高級時計ブランドとして世界的に知られるオメガ。その中でも「スピードマスター」は、NASAの宇宙飛行士が月面着陸時に着用したことで有名なモデルです。近年、オメガの時計、特にスピードマスターの価格が大幅に上昇しており、「昔は安かったのに」という声をよく耳にします。

かつては手頃な価格で購入できたスピードマスターですが、現在では新品で100万円を超えるモデルも珍しくありません。この記事では、スピードマスターが過去と比べてどれほど価格が上昇したのか、その理由は何か、そして今後の価格動向について詳しく解説します。1990年代や2000年代に購入できた価格と比較しながら、オメガの価格戦略についても触れていきます。
記事のポイント!
- オメガ スピードマスターの過去と現在の価格差について具体的な数字で理解できる
- 値上がりの背景にある原材料費の高騰や円安などの経済的要因について知ることができる
- 人気限定モデルや生産終了モデルの市場価値と中古相場の動向が分かる
- スピードマスターが投資対象として注目されている理由と今後の見通しを理解できる
オメガ スピードマスターは昔安かったのか?価格推移の真実
- オメガ スピードマスターは実際に昔は現在より40-70%安かった
- 1990年代のスピードマスターは10万円台から購入可能だった
- 2000年モデルは20-30万円台で取引されていた実情
- スピードマスターの定価は2010年から2023年で2倍以上に上昇
- 値上がりの主な理由は原材料費・人件費の高騰と円安の影響
- 2022年から2023年にかけて4回以上の連続値上げが行われた
オメガ スピードマスターは実際に昔は現在より40-70%安かった
オメガのスピードマスターは、確かに昔は現在よりもはるかに安い価格で購入することができました。具体的な数字で見ると、現在の価格と比較して約40〜70%も安かったというのが実態です。
例えば、スピードマスタープロフェッショナル(Ref.3570.50)は、2000年代初頭には20万円台後半から30万円台前半で販売されていましたが、現在の中古市場では50万円以上で取引されています。これは約70%の価格上昇を意味します。
また、スピードマスターオートマチック(Ref.3510.50)に至っては、かつては10万円台で購入できたモデルが、現在では中古市場で25万円前後で取引されており、約150%の価格上昇を示しています。
このような大幅な価格上昇は、スピードマスターだけでなく、オメガ全体、そして高級時計市場全体で見られる傾向です。しかし、スピードマスターの場合は特に顕著で、その歴史的背景と人気から、価格上昇率が高い傾向にあります。
1990年代のスピードマスターは10万円台から購入可能だった
1990年代のオメガ スピードマスターは、現在からは想像できないほど手頃な価格で流通していました。特に中古市場では、状態の良いモデルでも10万円台から入手可能だったのです。
当時のスピードマスターオートマチック(Ref.3510.50)は、7万円から10万円程度で取引されていました。これは現在の価格(23万円〜44万円)と比較すると、約3〜4倍の価格差があることになります。
また、スピードマスタープロフェッショナル(手巻きモデル)でさえ、14万円から17万円程度で購入できたという記録があります。現在このモデルは50万円以上で取引されているため、約3倍以上の価格上昇を経験したことになります。
1990年代は、機械式時計がクォーツショックから復活し始めた時期であり、まだ投資目的や資産価値としての側面より、実用的な時計としての価値が重視されていました。そのため、現在のような高額取引はあまり見られず、愛好家や実際に使用する人々が手頃な価格で購入できる環境だったのです。
2000年モデルは20-30万円台で取引されていた実情

2000年代初頭のスピードマスターモデルは、モデルにもよりますが、主に20万円台から30万円台で新品が取引されていました。中古市場ではさらに安く、良好な状態のものでも15万円台から取引されていたケースも少なくありません。
具体的な例を挙げると、2000年頃のスピードマスタープロフェッショナル(Ref.3570.50)は新品で30万円前後、スピードマスターデイト(Ref.3513.50)は15万円程度が定価でした。これらのモデルは2020年頃には、それぞれ35万円〜40万円と16万円〜18万円程度にまで価格が上昇し、2024年現在では、さらに50万円以上と20万円以上で取引されています。
2000年モデルの特徴として、デザイン面での完成度の高さと技術的な信頼性があります。当時のモデルは、現代の視点で見ても優れた品質と耐久性を備えており、コレクターからの評価も高くなっています。そのため、経年による価値の低下ではなく、むしろ価値の上昇を経験しているのです。
この2000年代のモデルは、今や「生産終了モデル」として希少性が高まり、コレクターズアイテムとしての価値も持つようになりました。特に、当時の状態を良く保っているものや、箱や保証書などの付属品が揃ったものは、さらに高い価格で取引される傾向にあります。
スピードマスターの定価は2010年から2023年で2倍以上に上昇
オメガ スピードマスターの定価は、2010年から2023年にかけて驚くべき上昇率を示しています。2010年頃、スピードマスタープロフェッショナルの定価は40万円台でしたが、2023年には100万円を超える価格設定となりました。これは約2倍以上の上昇率です。
特に2020年以降、オメガは連続して価格改定を行っており、その影響でスピードマスターの価格も急激に上昇しました。例えば、「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル 310.30.42.50.01.001」は880,000円から935,000円へ、「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル 310.30.42.50.01.002」は990,000円から1,067,000円へと値上がりしました。
この定価の上昇は、中古市場にも大きな影響を与えています。新品の定価が上がれば、中古品の価格も連動して上昇する傾向があるためです。特に人気モデルの場合、新品の入手が困難になると、中古市場での価格がさらに高騰するという現象も見られます。
こうした定価の上昇は、スピードマスターだけでなく、オメガの他のラインナップやスイス高級時計全般で見られる傾向ですが、スピードマスターの場合は特に顕著に表れています。
値上がりの主な理由は原材料費・人件費の高騰と円安の影響
オメガ スピードマスターを含む高級時計の価格上昇には、複数の経済的要因が関係しています。まず、原材料費の高騰が大きな影響を与えています。時計製造に使用されるステンレススチール、貴金属、特殊合金などの価格が世界的に上昇しており、これが製造コストの増加につながっています。
次に、スイスの高い人件費も価格上昇の要因です。スイスの時計職人の技術と経験は高く評価されており、その賃金も年々上昇傾向にあります。熟練した職人の確保と育成にかかるコストも増加しているのです。
さらに、日本市場特有の要因として円安の影響も大きいです。2010年代初頭と比較して円の価値は大きく下落しており、輸入品であるスイス時計の日本での価格は自然と上昇することになります。
また、ロシアによるウクライナ侵攻などの国際情勢の変化も、原材料や輸送コストの上昇を通じて間接的に価格に影響を与えています。
これらの要因が複合的に作用し、オメガの価格改定の頻度と幅が増加していると考えられます。特に2020年以降は、これらの要因が顕著になり、価格上昇のペースが加速している状況です。
2022年から2023年にかけて4回以上の連続値上げが行われた
2022年から2023年にかけて、オメガは短期間のうちに4回以上の連続値上げを実施しました。この頻繁な価格改定は、オメガのブランド史上でも異例のペースであり、多くの時計愛好家を驚かせました。
具体的な値上げの時期と割合は以下の通りです:
2022年2月1日:ほぼ全てのモデルで約7%の値上げが実施されました。
2022年7月29日:一部のモデルについて更に約6~10%の追加値上げが行われました。
2023年2月1日:新作モデルを除くほぼ全てのモデルが6~7%前後値上げされました。
2023年6月8日:再び約7%前後の値上げが実施されました。
2023年9月:平均7.5%程度の更なる値上げが行われました。
これらの連続的な値上げにより、わずか1年半ほどの間に一部のモデルでは30%近い価格上昇が生じました。例えば「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル 42mm 310.30.42.50.01.002」は、2022年初頭の847,000円から、2023年6月には1,144,000円まで急騰しました。
このような頻繁な価格改定は、先述した原材料費の高騰や人件費の上昇、円安などの複合的な要因によるものですが、オメガのブランド戦略としての側面も否定できません。価格を引き上げることで、ブランドの高級感やステータス性を強化し、市場でのポジショニングを上げる狙いもあるかもしれません。
いずれにせよ、このような急激な価格上昇は、消費者にとっては購入障壁となる一方で、すでにスピードマスターを所有している人にとっては、資産価値の上昇という意味では朗報とも言えるでしょう。

オメガ スピードマスターが昔安かったのに値上がりし続ける背景
- NASAの公式採用による歴史的価値の再評価がスピードマスターの価格上昇を促進
- スピードマスターが投資対象として注目されるようになった理由
- オートマチックモデルの生産終了が希少性と価格高騰につながった
- 限定モデルの人気が一般モデルの価格まで押し上げる現象
- スピードマスター3510.50など中古相場が20年で4倍以上に上昇
- ロレックスの高騰により代替品としてオメガへの需要が増加
- まとめ:オメガ スピードマスターが昔安かった理由と現在の投資価値
NASAの公式採用による歴史的価値の再評価がスピードマスターの価格上昇を促進
オメガ スピードマスターの価格上昇を支える最も重要な要素の一つが、NASAとの歴史的なつながりです。1965年にNASAが公式に採用し、1969年のアポロ11号による月面着陸の際に宇宙飛行士が実際に着用していたという事実は、スピードマスターの価値を決定的に高めました。
この「ムーンウォッチ」としての歴史は、オメガ スピードマスターが単なる時計を超えた文化的・歴史的意義を持つアイテムであることを示しています。しかし、この歴史的価値が市場で本格的に再評価されたのは比較的最近のことです。
特に2010年代後半から、高級時計市場で「ストーリー性」や「歴史的背景」が重視されるようになり、スピードマスターのような歴史的意義を持つモデルの価値が急速に見直されました。月面着陸50周年を記念する2019年には、オメガが特別モデルを発売するなど、マーケティング面でもこの歴史的背景を積極的に活用し、コレクターの関心を高めることに成功しています。
また、宇宙探査への関心が再び高まりつつある現代において、月面着陸という人類史上の偉業に関わった時計という位置づけは、新たな世代のコレクターにとっても魅力的なストーリーとなっています。この歴史的価値の再評価が、スピードマスターの価格上昇を下支えする重要な要素となっているのです。
スピードマスターが投資対象として注目されるようになった理由
近年、オメガ スピードマスターは単なる腕時計としてだけでなく、投資対象としても大きな注目を集めるようになりました。この背景にはいくつかの重要な要因があります。
まず第一に、高級時計全体が「代替投資」として見直されるようになったことが挙げられます。株式や不動産といった従来の投資先の不安定さや低金利環境の長期化により、価値が下がりにくく、むしろ上昇する可能性のある高級時計が資産分散の選択肢として注目されるようになりました。
第二に、スピードマスターの価格上昇実績そのものが投資対象としての魅力を高めています。前述のように、過去20年で価格が3〜4倍になっているモデルも珍しくなく、この実績が新たな投資家を引き寄せる好循環を生み出しています。
第三に、スピードマスターは比較的入手しやすい価格帯に位置していることも重要です。ロレックスのデイトナやパテック・フィリップのノーチラスのような数百万円するモデルと比較して、スピードマスターは50万円〜100万円程度で入手できるモデルが多く、より幅広い投資家層にアプローチできます。
さらに、オメガの安定したブランド力と世界的な知名度も、投資対象としての安心感を提供しています。マイナーブランドと異なり、オメガは確立されたブランドであるため、突然市場から消えるリスクが低く、長期的な価値の保全が期待できます。
これらの要因が複合的に作用し、スピードマスターは「比較的リスクの低い高級時計投資」として位置づけられるようになったのです。
オートマチックモデルの生産終了が希少性と価格高騰につながった
オメガがいくつかの人気スピードマスターのオートマチックモデルの生産を終了させたことは、中古市場での価格高騰に大きく寄与しています。特に「Speedmaster Reduced」として知られるRef.3510.50などのモデルは、生産終了後に希少性が増し、急速に価格が上昇しました。
これらのオートマチックモデルは、手巻きのプロフェッショナルモデルと比較してよりカジュアルに使いやすいサイズ感(39mm前後)と自動巻きの便利さを兼ね備えていたため、日常使いの時計として多くのファンを獲得していました。ところが、オメガは2000年代後半から2010年代にかけて、こうしたモデルの多くを生産終了とし、より大きなケースサイズや新しいムーブメントを採用したモデルへとラインナップを変更していきました。
生産終了によって新品の供給が完全に止まったことで、これらのモデルは「永久に増えることのない有限のアイテム」となりました。結果として、特にコンディションの良い個体や、箱や保証書などの付属品が完備された個体は、コレクターから強い需要を集めるようになったのです。
例えば、3510.50は2005年頃に7万円から10万円程度で取引されていましたが、2024年現在では23万円から44万円と約3〜6倍の価格で取引されています。このような価格上昇は、生産終了による希少性の増加と、昔ながらのクラシックなデザインや使いやすいサイズ感への再評価が組み合わさった結果といえるでしょう。
オメガが新モデルへと移行する中で、こうした「古き良き」モデルへの郷愁と需要は今後も続く可能性が高く、良好な状態で保存されたオートマチックモデルの価値は引き続き安定または上昇していくことが予想されます。
限定モデルの人気が一般モデルの価格まで押し上げる現象

オメガのスピードマスターシリーズでは、限定モデルの人気と高騰が一般モデルの価格にも波及する「牽引効果」が見られます。この現象は特に2010年代後半から顕著になってきました。
スピードマスターの限定モデルは非常に人気が高く、中でも「スヌーピーアワード」モデルは最も有名な例です。2003年に発売された初代スヌーピーアワード(Ref.3578.51)は、発売当初約35万円でしたが、現在では300万円を超える価格で取引されることもある希少モデルとなりました。
このような限定モデルの驚異的な価格高騰は、コレクター間で「スピードマスターは値上がりする」という認識を強め、通常モデルにも「将来的な値上がりの可能性」という付加価値をもたらしました。投資目的で購入する層が増えたことで、一般モデルの需要も増加し、結果として価格が押し上げられています。
また、限定モデルを逃した購入者が、代替として通常モデルに流れるという現象も見られます。特に「シルバースヌーピーアワード50周年記念」など、発売と同時に売り切れる人気限定モデルの場合、入手できなかったファンが基本モデルの購入に走り、その結果として基本モデルの需要が高まり価格上昇につながるのです。
さらに、オメガが限定モデルに積極的に力を入れる戦略をとっていることも、ブランド全体の価値認識を高めています。アポロ11号50周年、東京オリンピック、ジェームズ・ボンド映画など、様々なテーマで限定モデルを展開することで、スピードマスター全体への関心を高め、コレクターの購買意欲を刺激しているのです。
こうした「限定モデル効果」は今後も続く可能性が高く、特に記念すべき年や出来事に合わせたスペシャルエディションは、引き続き市場を賑わせると予想されます。
スピードマスター3510.50など中古相場が20年で4倍以上に上昇
オメガ スピードマスターの中でも特に注目すべき価格上昇を示しているのが、「Speedmaster Reduced」の愛称で親しまれたRef.3510.50モデルです。このモデルは20年間で驚異的な価格上昇を経験しました。
3510.50は、1988年から2006年頃まで製造された自動巻きのスピードマスターで、39mmのケースサイズと使いやすさから入門モデルとして多くの支持を集めていました。2000年代初頭の中古価格は7万円から10万円程度でしたが、2024年現在では23万円から44万円の価格帯で取引されています。これは約3〜6倍の価格上昇を意味します。
同様の価格上昇は、スピードマスター デイト(Ref.3513.50)でも見られます。このモデルは1998年から2007年頃まで製造され、日付表示機能を備えた実用的なモデルとして人気を博しました。かつて10万円前後で取引されていたこのモデルも、現在では17万円から32万円の価格帯まで上昇しています。
この急激な価格上昇の背景には、前述した要因に加え、これらのモデルが持つ「ちょうど良いサイズ感」への再評価があります。近年の腕時計トレンドでは、一時期の大型化から一転して、よりクラシックな適度なサイズへの回帰が見られます。39mmサイズの3510.50は、現代の審美眼でも「ちょうど良い」と評価されることが多く、再び注目を集めているのです。
また、これらのモデルは「旧世代」ではあるものの、そのデザインは時代を超えて魅力的であり続けています。スピードマスターの基本的なデザイン言語を継承しながらも、よりカジュアルに使えるサイズ感と機能性を持っているため、日常使いの時計として現代でも十分通用します。
このように、スピードマスターの中古市場は単に時間の経過とともに価格が下がるのではなく、むしろ年々価値が向上する独特の市場を形成しています。特に生産終了から時間が経過したモデルほど、その希少性から価格上昇が顕著になる傾向があります。
ロレックスの高騰により代替品としてオメガへの需要が増加
高級時計市場において、近年最も顕著な現象の一つがロレックスの価格高騰と入手困難な状況です。この状況が、オメガ スピードマスターを含むオメガ製品全般への需要増加と価格上昇に間接的に寄与しています。
ロレックスの人気スポーツモデル(サブマリーナー、デイトナ、GMTマスターⅡなど)は、正規販売店での入手が極めて困難となり、中古市場では定価を大幅に上回る価格で取引されています。例えば、サブマリーナーの定価は約100万円ですが、中古市場では150万円以上で取引されることも珍しくありません。
このような状況下で、多くの時計愛好家が「代替品」を探し始め、その主要な選択肢としてオメガが浮上しました。特にスピードマスターは、ロレックスのデイトナのように高い品質とスポーティな魅力を兼ね備えながらも、比較的入手しやすい価格帯に位置しているため、「次善の選択」として注目を集めています。
また、オメガは技術的にもロレックスに引けを取らない高い品質を誇り、独自のコーアクシャル機構などの革新的技術を採用しています。一方で、ブランドイメージとしてはロレックスほど「ステータスシンボル」的側面が強くないため、より時計そのものの魅力で選ぶコレクターにも支持されています。
さらに、投資目的の購入者も増加しています。ロレックスへの投資が入門ハードルの高いものになる中、「次に値上がりするブランド」としてオメガに資金が流入しています。特にスピードマスターは、歴史的背景と限定モデルの価格上昇実績から、投資対象として注目されるようになりました。
この「ロレックス代替需要」は、オメガの戦略的なポジショニングとも合致しており、オメガ自身もこの流れを受けて徐々に価格帯を上昇させ、ブランドの高級化を図っていると考えられます。結果として、かつては「手頃な高級時計」というポジションだったオメガ製品も、徐々にその価格帯を引き上げることになりました。

まとめ:オメガ スピードマスターが昔安かった理由と現在の投資価値
最後に記事のポイントをまとめます。
- オメガ スピードマスターは1990年代に10万円台、2000年代には20-30万円台で購入可能だったが、現在は同じモデルが3-6倍の価格で取引されている
- 2022年から2023年にかけてオメガは5回の連続値上げを実施し、わずか1年半で一部モデルは30%近く価格が上昇した
- 原材料費・人件費の高騰や円安の影響が価格上昇の主な経済的要因となっている
- NASAの公式採用による「ムーンウォッチ」としての歴史的価値が再評価され、コレクターからの需要が高まっている
- オートマチックモデルの生産終了が希少性を高め、中古市場での価格高騰を促進している
- 限定モデルの人気と価格高騰が一般モデルにも波及し、ブランド全体の価値認識を引き上げている
- Ref.3510.50などの生産終了モデルは20年で4倍以上の価格上昇を示し、特に良好な状態の個体は高額で取引されている
- ロレックスの価格高騰と入手困難な状況により、代替品としてのオメガへの需要が増加している
- スピードマスターは「比較的リスクの低い高級時計投資」として注目を集め、投資目的の購入者も増加している
- 30-40年前に手頃だった価格帯から現在の高額化までの変遷は、高級時計市場全体の変化と価値観の変容を反映している
- スピードマスターの基本的なデザインは時代を超えて魅力的であり続け、現代でも十分通用する普遍的な美しさを持っている
- 今後も特定の限定モデルやヴィンテージ品を中心に価格上昇が続く可能性が高く、投資的側面からも注目される存在である