フィットビットはどこの国のブランド？各国での使い方や機能の違いを徹底解説

健康管理やフィットネストラッキングで人気を集めているフィットビット（Fitbit）ですが、「どこの国のブランドなのか？」「海外でも使えるのか？」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。特に海外旅行や出張が多い方にとって、国境を越えても継続して使用できるかは重要なポイントですよね。

この記事では、フィットビットの国籍から始まり、各国での利用状況、海外での設定方法、国別の機能差まで、フィットビットと国の関係について包括的に解説します。また、実際に海外で使用する際の注意点や、日本独自の機能についても詳しくご紹介していきます。

この記事のポイント
✓ フィットビットの企業国籍とグローバル展開状況が分かる
✓ 海外旅行時の設定変更方法と注意点を理解できる
✓ 国別の機能差とサポート体制の違いを把握できる
✓ 購入から海外利用まで安心して使えるノウハウが身に付く

フィットビットの国籍と各国での展開状況

Fitbitはアメリカ生まれのブランドで現在はGoogle傘下
世界各国で販売されており日本でも正規利用が可能
海外旅行時でも継続利用できるが設定変更が必要
国によって利用できる機能に違いがある場合もある
日本国内では電子決済機能としてSuicaに対応
アジア市場での展開状況と今後の見通し

Fitbitはアメリカ生まれのブランドで現在はGoogle傘下

フィットビット（Fitbit）は、2007年にアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコで創業された企業です。創業者はジェームズ・パーク（James Park）とエリック・フリードマン（Eric Friedman）の2人で、ウェアラブルデバイスの先駆者として開発を続けてきました。

「Fitbit」という社名は、「フィットネス（Fitness）」と「ビット（Bit）」を組み合わせた造語で、フィットネスと健康に関連するデータを追跡・分析するウェアラブルデバイスを提供するというコンセプトを表しています。この名前からも分かるように、デジタル技術を活用した健康管理ソリューションの提供を目指していることが伺えます。

現在のフィットビットは、2019年にGoogle（現Alphabet Inc.）に買収され、Googleのウェアラブル事業の中核を担っています。買収後もFitbitブランドは継続して展開されており、GoogleのAI技術や豊富なサービスとの連携が強化されています。

📊 フィットビット企業情報

項目	詳細
設立年	2007年
創業地	アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ
創業者	ジェームズ・パーク、エリック・フリードマン
現在の親会社	Google（Alphabet Inc.）
買収年	2019年

Google傘下になったことで、GoogleマップやYouTube Music、Googleウォレットとの連携機能が強化され、特に新しいモデルではこれらのサービスへのアクセスが格段に向上しています。また、Googleの機械学習技術を活用した、より精度の高い健康データ分析も可能になっています。

世界各国で販売されており日本でも正規利用が可能

フィットビットは現在、世界中で製品を販売しており、特に北米、ヨーロッパ、アジア市場での存在感が強くなっています。日本においても、2010年代初頭から正規販売が開始され、現在では家電量販店やオンラインストアで幅広いモデルが購入可能です。

日本国内での展開状況を見ると、Google ストアを中心に、Amazon、楽天市場、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの主要な販売チャネルで取り扱われています。価格帯も多様で、エントリーモデルの「Inspire 3」から、フラッグシップモデルの「Google Pixel Watch」まで、ユーザーのニーズに応じた選択肢が提供されています。

国内正規販売の大きなメリットは、メーカー保証や日本語サポートが受けられることです。購入から1年間の品質保証が標準で付帯しており、不具合や故障が発生した場合には修理や交換などのサポートが受けられます。

🌏 フィットビット主要販売国・地域

地域	販売状況	特徴
北米	本国市場として幅広い展開	最新機能の先行投入
ヨーロッパ	EU全域で販売	多言語対応が充実
日本	正規販売・サポート完備	Suica対応などローカライズ
韓国	正規販売	Samsung Payとの競合
オーストラリア	正規販売	英語圏として手厚いサポート

日本では特に、交通系ICカードSuicaとの連携機能が大きな差別化要因となっています。これは日本市場向けの独自機能で、手首をかざすだけで電車やバスの利用、コンビニでの支払いが可能になる便利な機能です。

また、日本国内では電話サポートが平日の午前9時から午後6時まで対応しており、技術的な問題や使い方に関する質問に日本語で対応してもらえます。メールサポートも利用可能ですが、返信に数日かかる場合があるため、急ぎの場合は電話サポートの利用がおすすめです。

海外旅行時でも継続利用できるが設定変更が必要

フィットビットは海外旅行時でも継続して使用可能ですが、時差がある国への移動時には設定変更が必要になります。特に重要なのがタイムゾーンの調整で、これを怠ると睡眠記録や活動データに誤差が生じる可能性があります。

実際の海外利用に関して、フィットビットコミュニティでは以下のような体験談が共有されています：

日本から海外に来ました。時差があるので調整をしたいのですが、できずに困っています。iOSアプリでは国ごとへの時刻変更ができました。そのまま同期すればSurgeの時刻も変わるだろうと思っていましたが、変わりません。（日本時刻のままです）

出典：Fitbit Community

この問題に対する解決方法として、コミュニティでは以下の手順が推奨されています：

⚙️ 海外での時刻調整手順

手順	操作内容
1	PC用サイトから設定画面を開く
2	右上の歯車マークから設定に入る
3	最下部のタイムゾーン設定で現地を選択
4	スマートフォンアプリで強制同期を実行

海外での利用において注意すべき点は、Wi-Fi環境がないと設定変更が困難な場合があることです。特にタイムゾーンの変更はWebブラウザからの操作が確実とされており、ホテルやカフェのWi-Fiを活用する必要があります。

また、データローミングの設定にも注意が必要です。フィットビットは定期的にスマートフォンと同期を行うため、海外でデータローミングをオンにしている場合、予想外の通信料金が発生する可能性があります。Wi-Fi環境下での同期を心がけ、必要に応じてローミング設定を確認することをおすすめします。

国によって利用できる機能に違いがある場合もある

フィットビットの機能には、国や地域によって利用できるものとできないものがあることも重要なポイントです。これは主に法規制や提携企業の違い、技術的な制約によるものです。

最も顕著な例が電子決済機能です。日本では前述のとおりSuicaとの連携が可能ですが、これは日本独自の機能です。アメリカでは主要なクレジットカードとの連携による「Fitbit Pay」が利用できますが、対応する金融機関や店舗は国によって大きく異なります。

📱 国別電子決済対応状況

国・地域	対応決済方法	主な利用場所
日本	Suica	電車・バス・コンビニ・店舗
アメリカ	主要クレジットカード	店舗・レストラン・オンライン
ヨーロッパ	各国クレジットカード	国により対応状況が異なる
その他アジア	限定的な対応	一部の提携カードのみ

また、音声アシスタント機能についても国による違いがあります。アメリカ国内では「Amazon Alexa」との連携が可能なモデルがありますが、日本では音声アシスタント機能の利用が制限される場合があります。これは言語処理技術や法的規制の違いによるものと考えられます。

健康データの取り扱いについても、国によって異なる規制が適用される場合があります。ヨーロッパのGDPR（一般データ保護規則）や、各国の個人情報保護法により、データの収集・保存・利用に関して異なる制約が課される可能性があります。

さらに、アプリストアでの配信状況も国によって異なる場合があります。Google PlayストアやApple App Storeでの配信は多くの国で行われていますが、一部の国では利用できない機能や、ダウンロード自体ができない場合もあります。

日本国内では電子決済機能としてSuicaに対応

日本市場におけるフィットビットの大きな特徴の一つが、Suica（スイカ）との連携機能です。これは日本独自の機能で、手首に装着したフィットビットをSuicaカードの代わりとして利用できる画期的なサービスです。

Suica対応モデルには以下があります：

🚃 Suica対応フィットビットモデル

モデル名	発売年	価格帯	特徴
Fitbit Charge 4	2020年	17,000円程度	トラッカータイプ初のSuica対応
Fitbit Charge 5	2021年	27,000円程度	皮膚電気活動センサー搭載
Fitbit Charge 6	2023年	23,000円程度	最新トラッカーモデル
Fitbit Sense 2	2022年	32,000円程度	スマートウォッチタイプ
Fitbit Versa 4	2022年	27,000円程度	バランス型スマートウォッチ

Suica機能の利用には、Fitbitアプリ内でのSuicaカード登録が必要です。新規でSuicaカードを発行するか、既存の物理Suicaカードからチャージ残高を移行することができます。ただし、定期券情報は移行できないため、通勤・通学で定期券を利用している方は注意が必要です。

実際の利用方法は非常にシンプルで、改札や店舗の読み取り機にフィットビットを装着した手首をかざすだけです。反応速度も物理カードと同等で、特別な操作は必要ありません。充電が切れてしまった場合でも、一定時間はSuica機能が継続利用できる設計になっています。

チャージ方法も多様で、Fitbitアプリから直接クレジットカードでチャージすることもできれば、駅の券売機やコンビニのATMを利用することも可能です。利用履歴もアプリで確認でき、家計管理にも役立ちます。

アジア市場での展開状況と今後の見通し

フィットビットのアジア市場での展開は、日本を筆頭に韓国、シンガポール、香港、台湾などで正規販売が行われています。しかし、中国本土での展開は限定的で、政府の規制やローカル企業との競合により、普及が進んでいないのが現状です。

アジア市場における競合状況は非常に激しく、Xiaomi、OPPO、Samsungなどの現地メーカーが強力な競合として存在します。特にXiaomiの「Mi Band」シリーズは、フィットビットの半分以下の価格で類似機能を提供しており、価格競争力の面で課題を抱えています。

🌏 アジア主要国でのウェアラブル市場シェア

国	1位	2位	3位	フィットビット順位
日本	Apple	Fitbit	Garmin	2位
韓国	Samsung	Apple	Fitbit	3位
中国	Xiaomi	OPPO	Huawei	圏外
シンガポール	Apple	Samsung	Fitbit	3位

今後の見通しとしては、Googleの技術力を活用したAI機能の強化が期待されています。特に、健康データの分析精度向上や、個人に最適化されたフィットネスプログラムの提案など、単なるデータ収集デバイスから健康管理アシスタントへの進化が予想されます。

また、5G通信への対応も重要な差別化要因になると考えられます。現在のフィットビットは主にBluetooth接続でスマートフォン経由でのデータ通信を行っていますが、将来的には独立した通信機能を持つモデルの登場も期待されています。

アジア市場での成功の鍵は、ローカライゼーションにあると考えられます。日本のSuica対応のように、各国の生活習慣や決済システムに合わせた機能の実装が重要になってくるでしょう。

フィットビット各国利用時の設定方法と注意点

海外旅行時の時刻調整は手動設定が確実
言語設定の変更方法は機種によって異なる
国別のサポート体制と修理対応状況
各国でのアプリ対応状況と制限事項
国際利用時のデータ同期とプライバシー保護
購入時の保証内容と海外での適用範囲
まとめ：フィットビット国別利用の総合ガイド

海外旅行時の時刻調整は手動設定が確実

海外旅行でフィットビットを使用する際、最も重要な設定がタイムゾーンの調整です。自動設定に頼ると正確に切り替わらない場合があるため、手動での設定変更が推奨されています。

Google公式サポートでは、以下の手順でタイムゾーン変更を行うよう案内されています：

⏰ タイムゾーン変更手順（Googleアカウント利用時）

ステップ	操作内容
1	Fitbitアプリの「今日」タブでプロフィール写真をタップ
2	「Fitbitの設定」を選択
3	「アプリの設定」セクションで「日付、時刻、単位」をタップ
4	「タイムゾーン」をタップして「自動設定」をオフ
5	正しいタイムゾーンを手動選択
6	Fitbitデバイスを同期

実際の利用者からは、以下のような体験談が寄せられています：

時刻変更はiPhoneアプリではできないようです。PC用のサイトから右上の歯車の形をしたところから設定を開き、一番下の方にあるタイムゾーンで場所を設定して、iPhoneで同期すると変更されました。Wi-Fi環境で一度サイトに入らないと出来ないようですね。

出典：Fitbit Community

この体験談から分かるように、スマートフォンアプリだけでは設定変更が困難な場合があり、PCブラウザからの操作が必要になることがあります。そのため、海外旅行前には予め設定方法を確認しておくことが重要です。

時刻調整が正しく行われない場合、睡眠記録や運動データの時刻が現地時間と合わなくなる可能性があります。これにより、睡眠の質の分析や日々の活動パターンの把握に支障が生じることがあります。

また、サマータイム（夏時間）の切り替えも注意が必要なポイントです。アメリカやヨーロッパの多くの国では年2回の時刻変更が行われるため、滞在期間中にサマータイムの切り替えがある場合は、再度設定の確認と調整が必要になります。

🗺️ 主要国のタイムゾーン設定

国・地域	標準時	サマータイム	日本との時差
アメリカ東部	EST	あり（EDT）	-14時間/-13時間
アメリカ西部	PST	あり（PDT）	-17時間/-16時間
イギリス	GMT	あり（BST）	-9時間/-8時間
フランス・ドイツ	CET	あり（CEST）	-8時間/-7時間
オーストラリア東部	AEST	あり（AEDT）	+1時間/+2時間

言語設定の変更方法は機種によって異なる

フィットビットの言語設定は、デバイスの種類やファームウェアのバージョンによって変更方法が異なるため、利用しているモデルに応じた設定方法を確認する必要があります。

基本的な言語設定の考え方として、フィットビットデバイスは接続されているスマートフォンの言語設定に依存します。そのため、最も簡単な方法はスマートフォンの言語設定を変更することです。

実際のユーザーからは、言語設定に関して以下のような質問と回答がありました：

初心者なので適当に初期設定を済ませてしまった為か、文字盤の表示が日本語ではないので困っております

出典：Fitbit Community

この問題に対する解決方法として、コミュニティでは以下の手順が推奨されています：

💬 言語設定変更方法

アプリ種別	変更手順
スマートフォンアプリ	スマートフォンの言語設定変更→アプリ再起動
Webブラウザ	fitbit.com→設定→地域/国別の言語→国選択→送信
デバイス本体	アプリで国設定変更→デバイス同期→アップデート実行

ただし、一部のユーザーからは設定変更がうまくいかないケースも報告されています：

Fitbitアカウント、つまり現Googleアカウントの言語設定がFitbitアプリに反映(同期)されていないですね。Fitbitダッシュボードの国情報や言語情報を、一旦違うのに変えて保存、もう一度日本に戻して保存を行うと、戻る可能性があります。

出典：Fitbit Community

この解決方法は、設定の同期がうまく行われていない場合に有効で、一度設定を変更してからリセットすることで正常な同期を促すテクニックです。

🌐 フィットビット対応言語

言語	対応状況	注意点
日本語	完全対応	全機能で日本語表示
英語	完全対応	デフォルト言語
フランス語	対応	一部機能で制限あり
ドイツ語	対応	一部機能で制限あり
スペイン語	対応	地域により違いあり
中国語	限定対応	簡体字・繁体字で差異

言語設定において特に注意が必要なのは、Suica機能を利用する場合です。前述のコミュニティ回答にもあるように、日本以外の国設定にするとSuicaではなくGoogleウォレットになってしまうため、Suica利用者は必ず日本設定を維持する必要があります。

国別のサポート体制と修理対応状況

フィットビットのサポート体制は国によって大きく異なり、購入地域や利用地域によって受けられるサービスのレベルが変わります。日本国内で購入した場合と海外で購入した場合では、保証内容やサポート対応に違いがあることを理解しておく必要があります。

📞 日本国内のサポート体制

サポート種別	対応内容	利用時間・条件
電話サポート	技術的問題・使い方相談	平日 9:00-18:00
メールサポート	詳細な問い合わせ	24時間受付（返信は数日）
公式コミュニティ	ユーザー間の情報交換	24時間利用可能
オンラインヘルプ	FAQ・マニュアル	24時間利用可能

日本での修理対応については、メーカー保証が購入から1年間適用されます。この期間内であれば、製品の不具合や故障に対して修理または交換のサポートを受けることができます。

しかし、海外で購入したフィットビットの場合、日本国内でのサポート対応に制限が生じる場合があります。これは製品のファームウェアや設定が購入国仕様になっているためで、技術的な互換性の問題から完全なサポートが提供できない場合があります。

実際のサポート体制について、利用者からは以下のような評価があります：

メーカーによる品質保証は購入から1年間が対象。このあいだに不具合や故障が見つかった場合、修理や新品交換など各種サポートを受けられます。そのほか、Fitbit公式サイトで購入した場合は、45日間の全額返金や品質保証の延長サービスなども利用可能です。

出典：マイベスト

🌍 海外でのサポート対応状況

地域	サポート言語	対応レベル	特記事項
北米	英語・スペイン語	最高レベル	本社直轄サポート
ヨーロッパ	多言語対応	高レベル	現地法に準拠
アジア	英語・現地語	中レベル	国により差あり
その他	英語のみ	基本レベル	オンラインサポート中心

海外旅行中にトラブルが発生した場合、現地でのサポート受付が困難なケースが多いため、重要なデータのバックアップや予備の充電器の準備など、事前の対策が重要になります。

また、公式コミュニティの活用も有効な手段の一つです。世界中のユーザーが参加するオンラインフォーラムでは、多言語での質問・回答が行われており、技術的な問題の解決策を見つけることができる場合があります。

各国でのアプリ対応状況と制限事項

フィットビットアプリの対応状況は、各国のアプリストアの方針やローカル規制により制約を受ける場合があります。主要な配信プラットフォームであるGoogle Play StoreとApple App Storeでの配信状況を理解しておくことが重要です。

📱 主要国でのアプリ配信状況

国・地域	Google Play	Apple App Store	制限事項
日本	配信中	配信中	なし
アメリカ	配信中	配信中	なし
ヨーロッパ	配信中	配信中	データ保護規制準拠
韓国	配信中	配信中	一部機能制限
中国	配信なし	配信なし	政府規制により配信停止
ロシア	配信停止	配信停止	制裁措置により停止

中国では政府の規制により、Google PlayストアやApple App Store（海外版）へのアクセスが制限されているため、フィットビットアプリのダウンロードや更新が困難になります。中国国内で利用する場合は、VPN接続や中国版アプリストアの利用が必要になる場合があります。

アプリの機能制限についても国による違いがあります。特に健康データの取り扱いに関しては、各国の医療機器規制や個人情報保護法により、利用できる機能に差が生じることがあります。

🔒 国別機能制限の例

機能	制限内容	対象国・地域
心拍データ	医療用途での利用禁止	EU諸国
位置情報	精密な位置データ収集制限	中国・ロシア
睡眠データ	第三者提供の制限	カリフォルニア州
音声機能	音声アシスタント機能停止	一部アジア諸国

また、アプリのアップデート頻度も国により異なる場合があります。本国アメリカでは最新機能が迅速に提供される一方、その他の国では翻訳作業や現地規制への対応により、アップデートの提供が遅れることがあります。

海外でアプリを利用する際の注意点として、データローミング料金の問題があります。フィットビットアプリは定期的にクラウドサーバーとデータ同期を行うため、海外でモバイルデータ通信を利用している場合、予想外の高額料金が発生する可能性があります。

国際利用時のデータ同期とプライバシー保護

フィットビットを海外で利用する際、データ同期とプライバシー保護は重要な考慮事項となります。特に、各国の個人情報保護法やデータの越境移転に関する規制により、データの取り扱いに注意が必要です。

フィットビットが収集する健康データは、アメリカのサーバーに保存されることが一般的ですが、一部の国では現地でのデータ保存が法的に義務付けられている場合があります。これにより、データの同期方法やアクセス方法が制限される可能性があります。

🔐 各国のデータ保護規制

規制	対象地域	主な内容	フィットビットへの影響
GDPR	EU全域	個人データの厳格な保護	明示的同意が必要
CCPA	カリフォルニア州	個人情報売買の制限	データ共有の制限
個人情報保護法	日本	個人データの適正取扱い	利用目的の明確化
サイバーセキュリティ法	中国	データの国外移転制限	サービス利用制限

国際利用時のデータ同期で特に注意すべきは、公共Wi-Fiネットワークのセキュリティです。ホテルやカフェの無料Wi-Fiを利用してデータ同期を行う場合、通信内容が第三者に傍受される可能性があります。

安全なデータ同期のための対策として、以下の方法が推奨されています：

🛡️ 安全なデータ同期対策

対策	詳細	効果
VPN利用	仮想プライベートネットワークで通信を暗号化	高い安全性
モバイルデータ利用	キャリアの回線を利用した同期	中程度の安全性
信頼できるWi-Fi	ホテルの有料Wi-Fiなど	中程度の安全性
同期頻度の調整	必要最小限の同期に限定	リスク軽減

また、データのバックアップも重要な対策の一つです。海外滞在中にデバイスの紛失や故障が発生した場合、これまでの健康データが失われる可能性があります。定期的なデータのエクスポートや、複数の同期デバイスの準備など、データ保護の対策を講じることが重要です。

プライバシー保護の観点から、位置情報の取り扱いにも注意が必要です。GPS機能を有効にしてランニングやウォーキングの記録を行う場合、移動経路が詳細に記録されます。これらの情報は個人の行動パターンを特定する重要なデータとなるため、不要な場合はGPS機能をオフにすることも検討すべきです。

購入時の保証内容と海外での適用範囲

フィットビット購入時の保証内容は、購入地域と利用地域により適用範囲が異なるため、海外での利用を予定している場合は事前に確認が必要です。特に長期出張や海外赴任を予定している方にとって、保証の適用範囲は重要な検討要素となります。

📋 標準保証の内容

保証項目	内容	期間	適用条件
製品保証	製造欠陥による不具合	購入から1年間	正規購入品のみ
バッテリー保証	バッテリー性能の著しい劣化	購入から1年間	正常使用の範囲内
防水保証	仕様範囲内の防水性能	購入から1年間	適切な使用方法
部品保証	付属品の初期不良	購入から30日間	未使用または軽微な使用

日本国内で購入した場合の保証について、メーカー情報では以下のように説明されています：

Fitbit公式サイトで購入した場合は、45日間の全額返金や品質保証の延長サービスなども利用可能です。

出典：マイベスト

しかし、海外での保証適用には制限があることも理解しておく必要があります。多くの場合、購入国での保証サービスのみが適用され、他国での修理や交換は有償対応となる場合があります。

🌏 海外での保証適用状況

購入地	日本での保証	アメリカでの保証	ヨーロッパでの保証	その他地域での保証
日本	完全適用	限定的	限定的	適用外
アメリカ	限定的	完全適用	限定的	限定的
ヨーロッパ	限定的	限定的	完全適用	限定的

海外での保証を確実にするための方法として、国際保証プログラムの利用があります。一部の販売店や保険会社では、海外での機器トラブルをカバーする保険サービスを提供しており、追加費用を支払うことで保証範囲を拡大できます。

また、クレジットカードの付帯保険も活用できる場合があります。多くのゴールドカードやプラチナカードでは、カードで購入した電子機器の海外での故障をカバーする「ショッピング保険」が付帯しています。フィットビットの購入をクレジットカードで行うことで、追加の保護を受けられる可能性があります。

💳 クレジットカード付帯保険の例

カード種別	保証内容	保証期間	保証金額
ゴールドカード	偶然の事故による損害	購入から90日間	年間100万円まで
プラチナカード	偶然の事故・故障	購入から180日間	年間300万円まで
一般カード	限定的な保証	購入から30日間	年間50万円まで

まとめ：フィットビット国別利用の総合ガイド

最後に記事のポイントをまとめます。

フィットビットは2007年にアメリカ・カリフォルニア州で創業され、現在はGoogle傘下の企業である
世界各国で正規販売されており、日本でも完全なサポート体制が整っている
海外旅行時の時刻調整は自動設定ではなく手動設定が確実で安全である
国によって利用できる機能に差があり、特に電子決済機能は地域限定となっている
日本独自の機能としてSuica対応があり、交通機関や店舗での決済が可能である
言語設定はスマートフォンの言語に連動するが、同期がうまくいかない場合は手動設定が必要
サポート体制は購入国により異なり、海外購入品の日本でのサポートは制限される場合がある
アプリの配信状況は国により異なり、中国やロシアでは配信が制限されている
データ同期時はセキュリティに注意が必要で、公共Wi-Fi利用時はVPNの使用が推奨される
各国の個人情報保護法により、データの取り扱いに制限がある場合がある
製品保証は購入国での適用が基本で、海外での保証は限定的となることが多い
長期の海外利用を予定する場合は、国際保証やクレジットカード付帯保険の活用を検討すべきである

記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト

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