マラソン大会でガーミンウォッチを最大限活用したいけれど、設定方法がわからずに困っていませんか？せっかく高性能なランニングウォッチを持っているのに、基本的な時計機能しか使えていないランナーは実は非常に多いのです。
調査の結果、多くのランナーがレース当日にガーミンの設定で失敗し、目標タイムを逃したり、ペース配分を間違えたりしていることが判明しました。しかし、正しい設定方法を覚えれば、ガーミンは最強のペーサーとして機能し、あなたのマラソンを成功に導いてくれます。この記事では、ワークアウト機能の活用法からPaceProの設定、レース当日の注意点まで、ガーミンマラソン大会設定の全てを徹底解説します。
| この記事のポイント |
|---|
| ✅ ワークアウト機能で完璧なペース管理を実現する方法 |
| ✅ レース当日に絶対やるべき設定変更のチェックリスト |
| ✅ PaceProを使った科学的なペース戦略の立て方 |
| ✅ GPS誤差を考慮した距離設定の重要性と対処法 |
ガーミンマラソン大会設定の基本戦略
- ワークアウト機能でペース管理を完璧にする方法
- レース当日に必須の自動ポーズ機能解除設定
- 補給ポイントとトイレ位置をガーミンに記録する技術
- トレーニングページをレース用にカスタマイズする手順
- 目標タイム別のペース設定戦略
- ガーミンコネクトでの事前準備チェックリスト
ワークアウト機能でペース管理を完璧にする方法
ガーミンのワークアウト機能は、マラソンレースにおいて最も重要な設定の一つです。この機能を使えば、事前に設定したペース範囲から外れた際に、音とバイブレーションでアラートを出してくれるため、「見えざるペーサー」として機能します。
調査の結果、多くの成功ランナーが5kmごとのペース管理を推奨していることがわかりました。1kmごとの管理は慌ただしく疲れるため、5km単位での設定が最適とされています。例えば、サブ4（4時間切り）を目指す場合、以下のようなペース配分が効果的です。
📊 サブ4達成のためのペース設定例
| 区間 | 目標ペース | 通過タイム | 戦略 |
|---|---|---|---|
| 0-5km | 5:50-6:00/km | 29:10 | ゆっくりスタート |
| 5-25km | 5:40-5:50/km | 1:57:10 | 安定ペース維持 |
| 25-35km | 5:30-5:40/km | 2:54:10 | ペースアップ |
| 35-42.195km | 5:50-6:10/km | 3:59:00 | 粘り切る |
ワークアウト設定では、目標ペースに対して**±5-10秒の幅**を持たせることが重要です。ピッタリに設定してしまうとアラートが鬱陶しく鳴り続けてしまいます。また、35km以降はペース設定をしない方が走りやすいという意見もあります。この段階では、残り体力との相談になるためです。
ガーミンコネクトアプリでワークアウトを作成する際は、「ラン」と「その他」を交互に設定することで、後でデータを確認する際に5kmごとのペースを見やすくできます。最後の区間は正確に2.195kmと入れずに、「ラップボタン押下まで」に設定しておくことで、GPS誤差に対応できます。
レース当日は、作成したワークアウトをカレンダーにセットしておけば、ランモードで起動した際に簡単に選択できます。三角マークを緑の範囲内に維持することを意識して走れば、理想的なペース配分で完走できるでしょう。
レース当日に必須の自動ポーズ機能解除設定
マラソン大会の本番では、自動ポーズ機能を必ず解除しておかなければなりません。この設定を忘れると、正確なレースタイムが計測できず、目標達成の妨げになってしまいます。
普段の練習では、信号待ちなどで立ち止まった際に自動的にタイム計測が停止する自動ポーズ機能は非常に便利です。しかし、マラソン大会では状況が全く異なります。何万人も参加する大会では、スタート地点の振り分けにより、スタートラインまでの到達に時間がかかります。また、給水所での停止やトイレ休憩も、実際のレースタイムに含める必要があります。
⚙️ 自動ポーズ機能解除の手順（ForeAthlete 220J例）
| ステップ | 操作 | 画面表示 |
|---|---|---|
| 1 | 「メニュー」から左下4回プッシュ | 設定項目表示 |
| 2 | 「設定」で右上プッシュ | 設定メニュー |
| 3 | 「アクティビティ」で右上プッシュ | アクティビティ設定 |
| 4 | 「データページ」から左下3回プッシュ | 自動ポーズ項目 |
| 5 | 「自動ポーズ」で右上プッシュ | 停止時設定 |
| 6 | 「オフ」で右上プッシュで完了 | 設定完了 |
レースではグロスタイム（号砲からゴールまで）とネットタイム（スタートラインからゴールまで）の2つが記録されます。多くの大会では公式記録はネットタイムですが、ガーミンでタイム管理する際は、どちらを基準にするかを事前に決めておくことが重要です。
自動ポーズ機能を解除した状態では、給水で立ち止まった時間や、応援に手を振る時間も全てタイムに含まれます。これが実際のレース時間であり、目標達成のためには、こうした時間も含めた戦略を立てる必要があります。
レース前の最後の練習では、自動ポーズを解除した状態で試走してみることをおすすめします。普段と異なる計測方法に慣れておくことで、本番での戸惑いを防げるでしょう。
補給ポイントとトイレ位置をガーミンに記録する技術
マラソンでは補給戦略が成功の鍵を握ります。ガーミンには補給ポイントやトイレの位置を事前に設定しておくことで、レース中に重要な情報をリマインドしてもらえる機能があります。
Next CheckPointやNext Point MonoといったConnect IQアプリを活用すれば、腕に貼っていた手書きメモの代わりとして機能します。補給地点が近づくと音・振動と共にアラート画面が表示され、補給忘れを防ぐことができます。
🍎 補給ポイント設定の実例
| 地点 | 距離 | 補給内容 | 目標タイム | アラート設定 |
|---|---|---|---|---|
| 第1給水 | 4.5km | 水のみ | 27:00 | 音+振動 |
| 第2給水 | 8.8km | アミノ酸サプリ+水 | 52:30 | 音+振動 |
| 第3給水 | 15km | エナジージェル+水 | 1:30:00 | 音+振動 |
| 第4給水 | 25km | バナナ+スポーツドリンク | 2:30:00 | 音+振動 |
調査によると、あるランナーは21箇所のトイレ位置のうち19箇所をガーミンに入力し、レース中に「どこまで我慢するか」の判断材料として活用していました。このような詳細な設定により、レース戦略を大幅に向上させることができます。
設定方法は、まずConnect IQアプリをスマートフォンにインストールし、「Next Point」で検索して適切なデータフィールドをダウンロードします。その後、各地点の距離、表示文字列、アラートの有無を入力していきます。地点数が多い場合は、こまめに保存することを忘れずに。
レース当日は、基本画面をペース・距離・時間・心拍数に設定し、up/downキーで必要時にトイレや補給の画面を表示させます。この設定により、重要な情報を見逃すことなく、計画的なレース運びが可能になります。
トレーニングページをレース用にカスタマイズする手順
ガーミンのトレーニングページをレース専用にカスタマイズすることで、必要な情報を一目で確認できるようになります。普段の練習とレースでは求める情報が異なるため、用途別にページを作成することが重要です。
練習用とレース用の違いを理解することから始めましょう。練習時には心拍数やトレーニング効果といった体調管理指標が重要ですが、レース時はリアルタイムペースや平均ペース、関門時間など、即座に判断が必要な情報が優先されます。
📱 レース用トレーニングページの推奨設定
| 表示項目 | 重要度 | 理由 |
|---|---|---|
| 現在ペース | ★★★★★ | 即座のペース調整に必須 |
| 平均ペース | ★★★★★ | 目標ペース維持の確認 |
| 経過時間 | ★★★★★ | 関門時間との比較 |
| 距離 | ★★★★☆ | 残り距離の把握 |
| 時刻 | ★★★☆☆ | 関門時間計算（ペーサー時） |
| 心拍数 | ★★☆☆☆ | オーバーペース警告 |
レース用ページの作成は、ガーミンコネクトアプリまたはウォッチ本体で行えます。アプリでの設定が操作しやすく推奨されます。右下の詳細から「Garminデバイス」を選択し、該当するウォッチのアクティビティ設定にアクセスします。
項目数は1-6項目まで調整可能ですが、レース時は6項目表示が最も情報量とバランスが取れています。画面が小さくなりすぎず、必要な情報を網羅できるためです。また、複数ページを設定して、状況に応じて切り替える方法も効果的です。
レース前には必ず設定したページで練習し、操作に慣れておくことが大切です。本番で初めて使うページでは、情報の読み取りに時間がかかり、ペース管理に支障をきたす可能性があります。
目標タイム別のペース設定戦略
マラソンの目標タイム達成には、科学的根拠に基づいたペース戦略が不可欠です。ガーミンのワークアウト機能を使って、目標別の最適なペース配分を設定しましょう。
一般的に推奨されるのはネガティブスプリット（後半ペースアップ）戦略です。しかし、個人の体力レベルや大会のコース特性により、最適な戦略は変わります。以下に主要な目標タイム別の戦略を示します。
🏃♂️ 目標タイム別ペース戦略一覧
| 目標タイム | 前半戦略 | 後半戦略 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| サブ3（3時間切り） | 4:15/km | 4:10/km | 高い基礎体力が必要 |
| サブ3.5（3時間30分） | 4:55/km | 4:50/km | 25km以降でペースアップ |
| サブ4（4時間切り） | 5:40/km | 5:35/km | 安定した走りを重視 |
| サブ4.5（4時間30分） | 6:20/km | 6:15/km | 完走を最優先 |
各目標に対して、ガーミンでは±10-15秒のペース幅を設定することが推奨されます。あまり厳密にしすぎると、アラートが頻繁に鳴り、集中力が削がれてしまいます。また、コースの高低差やエイドステーションの配置も考慮に入れる必要があります。
調査によると、成功率の高いランナーは前半を抑え気味に入り、20-25km地点からペースを上げる戦略を取っています。この方法により、後半の失速を防ぎ、安定したタイム達成が可能になります。
ペース設定時には、GPS誤差も考慮することが重要です。実際の走行距離は公式距離より長くなるため、42.195kmに対して+600m〜1.2kmを想定したペース設定を行いましょう。特に都市部の大会では、高層ビルの影響でGPS誤差が大きくなる傾向があります。
ガーミンコネクトでの事前準備チェックリスト
レース成功のためには、ガーミンコネクトでの事前準備が欠かせません。レース当日に慌てることがないよう、以下のチェックリストを参考に準備を進めましょう。
まず、レース日程をガーミンコネクトのカレンダーに登録することから始めます。目標タイムや優先度も設定すれば、自動的にトレーニングプランが調整され、レースまでのカウントダウンが表示されるようになります。
✅ レース前準備チェックリスト
| 項目 | 完了 | 確認内容 |
|---|---|---|
| カレンダー登録 | □ | レース日程・目標タイム設定 |
| ワークアウト作成 | □ | 5km毎のペース設定完了 |
| 補給ポイント設定 | □ | 給水・トイレ位置入力 |
| トレーニングページ | □ | レース用ページ作成 |
| 自動ポーズ解除 | □ | 設定変更確認 |
| データ同期 | □ | ウォッチとの同期完了 |
おすすめワークアウト機能も活用価値の高い機能です。過去のトレーニング結果や身長・体重を考慮して、科学的根拠に基づいたメニューを提案してくれます。レースまでの期間が短い場合でも、効率的なトレーニングプランを組むことができます。
レース当日の天候や気温も事前にチェックし、必要に応じてペース設定を微調整しましょう。暑い日には脱水症状を防ぐため、やや控えめなペース設定が安全です。また、雨天時にはタッチパネルの誤作動を防ぐため、物理ボタンでの操作方法を再確認しておくことが重要です。
最後に、ウォッチのバッテリー残量を確認し、フル充電しておくことを忘れずに。長時間のレースでバッテリーが切れてしまっては、全ての準備が無駄になってしまいます。
ガーミンマラソン大会設定の応用とトラブル対策
- PaceProで科学的なペース戦略を立てる方法
- GPS誤差を考慮した距離設定の重要性
- レースウィジェット活用で情報管理を効率化
- データフィールドをカスタマイズして最適表示を実現
- 大会タイプ別の設定調整テクニック
- よくある失敗例とその対策方法
- まとめ：ガーミンマラソン大会設定で理想のレースを実現
PaceProで科学的なペース戦略を立てる方法
PacePro機能は、ガーミンが提供する高度なペース戦略ツールです。コースの高低差を考慮した科学的なペース配分を自動計算し、より精密なレース戦略を立てることができます。
調査の結果、PaceProは特にアップダウンの激しいコースで威力を発揮することがわかりました。登りでは自動的にペースを落とし、下りでは適切にペースアップする設定により、効率的なエネルギー配分が可能になります。これまで感覚に頼っていた勾配対応が、データに基づいた戦略に変わります。
🏔️ PacePro設定のメリット
| 機能 | 効果 | 活用場面 |
|---|---|---|
| 高低差考慮 | 登り下りでの最適ペース | 山岳コース |
| ネガティブスプリット | 後半ペースアップ戦略 | 平坦コース |
| エネルギー効率化 | 無駄な体力消耗を防止 | 全てのコース |
| リアルタイム調整 | 現在位置での最適ペース表示 | レース中の判断 |
PaceProの設定は、ガーミンコネクトでコースマップを作成することから始まります。既存の大会コースが登録されている場合は、それを選択するだけで高低差データが自動取得されます。目標タイムを入力すると、ガーミンが最適なペース戦略を提案してくれます。
設定画面では、全体的な戦略（ネガティブスプリット、ポジティブスプリット、イーブンペース）を選択できます。さらに、登りと下りの強度も調整可能です。初心者は保守的な設定から始め、経験を積むにつれて積極的な戦略に変更していくことをおすすめします。
レース当日にPaceProを活用する際は、事前にウォッチでの操作方法を確認しておくことが重要です。ランニングモードから「オプション→トレーニング→PaceProプラン」の順に進み、作成したコースを選択します。一部のモデルでは操作手順が異なる場合があるため、取扱説明書での確認も必要です。
GPS誤差を考慮した距離設定の重要性
マラソンレースにおいて、GPS誤差は避けて通れない問題です。ガーミンのGPS精度は非常に高いものの、実際の走行ルートが公式距離と一致しないケースが多々あります。この現実を理解し、適切な対策を講じることが成功の鍵となります。
実測データによると、フルマラソンでの実走行距離は42.195kmより600m〜1.2km長くなることが一般的です。これは蛇行走行、給水での立ち寄り、混雑による迂回などが原因です。特に都市型マラソンでは、道路幅が広く、参加者数も多いため、誤差が大きくなる傾向があります。
📏 コース別GPS誤差の目安
| コースタイプ | 予想誤差 | 対策 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| 都市型大会 | +600m〜1.2km | ペース5-10秒緩く設定 | 東京マラソン |
| 河川敷コース | +200m〜300m | 標準設定で対応 | 板橋シティ |
| 山岳コース | +300m〜800m | 勾配+蛇行を考慮 | ハセツネ |
| トラックレース | +50m〜100m | ほぼ誤差なし | 記録会 |
GPS誤差への対策として、目標ペースを実際より5-10秒/km遅く設定することが推奨されます。例えば、サブ4を目指す場合、5分40秒/kmではなく5分45-50秒/kmで設定します。これにより、実際の距離が長くなっても、目標タイム内でゴールできる可能性が高まります。
また、ワークアウト設定では最後の区間を正確な距離（2.195km）で設定せず、「ラップボタン押下まで」に設定することが重要です。ゴールラインを通過した瞬間に手動でストップできるため、正確なレース記録を残すことができます。
蛇行の影響を理解するため、400mトラックでの実験結果も参考になります。3m幅の蛇行で+2.5%、5m幅で+7.5%、10m幅で+15%の距離増加が確認されています。レース中はできるだけ最短ルートを意識して走ることも、誤差を最小限に抑える重要な戦略です。
レースウィジェット活用で情報管理を効率化
レースウィジェットは、マラソン大会当日の情報管理を劇的に効率化してくれる機能です。天気予報、レーススケジュール、ペース計算機能など、レースに必要な情報を一元管理できます。
レースウィジェットの最大の利点は、リアルタイム情報の取得です。気温や湿度の変化に応じてペース戦略を調整したり、風向きを考慮したコース戦略を立てたりすることができます。また、レース前の緊張を和らげる効果もあります。
🌡️ レースウィジェットで管理可能な情報
| 情報種類 | 活用方法 | 重要度 |
|---|---|---|
| 天気予報 | 服装・ペース調整 | ★★★★★ |
| 気温・湿度 | 水分補給計画 | ★★★★☆ |
| 風向・風速 | コース戦略調整 | ★★★☆☆ |
| レーススケジュール | スタート時間確認 | ★★★★★ |
| ペース計算機 | 目標時間検証 | ★★★★☆ |
レースウィジェットの設定は、ガーミンコネクトアプリから行います。参加予定の大会を検索し、公式データが登録されていれば自動的に情報を取得できます。大会情報が見つからない場合は、手動で日時・場所・目標タイムを入力します。
レース当日は、ウィジェット画面を定期的にチェックし、状況の変化に応じて戦略を調整しましょう。特に気温が予想より高い場合は、脱水症状を防ぐためペースを控えめに設定し直すことが重要です。風が強い日には、向かい風区間での体力温存と、追い風区間でのペースアップを計画的に行えます。
また、レースウィジェットにはカウントダウン機能も搭載されており、レースまでの残り日数が常に表示されます。これにより、モチベーション維持とコンディション調整のタイミングを把握しやすくなります。
データフィールドをカスタマイズして最適表示を実現
データフィールドのカスタマイズは、ガーミンの真価を発揮させる重要な設定です。Connect IQストアには様々なデータフィールドが用意されており、個人のニーズに合わせて表示内容を自由に変更できます。
標準のデータフィールドでは物足りないランナーには、**「All In One」のような多機能データフィールドがおすすめです。1画面に7つの情報を表示でき、レース中に必要な全ての情報を一目で確認できます。また、「Race Screen」**では、目標タイムとの差を色分けで表示し、ペース管理をより直感的に行えます。
📱 おすすめデータフィールド一覧
| データフィールド名 | 機能 | 適用場面 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| All In One | 7項目同時表示 | レース・練習両用 | 情報量最大 |
| Race Screen | 目標ペース差表示 | レース専用 | 色分け表示 |
| Next CheckPoint | 補給ポイント表示 | レース専用 | アラート機能付き |
| Lactate Balance | 乳酸値推定 | 練習用 | 科学的指標 |
カスタマイズの際は、画面の見やすさを重視することが大切です。情報量を増やしすぎると、文字が小さくなり走行中の視認性が悪化します。また、普段使わない情報を表示させても、レース中に混乱する原因となります。
データフィールドの変更は、ガーミンコネクトアプリまたはConnect IQアプリから行えます。新しいデータフィールドをダウンロードした後、トレーニングページの設定で既存の項目と置き換えます。変更後は必ず実際のランニングで動作確認を行い、レース当日の操作に慣れておきましょう。
一部のデータフィールドでは、詳細設定が可能です。表示する情報の順序や色、アラートの条件などを調整できるため、自分の走り方に最適化できます。特に心拍数やペースのアラート設定は、オーバーペースを防ぐ重要な機能として活用できます。
大会タイプ別の設定調整テクニック
マラソン大会の特性に応じて、ガーミンの設定を調整することで、より効果的なレース運びが可能になります。都市型、山岳型、トレイルなど、それぞれ異なる戦略が必要です。
都市型マラソンでは、GPS精度の低下と混雑による蛇行が主な課題となります。高層ビルによる電波遮断で誤差が大きくなるため、距離設定に余裕を持たせる必要があります。また、参加者数が多く、序盤の混雑は避けられないため、前半のペース設定は控えめにすることが重要です。
🏃♂️ 大会タイプ別設定ガイド
| 大会タイプ | GPS誤差対策 | ペース戦略 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 都市型 | +800m〜1.2km想定 | 前半控えめ | 高層ビル影響 |
| 山岳・丘陵 | +500m〜800m想定 | PacePro活用 | 高低差考慮 |
| 河川敷・平坦 | +200m〜400m想定 | イーブンペース | 風の影響 |
| トレイル | +1km〜2km想定 | 心拍基準 | 距離より時間 |
山岳型コースでは、PacePro機能が威力を発揮します。登りでは心拍数を基準にペースを落とし、下りでは膝への負担を考慮してペースを制御します。標高データが正確に取得できる場合は、気圧高度計も併用することで、より精密なペース管理が可能です。
トレイルレースでは、距離よりも時間を重視した設定が効果的です。不整地での歩行や、技術的な区間での減速が頻繁に発生するため、通常のペース設定は機能しません。心拍数ゾーンベースでの管理に切り替え、全体的な運動強度をコントロールすることが成功の秘訣です。
設定調整の際は、過去の同大会参加者のデータを参考にすることも有効です。ガーミンコネクトのセグメント機能で、該当コースの平均的なペース変動を確認し、自分の設定と比較検討しましょう。また、天候条件による影響も考慮し、雨天時や強風時の代替戦略も準備しておくことが重要です。
よくある失敗例とその対策方法
マラソンレースでのガーミン設定には、多くのランナーが陥りがちな典型的な失敗パターンがあります。これらの失敗例を事前に理解し、適切な対策を講じることで、レース当日のトラブルを未然に防げます。
最も多い失敗は、距離の誤設定です。あるランナーは42.195kmの設定でワークアウトを作成し、GPS誤差により実際のゴール前でアラートが鳴ってしまいました。この経験から学べることは、GPS誤差を考慮した余裕のある設定の重要性です。
❌ よくある失敗例と対策
| 失敗例 | 原因 | 対策 | 予防方法 |
|---|---|---|---|
| 早すぎるワークアウト終了 | GPS誤差未考慮 | +800m設定 | 事前にコース研究 |
| 自動ポーズ解除忘れ | 設定変更忘れ | レース前チェック | チェックリスト活用 |
| バッテリー切れ | 充電不足 | フル充電必須 | 前日確認 |
| データフィールド混乱 | 新機能の試用 | 慣れた設定使用 | 事前練習 |
自動ポーズ機能の解除忘れも頻繁に発生する失敗です。普段の練習では便利な機能ですが、レースでは正確なタイム計測の障害となります。給水での立ち止まりや、混雑による減速が自動ポーズと判定され、実際のレース時間が正しく記録されません。
新機能の試用も危険な行為です。レース当日に初めて使う機能は、操作に戸惑い、肝心のペース管理に集中できなくなる可能性があります。どんなに優れた機能でも、事前に十分な練習で慣れておくことが必要です。
対策として、レース前のシミュレーションを強く推奨します。実際のレース距離に近い距離で、本番と同じ設定でテスト走行を行います。この際に発見された問題点を修正し、最適な設定を確定させましょう。また、予備のプランも準備しておき、想定外の事態にも対応できるよう備えることが重要です。
バッテリー管理も見落としがちな重要ポイントです。長時間のレースでは、GPS機能をフル活用するため電池消耗が激しくなります。レース前夜には必ずフル充電し、可能であれば省電力モードの設定も確認しておきましょう。
まとめ：ガーミンマラソン大会設定で理想のレースを実現
最後に記事のポイントをまとめます。
- ワークアウト機能では5kmごとのペース設定が最適で、目標ペースに±5-10秒の幅を設ける
- レース当日は自動ポーズ機能を必ず解除し、正確なレースタイムを計測する
- 補給ポイントやトイレ位置をガーミンに設定することで、戦略的なレース運びが可能
- トレーニングページはレース用に専用カスタマイズし、必要な情報を一画面に集約する
- 目標タイム別のペース戦略を科学的データに基づいて設定する
- ガーミンコネクトでの事前準備が成功の鍵を握る
- PacePro機能で高低差を考慮した科学的ペース戦略を立てる
- GPS誤差は600m-1.2km程度を想定し、余裕のあるペース設定を行う
- レースウィジェットで天候や大会情報をリアルタイム管理する
- データフィールドのカスタマイズで個人ニーズに最適化した表示を実現する
- 大会タイプ別に設定を調整し、コース特性に応じた戦略を立てる
- よくある失敗例を事前に理解し、適切な対策を講じる
- レース前のシミュレーションで設定の動作確認を必ず実施する
- バッテリー管理と予備プランの準備で万全の体制を整える
- 新機能の試用は避け、慣れた設定でレースに臨む
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://genmaigenmai.hatenablog.com/entry/20211101/1635760927
- https://run.lioon.net/mistake-configure-garmin/
- https://ameblo.jp/turkey-run/entry-12870636065.html
- https://mg.runtrip.jp/archives/91149
- https://mago-blo.com/garmin-workout-race/955/
- https://www.zanshou.work/entry/2020/04/12/204944
- https://hassuru-running.com/column/article_20130317/index.php
- http://noryhana.net/2014/11/12/garmin-autopause/
- https://www.youtube.com/live/H56KCePgVLA
- https://x.com/GarminJP/status/1893224246966407519
