高級時計IWCを並行輸入で購入しようと考えている方にとって、最大の不安は「並行差別」の有無でしょう。並行差別とは、正規品と並行輸入品でアフターサービスや修理対応に差をつけることを指します。

IWCはリシュモングループに属するブランドで、並行差別を行っていません。正規品と同等の保証やメンテナンスが受けられ、My IWC登録で最大8年間の保証延長も可能です。この記事では、IWCの並行差別に関する具体的な情報から、オーバーホールの頻度や料金まで詳しく解説します。
記事のポイント!
- IWCの並行差別の有無と安心できる理由について
- 保証やアフターサービスの具体的な内容と期間
- オーバーホール料金や修理期間の詳細情報
- 信頼できる並行輸入店の選び方とチェックポイント
IWCの並行差別について知っておくべきこと
- IWCは並行差別を行っていないブランド
- リシュモングループ所属で安心のアフターサービス
- 正規品と同じ2年間の国際保証が適用可能
- My IWC登録で最大8年間の保証延長が可能
- 純正部品での修理やメンテナンスが受けられる
- コンプリートサービスも並行輸入品に提供
IWCは並行差別を行っていないブランド
IWCは他の高級時計ブランドと異なり、並行輸入品に対する差別的な対応を一切行っていません。購入ルートに関係なく、全ての本物のIWC時計に対して同じサービスを提供しています。
これは消費者にとって大きなメリットです。並行輸入品でも純正部品を使用した修理が可能で、技術的なサポートも正規品と変わりません。
高級時計の中には、並行輸入品の修理を拒否したり、高額な修理料金を請求したりするブランドも存在します。しかしIWCは、時計そのものの品質を重視する方針を貫いています。
購入価格を抑えられる並行輸入品でも、長期的な視点で安心して使用できる点がIWCの大きな特徴です。カルティエやパネライなど、同じリシュモングループのブランドも同様の対応です。
このような方針は、時計の本質的な価値を重視するIWCの企業姿勢を表しているといえるでしょう。
リシュモングループ所属で安心のアフターサービス
IWCは2000年にリシュモングループの一員となって以来、グループ全体で統一された高品質なアフターサービスを提供しています。
リシュモンジャパンのテクニカルサービスでは、スイスで研修を受けた熟練の時計技師が対応します。並行輸入品であっても、正規品と同じ技術と設備で修理やメンテナンスを行います。
日本全国の正規販売店でもアフターサービスの受付が可能です。また、直接リシュモンジャパンに時計を送付することもできます。
アフターサービスの質は、時計の寿命に大きく影響します。リシュモングループのバックアップがあることで、安定した高品質なサービスが保証されています。
IWCの時計は代々受け継げる価値があるからこそ、長期的な視点でのサポート体制が整っているのです。
正規品と同じ2年間の国際保証が適用可能

IWCの時計には2年間の国際保証が付帯します。この保証は並行輸入品でも正規品と全く同じ内容で適用されます。
保証期間中は製造上の不具合や素材の欠陥による故障を無償で修理できます。世界中のIWC正規サービスセンターで保証を受けられるため、海外での使用時も安心です。
保証を受けるには、時計の購入証明が必要です。信頼できる並行輸入店で購入すれば、必要な書類がきちんと付属します。
保証対象外の故障や保証期間が切れた後でも、有償での修理は可能です。その際の料金も正規品と同じ基準で設定されています。
実際のところ、IWCの時計は高い信頼性を誇るため、保証期間中に大きな故障が発生するケースは少ないようです。
My IWC登録で最大8年間の保証延長が可能
購入から2年以内にMy IWCに登録すると、保証期間を6年間延長できます。これにより、最長8年間の保証を受けることが可能です。
My IWC登録は並行輸入品でも利用できます。登録時には時計のシリアルナンバーと購入証明が必要となりますが、手続き自体は簡単です。
延長保証の内容も当初の2年間と同じです。製造上の不具合や素材の欠陥による故障は無償で修理されます。
My IWCの会員になると、新製品情報やメンテナンスに関するアドバイスなども受け取れます。時計の価値を長く保つための情報が定期的に提供されます。
IWCはこのような充実した保証プログラムを通じて、顧客との長期的な関係構築を重視しています。
純正部品での修理やメンテナンスが受けられる
IWCの修理では、並行輸入品であっても純正部品が使用されます。これは時計の価値を維持する上で非常に重要なポイントです。
創業以来の全モデルの部品を保管しているため、古い時計でも純正部品での修理が可能です。部品の保管期限は設けられていません。
修理やメンテナンスの質も正規品と同じ基準で行われます。熟練の技術者が専用の工具と設備を使用して作業を行います。
純正部品の使用は、時計の精度や耐久性を維持する上で重要です。互換品を使用すると、本来の性能を発揮できない可能性があります。
IWCは時計の本質的な価値を重視するからこそ、並行輸入品でも純正部品での修理を可能にしているのです。
コンプリートサービスも並行輸入品に提供
コンプリートサービスは、IWCが提供する最も包括的なメンテナンスプログラムです。時計を完全に分解して、必要な部品を交換し、組み立て直します。
このサービスは16の工程からなり、並行輸入品でも利用可能です。ムーブメントの洗浄や調整、防水検査など、あらゆる項目が含まれています。
コンプリートサービス後は2年間の保証が付きます。この保証も正規品と並行輸入品で差はありません。
サービスの内容には、ケースやブレスレットの研磨も含まれています。外観の美しさも維持できる総合的なメンテナンスプログラムです。
定期的なコンプリートサービスを受けることで、時計を長期にわたって最高の状態で使用できます。並行輸入品でもこのサービスが受けられることは、大きな安心材料といえるでしょう。

IWCの並行差別に関する重要ポイント
- オーバーホール料金は正規品と同一
- 修理期間は1-3ヶ月程度が目安
- 推奨オーバーホール頻度は5年に1回
- 信頼できる並行輸入店選びのポイント
- 並行輸入品でも永久修理制度の対象
- 並行差別のある他ブランドとの違い
- まとめ:IWCの並行差別なしで安心の時計選び
オーバーホール料金は正規品と同一
IWCのオーバーホール料金は、並行輸入品も正規品も全く同じ金額です。自動巻きモデルは62,150円から、クロノグラフモデルは73,150円からとなります。
料金は時計の複雑さによって変動します。永久カレンダーやトゥールビヨンなどの複雑機構を搭載したモデルは、個別の見積もりが必要です。
正規店で購入した場合でも並行輸入店で購入した場合でも、必要な修理内容に応じて同一の料金体系が適用されます。
料金には純正部品代、技術料、各種検査費用が含まれています。ケースとブレスレットの研磨も標準で行われます。
修理後は2年間の保証が付きます。この保証期間も正規品と並行輸入品で違いはありません。
修理期間は1-3ヶ月程度が目安
IWCの修理やオーバーホールにかかる期間は、標準的なケースで1-3ヶ月程度です。
修理内容が複雑な場合や純正部品の取り寄せが必要な場合は、さらに時間がかかることがあります。特に古いモデルの部品調達には時間を要する可能性があります。
修理期間中は、16の工程で細かく点検と調整が行われます。一つ一つの工程で厳密な品質管理が実施されます。
納期を急ぐ場合は、事前に相談することをお勧めします。状況によっては優先対応が可能な場合もあります。
修理完了後は、精度検査や防水検査などの最終チェックを経て納品されます。
推奨オーバーホール頻度は5年に1回

IWCは5年に1回のオーバーホールを推奨しています。この頻度は並行輸入品でも正規品でも同じです。
ただし使用頻度や使用環境によって、オーバーホールの適切な間隔は変わってきます。毎日使用する時計は3年程度での点検をお勧めします。
逆に使用頻度が低い時計でも、潤滑油は経年で劣化します。5年以上経過した時計は、使用前に点検を受けることが賢明です。
定期的なメンテナンスを怠ると、部品の摩耗や破損のリスクが高まります。結果的に高額な修理費用が必要になる可能性があります。
予防的なメンテナンスは、時計を長く使用するための重要な投資といえます。
信頼できる並行輸入店選びのポイント
信頼できる並行輸入店は、必ず正規の保証書と付属品を提供します。これらは将来のアフターサービスに必要な書類です。
実店舗がある老舗の並行輸入店は、独自の保証やアフターフォローを提供していることが多いです。
価格が極端に安い店舗には注意が必要です。適正な価格帯を知るために、複数の店舗で価格を比較することをお勧めします。
評判の良い並行輸入店は、商品の状態や履歴を詳しく説明してくれます。質問にも丁寧に回答する姿勢があります。
購入前にインターネットで店舗の評判を確認することも重要です。
並行輸入品でも永久修理制度の対象
IWCは創業以来の全モデルに対して、永久的な修理サービスを提供しています。この制度は並行輸入品も対象です。
古い時計の部品は、スイスの本社で厳密に管理されています。必要な部品は世界中どこからでも取り寄せ可能です。
永久修理制度により、代々受け継ぐ価値のある時計として長期保有が可能です。
ヴィンテージモデルの修理でも、可能な限り純正部品が使用されます。これにより時計本来の性能と価値が維持されます。
修理不可能と判断された場合でも、代替案が提案されます。
並行差別のある他ブランドとの違い
フランクミュラーやブライトリングなど、一部の高級時計ブランドは並行差別を行っています。これらのブランドでは、並行輸入品の修理料金が正規品の1.5〜2倍になることがあります。
また、並行輸入品の修理を完全に拒否するブランドも存在します。このような場合、非正規の修理業者に依頼せざるを得なくなります。
一方IWCは、時計本来の品質維持を重視する方針を持っています。購入ルートに関係なく、同じ基準でのサービスを提供します。
リシュモングループに属するカルティエやパネライも、IWCと同様に並行差別を行っていません。
この方針により、IWCの時計は並行輸入品でも安心して長期保有できます。

まとめ:IWCの並行差別なしで安心の時計選び
最後に記事のポイントをまとめます。
- IWCは並行輸入品に対する差別的な対応を一切行っていない
- 正規品と同じ2年間の国際保証が適用される
- My IWC登録で保証期間を最大8年まで延長可能
- オーバーホール料金は正規品と並行輸入品で同一
- 修理には純正部品が使用され品質が保証される
- コンプリートサービスも並行輸入品で利用可能
- 創業以来の全モデルに対して永久修理制度を提供
- 修理やメンテナンスの技術水準は正規品と同等
- 5年に1回の定期的なオーバーホールを推奨
- 信頼できる並行輸入店選びが重要
- リシュモングループ全体で高品質なサービスを提供
- 並行輸入品でも時計の本来価値を長期的に維持可能