銀座の象徴として長年愛され続けている時計台をご存知でしょうか。銀座四丁目交差点に堂々とそびえ立つこの時計台は、現在「SEIKO HOUSE GINZA（セイコーハウス銀座）」として知られ、多くの観光客や地元の人々に親しまれています。
この記事では、銀座セイコー時計台の歴史から現在の見学方法、アクセス情報まで、知っておきたい情報を網羅的にご紹介します。1894年に建設された初代時計台から現在の二代目時計台まで、その変遷と魅力について詳しく解説していきます。また、2022年に和光からセイコーハウス銀座に名称変更された背景や、実際に見学する際のポイントについても触れていきます。
| この記事のポイント |
|---|
| ✅ 銀座セイコー時計台の正式名称と現在の状況 |
| ✅ 時計台の歴史と技術的変遷について |
| ✅ 見学方法とアクセス情報の詳細 |
| ✅ 周辺施設とセットで楽しむ観光プラン |
銀座セイコー時計台の基本情報と歴史的価値
- 銀座セイコー時計台の正式名称は「SEIKO HOUSE GINZA」
- 時計台の場所は銀座四丁目交差点の角地にある
- 現在は和光からセイコーハウス銀座に名称変更されている
- 時計台の歴史は1894年の初代から始まる
- 二代目時計台は1932年竣工の現在の建物
- 時計台の仕様と技術的特徴を詳しく解説
銀座セイコー時計台の正式名称は「SEIKO HOUSE GINZA」
**銀座セイコー時計台の正式名称は「SEIKO HOUSE GINZA（セイコーハウス銀座）」**となっています。多くの方が「和光の時計台」として親しんできたこの建物ですが、2022年6月10日の「時の記念日」に現在の名称に変更されました。
この名称変更は、セイコーグループが建物の歴史的価値を生かしながら、新たなブランド発信の場として活用することを目的としています。地下1階から4階までは従来通り和光の店舗として営業を続けており、5階から屋上までがセイコーの情報発信エリアとして再整備されています。
🏢 SEIKO HOUSE GINZAの構成
| フロア | 用途 | 詳細 |
|---|---|---|
| 地下1階〜4階 | 和光店舗 | 従来通りの営業を継続 |
| 5階 | ゲストラウンジ | 招待制の特別応接スペース |
| 6階 | セイコーハウスホール | 展示・イベントスペース |
| 7階 | アトリエ銀座 | 匠の技を体験できる工房 |
| 屋上 | セイコースカイガーデン | 時計塔を間近で見られる庭園 |
建物の外観はネオ・ルネッサンス様式で、1932年の竣工時から変わらぬ姿を保っています。時計塔の高さは地上から39.39メートルあり、その堂々とした佇まいは銀座のランドマークとして多くの人々に愛され続けています。
この名称変更により、セイコーグループは**「日本の匠の技術・ものづくりの想いを未来へ」**というメッセージを世界に向けて発信する拠点として、この歴史ある建物を活用していく方針です。
時計台の場所は銀座四丁目交差点の角地にある
銀座セイコー時計台は、東京都中央区銀座4丁目5-11に位置しており、銀座四丁目交差点の角地という絶好のロケーションに建っています。この立地は、銀座の中心部として多くの人が行き交う場所であり、まさに「銀座の顔」と呼ぶにふさわしい位置にあります。
交差点からは4つの方向すべてから時計台を見ることができ、文字盤も東西南北にほぼ正確に向けられています。これは建設当時から計算されたデザインで、どの角度から見ても美しいシルエットを楽しむことができます。
🚇 主要駅からのアクセス情報
| 駅名 | 路線 | 徒歩時間 | 出口 |
|---|---|---|---|
| 銀座駅 | 東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 | 徒歩すぐ | A9・A10出口、B1出口直結 |
| 有楽町駅 | JR山手線・京浜東北線 | 徒歩5分 | 中央口・銀座口 |
| 日比谷駅 | 東京メトロ日比谷線・千代田線 | 徒歩3分 | A1出口 |
| 新橋駅 | JR山手線・京浜東北線・東海道線 | 徒歩8分 | SL広場方面 |
周辺には三越、松屋、伊東屋、ユニクロ銀座店などの大型商業施設が立ち並んでおり、ショッピングや観光の拠点としても最適な立地です。また、歌舞伎座や帝国劇場なども徒歩圏内にあり、文化的な楽しみも豊富なエリアとなっています。
この交差点は世界中から観光客が訪れる撮影スポットとしても有名で、特に夜間のライトアップされた時計台は幻想的な美しさを演出しています。
現在は和光からセイコーハウス銀座に名称変更されている
2022年6月10日の「時の記念日」を機に、建物の名称が和光本館からSEIKO HOUSE GINZAに変更されました。この変更は、時計塔竣工90周年という節目のタイミングで実施され、セイコーグループの新たな取り組みを象徴する出来事となっています。
名称変更の背景には、セイコーグループがこの歴史ある建物を単なる店舗施設ではなく、ブランドの価値や技術力を世界に発信する拠点として活用したいという強い意向があります。特に、SDGs活動の発信や日本の匠の技術の継承といった社会的使命を果たす場として位置づけられています。
📅 名称変更の経緯と意味
| 時期 | 出来事 | 意味 |
|---|---|---|
| 1932年 | 二代目時計塔竣工 | 服部時計店本社として建設 |
| 1947年 | 和光設立 | 服部時計店の小売部門を継承 |
| 2022年6月 | SEIKO HOUSE GINZA開設 | セイコーブランド発信拠点として再整備 |
ただし、地下1階から4階までは引き続き和光として営業しており、従来からのお客様にとって大きな変化はありません。むしろ、5階以上の新しいエリアが加わることで、より多様な楽しみ方ができる施設として生まれ変わっています。
この変更により、**「和光の時計台」から「セイコーハウス銀座の時計台」**へと呼び名も変わりつつありますが、その歴史的価値や銀座のシンボルとしての地位は変わることなく、むしろより一層強化されています。
時計台の歴史は1894年の初代から始まる
銀座セイコー時計台の歴史は、1894年（明治27年）に完成した初代時計台から始まります。セイコーグループの創業者である服部金太郎が、銀座4丁目交差点角地の朝野新聞社屋を買い取り、増改築を施して時計台を設置したのがその始まりでした。
初代時計台の建設は、明治時代の文明開化の象徴として大きな意味を持っていました。当時の東京には30を超える時計塔が建てられており、街に響く鐘の音はまさに「文明開化の音」として市民に親しまれていました。
⏰ 初代時計台の特徴
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 完成年 | 1894年（明治27年） |
| 建物構造 | 3階建て（時計台部分は5階相当） |
| 総高 | 約15.15メートル（50尺） |
| 時計機械 | スイス製振り子式（コロン商会輸入） |
| 文字盤 | ローマ数字、四方向配置 |
| 鐘の音 | 毎正時と30分毎に1打 |
初代時計台の時計機械は横浜の外国商館から輸入されたスイス製で、重錘式（おもりを使った方式）により動作していました。この錘を人力で巻き上げることで1週間稼働し、当時としては最先端の技術が使われていました。
服部金太郎は、時計店の看板として何よりもわかりやすく、文明開化の象徴として洗練されたイメージを伝える媒体として時計台を活用しました。これは当時の時計店経営者の間では一般的な手法でしたが、銀座四丁目という一等地に建設されたことで、特に注目を集める存在となりました。
初代時計台は1921年（大正10年）に建て替えのため取り壊されましたが、その時計機械部分は大阪店に移送され、1945年の戦火で焼失するまで第二の人生を歩むこととなりました。
二代目時計台は1932年竣工の現在の建物
現在私たちが目にしている銀座セイコー時計台は、1932年（昭和7年）6月に竣工した二代目にあたります。初代時計台の解体から約11年の歳月を経て、関東大震災の復興の象徴として建設されたこの建物は、渡辺仁建築工務所の設計により、当時としては画期的な建築物として誕生しました。
二代目時計台の建設は、1923年の関東大震災により一時中断を余儀なくされました。建設作業が再開されたのは1929年（昭和4年）末で、実際の着工は1930年6月11日からスタートしています。施工は清水組（現・清水建設株式会社）が担当し、当時の最高水準の技術が投入されました。
🏗️ 二代目時計台の建設概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 竣工年 | 1932年（昭和7年）6月 |
| 設計 | 渡辺仁建築工務所 |
| 施工 | 清水組（現・清水建設） |
| 建築様式 | ネオ・ルネッサンス様式 |
| 総高 | 39.39メートル（屋上まで30.30m、時計塔9.09m） |
| 外装材 | 天然石（耐震・耐火性重視） |
建物の設計コンセプトは**「世界にふたつとない時計塔」**でした。時計塔のデザインについては最後まで決まらず、設計担当者は図面を何枚も描き、模型を作っては建物にのせる作業を繰り返し、ついにはノイローゼ状態になるほど苦労したという逸話が残されています。
外装材にはすべて天然石が使用されており、これは大震災直後ということもあり、火災や地震を考慮した安全性重視の設計によるものでした。また、時計塔の文字盤の下や建物の窓部分には、ブロンズでアラベスク（唐草）の繊細な透かし模様が施され、店内の壁面にはイタリアから輸入された大理石が使用されるなど、細部にまでこだわりが見られます。
この建物は2009年に経済産業省により「近代化産業遺産」に認定されており、日本の産業近代化に大きく貢献した建造物として正式に評価されています。
時計台の仕様と技術的特徴を詳しく解説
銀座セイコー時計台の技術的特徴は、90年以上の歳月を経て絶えず進化を続けている点にあります。1932年の竣工時はドイツ製の振り子式時計でしたが、現在ではGPS電波による高精度な時刻修正システムを採用しており、常に正確な時を刻み続けています。
現在の時計台は地上から時計塔のてっぺんまでが39.39メートルで、時計塔本体の高さは9.09メートルあります。てっぺんには8メートルの避雷針が設置されており、安全性にも配慮された設計となっています。
⚙️ 現在の時計台技術仕様
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 文字盤直径 | 2.4メートル |
| 長針の長さ | 1.17メートル |
| 短針の長さ | 0.75メートル |
| 時刻修正方式 | GPS電波 + テレホンJJY |
| チャイム方式 | ウェストミンスター式 |
| 音響装置 | CD音源 + スピーカー |
文字盤はガラス製で、表面にはインデックスの刻印に墨入れを施し、裏面は白くペイントされています。夜間は内部から照明を当てて美しくライトアップされ、昼夜を問わず見やすい設計となっています。
時計の針には特徴的な工夫が施されています。針には”しっぽ”（バランサーの役割をする尾の部分）がないデザインのため、代わりに内側に錘をつけてバランスを取る仕組みになっています。また、針の表面にある穴のように見える部分は、補強の板を留めているリベット（接合部品）の頭部で、2004年の針交換時に強度を向上させるために追加されたものです。
🔧 時計台の技術変遷
| 年代 | 技術方式 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1932年 | ドイツ製振り子式 | 重錘式、1/2ステップ運針 |
| 1966年 | セイコー製クオーツ | 電気モーター駆動 |
| 1992年 | 短波JJY電波修正 | 自動時刻修正機能 |
| 2002年 | テレホンJJY方式 | 電話回線による時刻供給 |
| 2004年 | GPS電波修正 | 衛星電波による高精度修正 |
現在のチャイムシステムは、毎正時の45秒前からウェストミンスター式チャイムが鳴り、その余韻の後に響く第1打が正時をお知らせするという洗練されたものです。チャイムと時報はCDを音源にしたスピーカーシステムで再生されており、銀座の街に美しい音色を響かせています。
銀座セイコー時計台の見学方法と周辺情報
- セイコーミュージアム銀座で時計台の歴史を詳しく学べる
- 時計台の屋上見学は特別な条件でのみ可能
- アクセスは銀座駅から徒歩すぐの抜群の立地
- 和光とセイコーの関係性について知っておきたいポイント
- 時計台のチャイムとライトアップの楽しみ方
- 周辺施設と合わせた効率的な観光プラン
- まとめ：銀座セイコー時計台の魅力と楽しみ方
セイコーミュージアム銀ザで時計台の歴史を詳しく学べる
銀座セイコー時計台について詳しく学びたい方には、セイコーミュージアム銀座の見学を強くおすすめします。このミュージアムは銀座4丁目3-13のセイコー並木通りビルにあり、時計台から徒歩2分程度の距離に位置しています。
セイコーミュージアム銀座では、和光の時計台に関する詳細な展示が行われており、特に和光時計塔文字盤の原寸大レプリカを実際に見ることができます。これにより、文字盤や針がどれくらいの大きさなのかを肌で感じることができ、時計台への理解が一層深まります。
🏛️ セイコーミュージアム銀座の基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都中央区銀座4丁目3-13 |
| 開館時間 | 10:30〜18:00 |
| 休館日 | 月曜日・年末年始 |
| 入館料 | 無料 |
| 予約方法 | インターネット予約優先 |
| アクセス | 銀座駅徒歩2分 |
ミュージアムは地下1階から6階までの構成で、各フロアに異なるテーマが設定されています。**3階の「自然が伝える時間から人がつくる時間」**では、時計台の歴史について詳しく学ぶことができ、**4階の「精巧な時間」**では、セイコーの技術革新について理解を深めることができます。
特に注目したいのは、毎週木曜日に開催されているミュージアムガイドツアーです。このツアーでは、専門スタッフが時計台の歴史や技術について詳しく解説してくれるため、より深い理解を得ることができます。
📚 ミュージアムの主要展示内容
| フロア | テーマ | 時計台関連の展示 |
|---|---|---|
| 3F | 自然が伝える時間から人がつくる時間 | 時計台の歴史年表 |
| 4F | 精巧な時間 | 技術革新の変遷 |
| 2F | 常に時代の一歩先へ | 服部金太郎の物語 |
| 6F | Grand Seiko Museum | 高精度時計の世界 |
また、ミュージアムでは企画展も定期的に開催されており、時計台に関連した特別展示が行われることもあります。最新の展示情報は公式ウェブサイトで確認することをおすすめします。
時計台の屋上見学は特別な条件でのみ可能
銀座セイコー時計台の屋上「セイコースカイガーデン」への入場は、基本的に招待制となっており、一般の方が自由に見学することはできません。しかし、特別なイベント時には期間限定で見学の機会が提供されることがあります。
過去には、時計塔90周年・和光75年を記念した特別企画として、2022年6月18日・19日の2日間、和光カードを提示し、1日で税込55,000円以上お買い上げの方を対象に、屋上での記念撮影が実施されました。
🌿 セイコースカイガーデンの魅力
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 立地 | 時計塔を間近で見られる特等席 |
| 設備 | 地球に優しい素材のウッドデッキ |
| 景観 | 銀座の街並みを一望 |
| 体験 | 時計塔の鐘の音を間近で聞ける |
| アクセス | 階段のみ（エレベーターなし） |
屋上では時計塔を真下から見上げることができ、その迫力ある姿を間近で体感することができます。また、銀座の街並みを360度見渡すことができる貴重な展望スポットとしても価値があります。
通常時の見学については、7階のアトリエ銀座や6階のセイコーハウスホールでのイベント参加者に対して、特別な機会として案内される場合があります。これらのイベント情報は、SEIKO HOUSE GINZA の公式ウェブサイトで随時更新されているため、定期的にチェックすることをおすすめします。
📅 屋上見学の可能性があるタイミング
| 機会 | 条件 | 頻度 |
|---|---|---|
| 記念イベント | 高額購入者限定 | 年数回程度 |
| 企業イベント | 招待制 | 不定期 |
| メディア取材 | 関係者のみ | 不定期 |
| 特別ツアー | 事前申込制 | 検討中 |
現在、セイコーグループではより多くの方に時計台の魅力を体感していただくための方法を検討中とのことです。将来的には、定期的な見学ツアーの実施も期待されています。
アクセスは銀座駅から徒歩すぐの抜群の立地
銀座セイコー時計台へのアクセスは、東京メトロ銀座駅から徒歩すぐという抜群の立地にあります。特にA9・A10出口からは徒歩30秒程度で到着でき、B1出口は建物に直結しているため、雨の日でも濡れることなくアクセスできます。
銀座駅は東京メトロの銀座線・丸ノ内線・日比谷線が乗り入れており、東京都内各地からのアクセスが非常に便利です。また、JR有楽町駅からも徒歩5分程度と、複数の路線を利用することができます。
🚉 主要駅からの詳細アクセス
| 出発駅 | 路線 | 所要時間 | 乗換 | 料金（IC） |
|---|---|---|---|---|
| 東京駅 | 丸ノ内線 | 約3分 | なし | 170円 |
| 新宿駅 | 丸ノ内線 | 約13分 | なし | 200円 |
| 渋谷駅 | 銀座線 | 約12分 | なし | 200円 |
| 上野駅 | 銀座線 | 約10分 | なし | 170円 |
| 品川駅 | JR→有楽町駅経由 | 約15分 | 1回 | 160円 |
車でのアクセスについては、時計台周辺には専用駐車場がありませんが、銀座地区には多数の有料駐車場があります。ただし、銀座は平日・休日を問わず交通量が多く、公共交通機関の利用を強くおすすめします。
🅿️ 周辺の主要駐車場情報
| 駐車場名 | 収容台数 | 料金目安 | 徒歩時間 |
|---|---|---|---|
| 銀座インズパーキング | 約400台 | 300円/30分 | 3分 |
| 東銀座駐車場 | 約200台 | 400円/30分 | 5分 |
| 有楽町マリオン駐車場 | 約800台 | 350円/30分 | 7分 |
| 銀座ファイブ駐車場 | 約100台 | 400円/30分 | 2分 |
バスでのアクセスも可能で、都営バスの「銀座四丁目」停留所が時計台のすぐ近くにあります。空港からのアクセスバスも運行されており、羽田空港からは約45分、成田空港からは約60分程度でアクセスできます。
和光とセイコーの関係性について知っておきたいポイント
和光とセイコーの関係は、1881年の服部時計店創業まで遡る長い歴史があります。現在多くの方が疑問に思う「なぜ和光の建物がセイコーなのか」という点について、その歴史的経緯を詳しく解説します。
服部時計店（現セイコーグループ）の創業者である服部金太郎が、1894年に銀座4丁目に初代時計台を建設したのが始まりです。その後、1932年に現在の建物（二代目時計台）が服部時計店本社として竣工されました。
📜 和光とセイコーの関係年表
| 年 | 出来事 | 意味 |
|---|---|---|
| 1881年 | 服部時計店創業 | セイコーグループの始まり |
| 1894年 | 初代時計台建設 | 銀座進出 |
| 1932年 | 二代目時計台竣工 | 服部時計店本社として建設 |
| 1947年 | 株式会社和光設立 | 服部時計店の小売部門を継承 |
| 2022年 | SEIKO HOUSE GINZA開設 | セイコーブランド発信拠点として再整備 |
1947年に株式会社和光が設立されたのは、戦後の混乱期に服部時計店の小売部門を継承する形でした。この時から、建物の所有はセイコーグループ、店舗運営は和光という現在の体制が始まっています。
つまり、建物自体はセイコーグループが所有・管理しており、1階から4階部分を和光に賃貸しているという関係にあります。これが、2022年の名称変更で「SEIKO HOUSE GINZA」となった理由です。
🏢 現在の運営体制
| 部分 | 運営主体 | 用途 |
|---|---|---|
| 建物全体 | セイコーグループ | 所有・管理 |
| 地下1階〜4階 | 株式会社和光 | 店舗運営 |
| 5階〜屋上 | セイコーグループ | ブランド発信拠点 |
| 時計台部分 | セイコータイムクリエーション | 保守・管理 |
和光は現在もセイコーグループの一員として、高級時計・宝飾品・ギフト商品などを取り扱う専門店として営業を続けています。一方で、セイコーは技術開発・製造を中心とした事業を展開しており、両社は異なる役割を担いながら協力関係を維持しています。
この関係性を理解することで、なぜ「和光の時計台」にセイコーの名前が付いているのかという疑問が解決され、銀座セイコー時計台をより深く理解することができます。
時計台のチャイムとライトアップの楽しみ方
銀座セイコー時計台の魅力の一つは、毎正時に響くウェストミンスター式チャイムです。このチャイムは1954年6月10日の「時の記念日」から開始され、現在まで70年近く銀座の街に美しい音色を響かせ続けています。
チャイムのタイミングは毎正時の45秒前から始まり、ウェストミンスター式のメロディーが流れた後、余韻の中で第1打が正時を知らせるという洗練されたシステムになっています。8時から24時まで、1日16回このチャイムを楽しむことができます。
🎵 チャイムの詳細情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開始時刻 | 毎正時の45秒前 |
| 形式 | ウェストミンスター式 |
| 動作時間 | 8:00〜24:00 |
| 音源 | CD + 高品質スピーカーシステム |
| 音量 | 周辺環境に配慮した適切なレベル |
| メンテナンス | 月1回の定期点検 |
夜間のライトアップも時計台の大きな魅力です。文字盤は内部から照明され、夜間でも時刻を確認しやすくなっています。また、特別なイベント時には建物全体が美しくライトアップされることもあります。
過去の特別ライトアップとしては、ディズニー創立100周年記念時のパープルライトアップや、SEIKO HOUSE GINZA開設記念時のブルーライトアップなどが実施されており、その都度多くの観光客や写真愛好家が訪れています。
💡 ライトアップの種類と時期
| 種類 | 実施時期 | 色彩 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 通常ライトアップ | 毎日日没後 | 白色系 | 文字盤の内部照明 |
| 季節ライトアップ | クリスマス・正月など | 暖色系 | 建物外観も装飾 |
| 記念ライトアップ | 特別なイベント時 | テーマカラー | 期間限定の特別演出 |
| コラボライトアップ | 企業連携時 | パートナー色 | 話題性のある企画 |
写真撮影のベストタイミングは、日没直後の薄暮時間です。この時間帯は空がまだ明るく、建物のライトアップが美しく映えるため、プロのカメラマンも頻繁に撮影に訪れています。
特に冬季の17時〜18時頃は、イルミネーションと時計台のライトアップが同時に楽しめる絶好のタイミングとなっています。
周辺施設と合わせた効率的な観光プラン
銀座セイコー時計台を中心とした観光プランを立てる際は、徒歩圏内にある魅力的な施設を組み合わせることで、効率的で充実した時間を過ごすことができます。特に、セイコーミュージアム銀座との組み合わせは、時計台への理解を深める上で非常に有効です。
午前中のおすすめプランは、まずセイコーミュージアム銀座で時計台の歴史を学び、その後実際の時計台を見学するという流れです。これにより、予備知識を持った状態で時計台を鑑賞でき、より深い感動を得ることができます。
🗺️ 半日観光プラン例（午前コース）
| 時間 | 施設・場所 | 所要時間 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 10:30 | セイコーミュージアム銀座 | 90分 | 時計台の歴史学習 |
| 12:00 | 銀座セイコー時計台 | 30分 | 外観見学・写真撮影 |
| 12:30 | 和光本店 | 60分 | ショッピング・内装鑑賞 |
| 13:30 | 銀座三越 | 60分 | ランチ・お土産購入 |
午後から夕方にかけてのプランでは、周辺の文化施設や商業施設と組み合わせることをおすすめします。特に、歌舞伎座や帝国劇場での公演がある日は、開演前の時間を利用した散策が効果的です。
🌆 午後・夕方プラン例
| 時間 | 施設・場所 | 所要時間 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 14:00 | 銀座セイコー時計台 | 30分 | 日中の見学 |
| 14:30 | 伊東屋本店 | 60分 | 文房具の名店見学 |
| 15:30 | 銀座松屋 | 90分 | デパ地下・ショッピング |
| 17:00 | 銀座セイコー時計台 | 30分 | ライトアップ見学 |
| 17:30 | 有楽町駅周辺 | 120分 | 夕食・居酒屋街散策 |
特別なイベント時のプランとして、時計台のチャイムの時間に合わせた見学も楽しい体験です。毎正時の5分前に時計台前に集合し、チャイムの音色を楽しみながら写真撮影するという過ごし方は、多くの観光客に人気があります。
📱 スマートフォンアプリ活用術
| アプリ種類 | 活用方法 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| AR体験アプリ | 過去の時計台画像重ね合わせ | ★★★★☆ |
| 写真加工アプリ | ライトアップ撮影の補正 | ★★★★★ |
| 乗換案内アプリ | 効率的な移動ルート検索 | ★★★★★ |
| グルメアプリ | 周辺レストラン情報収集 | ★★★☆☆ |
季節ごとの楽しみ方も多様で、春は銀座柳まつり、夏は銀座祭り、秋は銀座の歩行者天国、冬はイルミネーションなど、それぞれの季節に合わせた楽しみ方があります。
まとめ：銀座セイコー時計台の魅力と楽しみ方を総括
最後に記事のポイントをまとめます。
- 銀座セイコー時計台の正式名称は「SEIKO HOUSE GINZA」で、2022年6月に名称変更された
- 時計台は銀座四丁目交差点の角地に位置し、アクセスは銀座駅から徒歩すぐの好立地にある
- 時計台の歴史は1894年の初代から始まり、現在の二代目は1932年に竣工された
- 建物はネオ・ルネッサンス様式で、経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されている
- 時計台の高さは39.39メートルで、文字盤は直径2.4メートルの大きさである
- 現在はGPS電波による高精度な時刻修正システムを採用している
- セイコーミュージアム銀座で時計台の詳細な歴史を学ぶことができる
- 屋上の「セイコースカイガーデン」は基本的に招待制だが、特別イベント時に見学機会がある
- 和光とセイコーは1881年の服部時計店創業以来の深い関係にある
- 毎正時にウェストミンスター式のチャイムが響き、夜間は美しくライトアップされる
- 周辺には多数の文化施設や商業施設があり、効率的な観光プランが立てられる
- 時計台は90年以上にわたり銀座のシンボルとして愛され続けている建築遺産である
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://www.wako.co.jp/f/clock_tower/
- https://www.seiko.co.jp/seiko_house_ginza/
- https://asm.asahi.com/article/14508828
- https://www.seiko.co.jp/seiko_house_ginza/history/
- https://www.nsdo.co.jp/magazine/89
- https://museum.seiko.co.jp/
- https://4travel.jp/dm_shisetsu/11286362
- https://museum.seiko.co.jp/seiko_history/milestone/milestone_09/
- https://watch-media-online.com/news/5803/
- https://museum.seiko.co.jp/use/
