入	単3または単4電池を挿入	極性を正しく確認
2. 受信モード設定	AUTO/MANUALの選択	通常はAUTOが推奨
3. 地域設定	JPN（日本）に設定	海外では機能しない
4. 初回受信	夜間の受信を待つ	12時間以内に自動受信

電波時計が正常に機能するためには、福島県の標準電波送信所からの電波を受信する必要があります。この電波は24時間送信されていますが、特に夜間（午前2時頃）は電波状況が良好になるため、初回設定は夜間に行うことが推奨されます。

受信環境については、金属製の建物内や電子機器の近くでは受信が困難になる場合があります。設置場所を選ぶ際は、窓際など電波の受信しやすい場所を選び、テレビやパソコンなどの電子機器からは1メートル以上離すことが重要です。

🏠 受信環境の良い場所・悪い場所

受信環境	場所の例	理由
良好	窓際、一戸建て1階	電波の障害物が少ない
やや良好	マンション上層階	高度による受信改善
やや困難	地下室、金属製建物内	電波の遮蔽
困難	電子機器の近く	電波干渉

手動での時刻合わせが必要な場合は、受信ボタンを長押しすることで強制受信を開始できます。ただし、受信には5～10分程度の時間がかかるため、途中で操作を中断しないよう注意が必要です。

電波受信が全く行われない場合は、通常のクオーツ時計として動作します。この場合でも月差±15秒程度の精度は確保されるため、日常使用には十分な精度を維持できます。

設定方法の詳細は製品によって異なるため、必ず取扱説明書を確認することが重要です。リズム株式会社のウェブサイトでは、各製品の取扱説明書をPDFファイルでダウンロードできるため、紛失した場合でも再入手が可能です。

修理費用の目安と修理期間について

リズム製品の修理を検討する際、費用と期間の目安を知っておくことで、修理するか買い替えるかの判断がしやすくなります。修理費用は故障内容や製品の年式によって大きく異なりますが、一般的な相場を把握しておくことは重要です。

💰 一般的な修理費用の目安

修理内容	費用目安	修理期間	備考
電池交換	500-1,000円	即日	自分でも可能
ムーブメント交換	3,000-8,000円	1-2週間	最も一般的な修理
文字盤修理	2,000-5,000円	2-3週間	部品在庫による
外装修理	1,000-3,000円	1週間	軽微な破損のみ
基板修理	5,000-12,000円	2-4週間	電波時計の場合

修理費用は製品の購入価格に対する割合も考慮する必要があります。一般的に、修理費用が製品価格の50%を超える場合は、新品への買い替えを検討した方が経済的です。特に5年以上経過した製品では、修理よりも最新機能を持つ新製品の購入をおすすめします。

修理の流れとしては、まずリズム株式会社のお客様相談室への連絡から始まります。電話での故障診断を行い、修理可能かどうかの判断を受けた後、製品を修理センターに送付します。修理期間中の代替品の貸し出しは一般的に行われていないため、重要な場面で使用している時計の場合は注意が必要です。

古い製品については、部品の在庫状況により修理不可能な場合もあります。特に生産終了から10年以上経過した製品では、主要部品の入手が困難になることが多いため、早めの相談が重要です。

修理費用には往復送料も含めて検討する必要があります。宅配便での送付が一般的で、往復で1,000-2,000円程度の送料がかかります。修理費用と送料を合計して、総額でのコストを評価することが重要です。

保証期間内の製品については、正常な使用による故障であれば無料修理の対象となります。ただし、落下や水濡れなどの外的要因による故障は有償修理となるため、取扱いには十分注意が必要です。

取扱説明書の入手方法と基本的な使い方

リズム製品の取扱説明書は、製品購入時に同梱されているペーパー版以外にも、デジタル版をウェブサイトから入手することができます。紛失や破損の際も安心して再入手できるシステムが整備されています。

📚 取扱説明書の入手方法

入手方法	手順	メリット	注意点
ウェブダウンロード	製品型番で検索→PDF取得	即座に入手可能	型番の正確な確認必要
お客様相談室	電話で型番を伝える	詳しい説明も受けられる	営業時間内のみ
販売店	購入店舗への問い合わせ	実物での説明可能	店舗の在庫による

製品型番の確認方法は、時計の裏面や側面に印字されている英数字の組み合わせを確認します。例えば「8MY561SR03」のような形式で記載されており、この番号が製品を特定する重要な情報となります。

取扱説明書で特に重要な項目は、電池交換の方法と電波受信の設定です。電池交換は多くの場合、裏蓋を開けて行いますが、製品によって開け方が異なるため、説明書の手順に従うことが重要です。

🔋 電池交換時の注意点

注意項目	詳細内容	対処方法
電池の種類	単3、単4、ボタン電池など	説明書で正確な型番確認
極性の向き	＋－の方向を間違えない	電池室の表示に従う
電池蓋の向き	ネジ式、スライド式など	無理な力を加えない
時刻リセット	電池交換後の再設定	電波受信で自動調整

基本的な操作方法については、ボタンの機能と長押し・短押しの違いを理解することが重要です。多くの製品では、短押しで表示切替、長押しで設定モードへの切り替えという操作体系が採用されています。

アラーム設定や報時機能の設定も、取扱説明書に詳しく記載されています。機能を十分に活用するためには、一度説明書を通読することをおすすめします。特に電波時計の場合、自動受信の仕組みや手動受信の方法を理解しておくと、トラブル時にも適切に対応できます。

最近の製品ではQRコードから動画説明にアクセスできるものもあり、文字だけでは分かりにくい操作も視覚的に理解できるようになっています。

故障時の自己診断ポイントと対処法

リズム製品に不具合が生じた場合、修理に出す前に自分で確認できるポイントがあります。簡単な問題であれば自分で解決できることも多く、時間とコストの節約につながります。

🔍 よくある故障と自己診断方法

症状	考えられる原因	確認ポイント	対処法
時計が止まっている	電池切れ	秒針の動き	電池交換
時刻がずれる	電波受信不良	受信マーク表示	受信環境の改善
アラームが鳴らない	設定ミス	アラーム設定確認	再設定
表示が薄い	液晶の劣化	角度を変えて確認	修理または交換
音が鳴らない	スピーカー故障	音量設定確認	修理が必要

電池切れの診断では、秒針の動きを観察します。1秒ずつ正常に動いていれば電池は正常、2秒飛びや4秒飛びの動きをしている場合は電池交換のサインです。デジタル表示の場合は、表示が薄くなったり点滅したりする症状が現れます。

電波時計の受信不良については、受信マークの表示状態を確認します。受信成功を示すマークが表示されていない場合は、設置場所を窓際に移動して一晩様子を見ることをおすすめします。それでも受信しない場合は、手動受信ボタンを操作してみましょう。

🏥 修理が必要な症状

症状	緊急度	対応方法	費用目安
針が引っかかる	高	即座に使用停止	3,000-5,000円
文字盤にひび	中	1週間以内に修理	2,000-4,000円
ボタンが効かない	中	代替操作で一時対応	2,000-3,000円
異音がする	高	即座に使用停止	3,000-8,000円

機械的な故障の兆候としては、異音や振動があります。正常な時計では、ほとんど音がしないか、規則正しいチッチッという音のみです。ガリガリ、キーキーといった異音がする場合は、内部機構の故障が疑われるため、すぐに使用を停止して修理を依頼しましょう。

水濡れが疑われる場合は、すぐに電池を抜いて乾燥させることが重要です。シリカゲルと一緒に密閉容器に入れて24時間以上乾燥させた後、新しい電池を入れて動作確認を行います。ただし、内部に水分が残っている可能性があるため、専門的な点検を受けることをおすすめします。

自己診断で解決しない場合は、症状を詳しくメモしてからお客様相談室に連絡しましょう。いつから症状が始まったか、どのような状況で起きるか、などの情報があると、適切なアドバイスを受けやすくなります。

まとめ：シチズンとリズム時計関係の全体像

最後に記事のポイントをまとめます。

シチズン時計とリズム株式会社は1953年から続く資本・技術・販売提携関係にある
CITIZENブランドのクロック製品（掛け時計・置き時計・目覚まし時計）は実際にはリズム株式会社が製造している
シチズンホールディングスはリズム株式会社の筆頭株主として7.2%の株式を保有している
1969年に締結された商標の相互使用契約により、リズム製品にCITIZENブランドの使用が可能になっている
CITIZENブランドクロック製品の修理・問い合わせ窓口はリズム株式会社のお客様相談室である
リズム株式会社は1972年にクロック生産量世界第1位を達成した技術力の高い企業である
2020年の3社合併により現在のリズム株式会社が設立され、事業規模が拡大している
RHYTHMブランドは中高級路線とアイデア商品でCITIZENブランドとの差別化を図っている
両ブランドとも品質管理体制が充実しており、デミング賞受賞やISO認証取得の実績がある
電波時計は福島県の標準電波を受信して自動的に正確な時刻を表示する仕組みである
修理費用は故障内容により3,000-12,000円程度が目安で、期間は1-4週間程度を要する
取扱説明書は製品型番を確認してウェブサイトからPDFファイルとしてダウンロード可能である
故障時は電池切れや電波受信不良など簡単な原因から確認することで自己解決できる場合が多い
異音や針の引っかかりなど機械的故障の兆候がある場合は即座に使用を停止して修理を依頼すべきである
長期的な視点では部品供給や技術サポートの継続性を考慮してブランド選択することが重要である

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

https://rhythm.jp/brand/?brand_cd=01
https://citizen.jp/faq/detail/id1273
https://www.rhythm.co.jp/about/history.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0_(%E6%99%82%E8%A8%88)
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1436057364
https://www.shop-stationery.com/labo/column/9156/
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10201263740
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37446800W8A101C1L72000/
https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%E6%99%82%E8%A8%88+%E3%82%B7%E3%83%81%E3%82%BA%E3%83%B3+%E9%96%A2%E4%BF%82/

シチズン