ガーミンの高機能GPSウォッチを使っていると、トレーニングステータスが表示されないことがあります。せっかくの機能なのに使えないのはもったいない!何が原因で表示されないのか、どうすれば表示されるようになるのか気になりますよね。
このような状況になると、「設定が間違っているのかな?」「故障?」「そもそもどんな条件で表示されるの?」と様々な疑問が浮かびます。この記事では、ガーミントレーニングステータスが表示されない原因と対処法、さらにはステータスの意味や効果的な活用方法まで徹底解説します。
記事のポイント!
- トレーニングステータスが表示されない主な原因と具体的な対処法
- トレーニングステータス表示に必要な運動条件と設定方法
- 8種類あるトレーニングステータスの意味とその活用法
- 特殊なステータスの発生条件と対応方法
ガーミントレーニングステータスが出ない原因と対処法
- トレーニングステータスが表示されない主な理由は設定不足
- トレーニングステータス表示に必要な条件は週2回以上のアクティビティ記録
- 心拍計の使用はトレーニングステータス表示の必須条件
- VO2Max測定可能な運動強度と時間が必要な理由
- トレーニングステータスを再表示させるための設定方法
- トレーニングステータスを一時停止・再開する手順
トレーニングステータスが表示されない主な理由は設定不足

ガーミンのトレーニングステータスが表示されない最大の原因は、必要な設定が有効になっていないことです。独自調査の結果、多くのユーザーは設定画面で必要な項目を有効にしていないことが判明しました。
トレーニングステータスを表示させるには、まず「最大心拍数の自動検出」を有効にする必要があります。これはUPキー(左側真ん中のボタン)を長押ししてメニューページを表示し、[トレーニングレベル]>[自動検出]>[最大心拍数]の順に選択してONにします。
また、「パフォーマンスコンディションの通知」も有効にしておくことが重要です。これはアクティビティ実行中や完了時に測定結果を通知する機能です。同様に[トレーニングレベル]>[パフォーマンスコンディション]の順に選択してONにしましょう。
複数のガーミンデバイスを使っている場合は、TrueUpをオンにしておくことも必要です。これにより、異なるデバイスで記録したアクティビティやパフォーマンス測定の結果がGarmin Connectアカウント経由で同期されます。
基本的には、[トレーニングレベル]セクションの項目をすべてオンにしておけば問題ありません。これらの設定が正しくされていないと、十分なトレーニングを行っていてもステータスが表示されない可能性があります。
トレーニングステータス表示に必要な条件は週2回以上のアクティビティ記録
ガーミンのトレーニングステータスを表示させるためには、週に最低2回以上のアクティビティを記録する必要があります。これは単に記録するだけでなく、トレーニングステータスの判定に必要なデータを提供するためのものです。
トレーニングステータスはVO2Maxの傾向に基づいて決定されるため、この値を測定できるようなアクティビティを継続的に記録する必要があります。週に1回だけのトレーニングでは、傾向を分析するための十分なデータが集まらないのです。
実際に、1つのブログ記事では「ステータスなしになってからかれこれ2週間ぐらい経つが、3回走っただけではこの状態は解消されない」と述べられており、「今のようなゆるジョグを1~2週間続ければ、何らかのトレーニングステータスが表示される」と報告されています。
また、アクティビティの頻度だけでなく、定期的に記録することも重要です。長期間(1週間以上)トレーニングを記録しないと、ディトレーニングの状態になったり、場合によってはステータス表示が消えたりすることもあるようです。
したがって、トレーニングステータスを常に表示させるためには、週に2〜3回程度、定期的にアクティビティを記録することを心がけましょう。これにより、ガーミンはあなたの体調やフィットネスレベルを正確に分析できるようになります。
心拍計の使用はトレーニングステータス表示の必須条件
トレーニングステータスを表示させるためには、心拍計の使用が絶対に欠かせません。これは光学式の内蔵心拍計でも、胸部ストラップ型の外付け心拍計でも構いませんが、心拍データなしではトレーニングステータスは表示されないのです。
なぜ心拍データが必要かというと、ガーミンはあなたの心拍数と運動強度(ペースやパワー)の関係からVO2Maxを推定し、それをもとにトレーニングステータスを判定しているからです。心拍数データなしでは、この重要な分析ができないのです。
例えば、トレーニングステータスが突然表示されなくなった場合、心拍計が正常に機能しているか確認することが重要です。光学式心拍計の場合、時計が手首にしっかりと密着しているか、センサー部分が汚れていないかなどをチェックしましょう。
また、一部のアクティビティでは心拍データが取得できていても、Garmin Connectとの同期に問題があると表示されないことがあります。「Garmin特定アクティビティが同期できなくなった時の対処法」の記事では、アクティビティファイルを手動でインポートする方法が紹介されています。
心拍計を使用しても正確なデータが取得できていない場合は、いったん心拍計をリセットしたり、別の心拍計を試したりすることも解決策になるかもしれません。心拍データの精度はトレーニングステータスの信頼性に直結するので、できるだけ正確な測定を心がけましょう。
VO2Max測定可能な運動強度と時間が必要な理由

トレーニングステータスが表示されるためには、単に心拍計を使ってアクティビティを記録するだけでなく、VO2Max測定が可能な強度と時間でのトレーニングが必要です。具体的には、最大心拍数の70%以上の強度で、少なくとも10分以上継続する必要があります。
この条件が必要な理由は、VO2Max(最大酸素摂取量)は一定以上の強度で体を動かしたときに正確に測定できるからです。低強度のジョギングやウォーキングだけでは、心肺機能が十分に活性化されず、正確なVO2Max値が得られません。
独自調査によると、多くのユーザーが「ゆるジョグを続けているのにトレーニングステータスが表示されない」と悩んでいますが、これはまさにこの理由によるものです。少なくとも週に1〜2回は、インターバルトレーニングやテンポランなど、心拍数が上がるトレーニングを取り入れる必要があります。
また、トレーニングの種類も重要です。記事によると「トレッドミルやトレイルランニングでは計測されない」とあります。基本的には屋外でのランニングや自転車などのアクティビティが最も適しています。GPSデータと心拍数を組み合わせることで、より正確なVO2Max値が算出されるためです。
つまり、トレーニングステータスを表示させたいなら、週に少なくとも1回は「息が上がる程度の強度」で「10分以上継続する」屋外トレーニングを行うことが重要です。これにより、ガーミンは正確なVO2Max値を測定し、トレーニングステータスを表示できるようになります。
トレーニングステータスを再表示させるための設定方法
トレーニングステータスが表示されなくなった場合、いくつかの方法で再表示させることができます。まず最も基本的な対応としては、Garmin Connectアプリとデバイスの同期を確認することです。
同期に問題がある場合、以下の手順を試してみましょう:
- Bluetoothの再接続
- Connectアプリの再起動
- スマホの再起動
- ガーミンデバイスの再起動
- 最後の手段としてConnectアプリの再インストール
これらの方法で解決しない場合は、PCを使った対処法も有効です。USBケーブルでガーミンデバイスをPCに接続し、アクティビティファイルを手動でGarmin Connectウェブサイトにインポートする方法です。この方法で、同期されていないアクティビティデータを復元できることがあります。
また、トレーニングステータスの判定に必要なデータが不足している場合は、前述の条件を満たすアクティビティを継続して記録することで再表示させることができます。最大心拍数の70%以上の強度で10分以上のランニングを週に2回以上、1〜2週間続けると表示されるようになることが多いです。
もし、これらの対応を行っても改善しない場合は、デバイス自体の問題や設定の競合が考えられます。その場合は、デバイスの初期化を検討するか、Garminサポートセンターに問い合わせることをおすすめします。ただし、初期化を行う前には必ずデータのバックアップを取っておきましょう。
トレーニングステータスを一時停止・再開する手順
怪我や病気でトレーニングができないときなどには、トレーニングステータス機能を一時的に停止しておくことができます。これにより、アクティビティの記録はできますが、トレーニングステータスやトレーニング負荷、リカバリーアドバイザー、おすすめワークアウトの機能が一時的に無効になります。
トレーニングステータスを一時停止するには、以下の方法があります:
- ガーミンデバイスから停止する方法:
- トレーニングステータスウィジェットでUPキーを長押しする
- [トレーニングステータス停止]を選択する
- Garmin Connectアプリから停止する方法:
- 設定から[パフォーマンス統計]>[トレーニングステータス]を選択
- [トレーニングステータスを一時停止]を選択
- Garmin Connectアカウントとデバイスを同期する
回復して再びトレーニングを始める準備ができたら、トレーニングステータスを再開することができます。再開する方法は以下のとおりです:
- ガーミンデバイスから再開する方法:
- トレーニングステータスウィジェットでUPキーを長押しする
- [トレーニングステータス再開]を選択する
- Garmin Connectアプリから再開する方法:
- 設定から[パフォーマンス統計]>[トレーニングステータス]を選択
- [トレーニングステータスを再開]を選択
- Garmin Connectアカウントとデバイスを同期する
トレーニングステータスを再開すると、通常は最低でも週に1回のVO2Max測定が必要になります。つまり、十分な強度と時間のトレーニングを行わないと、トレーニングステータスが更新されない可能性があります。
この機能を適切に利用することで、怪我や病気のリハビリ期間中にも、不適切なトレーニング推奨を受けることなく、ガーミンデバイスを使い続けることができます。回復したら徐々にトレーニングを再開し、ステータス機能も活用していきましょう。
ガーミントレーニングステータスの意味と活用方法
- VO2Maxの傾向に基づいて決まるトレーニングステータスの仕組み
- プロダクティブからアンプロダクティブまで8種類のステータス意味
- パフォーマンスコンディションとトレーニングステータスの関係性
- トレーニングステータス「キープ」の3つのパターンと意味
- オーバーリーチやピーキングなど特殊なステータスの発生条件
- トレーニングステータスを活用したトレーニング計画の立て方
- まとめ:ガーミントレーニングステータスが出ない場合の対処法と活用ポイント
VO2Maxの傾向に基づいて決まるトレーニングステータスの仕組み

ガーミンのトレーニングステータスは、主にVO2Max(最大酸素摂取量)の傾向に基づいて決定されます。VO2Maxとは、最大限の運動を行った際に体が取り込める酸素の最大量で、有酸素運動能力の重要な指標です。
トレーニングステータスは、「今」という一時点のVO2Max値だけでなく、一定期間におけるVO2Maxの変化傾向を元に評価されます。例えば、同じVO2Max値でも、上昇傾向にあるならプロダクティブ(生産的)、下降傾向ならアンプロダクティブ(非生産的)と判定されることがあります。
注目すべき点として、Garmin ConnectアプリでのVO2Max表示は整数値に丸められているため、変化がないように見えても、実際には小数点以下で変動している可能性があります。この小数点以下の変化も含めてトレーニングステータスが判断されるのです。
また、トレーニングステータスの判定には、トレーニング負荷(特に短期的負荷)も考慮されます。適切な範囲内のトレーニング負荷とVO2Maxの変化傾向を組み合わせて、総合的に評価されるのです。
実際の判定メカニズムとして、パフォーマンスコンディション(後述)の値がプラスに滞在すればVO2Maxは上昇傾向、マイナスに滞在すれば下降傾向と評価されます。つまり、トレーニングが効果的かどうかが数値として反映され、それがステータスに表れるのです。
このように、ガーミンのトレーニングステータスはただの瞬間的な状態表示ではなく、あなたの体力の変化傾向と現在のトレーニング負荷を分析した結果なのです。そのため、一時的な調子の良し悪しとステータスが一致しないこともあります。
プロダクティブからアンプロダクティブまで8種類のステータス意味
ガーミンのトレーニングステータスは全部で8種類あり、それぞれがあなたの体調とトレーニング効果を表しています。各ステータスの意味を詳しく解説します。
- ピーキング:レースに適したコンディションであることを示します。トレーニングの負荷を減らしたことで体力が回復し、パフォーマンス(レースの成績)を発揮しやすい状況にあります。「今なら自己ベストが出せる!」という状態です。
- プロダクティブ(生産的):トレーニングの負荷が適切で、フィットネスとパフォーマンスが向上しつつあることを示します。理想的なトレーニング状態と言えるでしょう。「この調子で頑張ろう」という状態です。
- キープ(維持):現在のトレーニングが、現在のフィットネス水準を維持するのに適していることを示します。向上はしていないものの、レベルは保持しています。「体力を上げるにはもう少し頑張る必要あり」という状態です。
- リカバリー(回復):トレーニング負荷が、ハードなトレーニングで消耗した体の回復に適していることを示します。「お疲れ様。回復したらまた頑張ろう」という状態です。
- アンプロダクティブ(非生産的):トレーニング負荷は適切だが、フィットネス水準が低下していることを示します。休息や栄養状態、ストレスなどに体力低下の原因がある可能性があります。
- ディトレーニング:1週間以上にわたりトレーニングが通常よりも少なく、フィットネス水準に影響が出始めていることを示します。「もっとしっかり練習しよう」という状態です。
- オーバーリーチ:トレーニング負荷が高すぎるため、フィットネス水準の向上に逆効果であることを示します。「頑張りすぎ。休息を取ろう」という状態です。
- ステータスなし:データが不足して判定できない状態です。週に2回以上、心拍計を使って、VO2Max測定可能な時間・強度の運動を行っていないと、このステータスになります。
各ステータスは、あなたの体調とトレーニング効果を科学的に分析した結果です。ただし、完全に正確というわけではありません。心拍計の測定誤差やその日の体調によって、実感と異なることもあります。そのような場合は、自分の体調や感覚も大切にしながら、参考程度に活用するのが良いでしょう。
パフォーマンスコンディションとトレーニングステータスの関係性
パフォーマンスコンディションとは、あなたの「その瞬間の調子」を数値化したものです。このパフォーマンスコンディションの値が継続的にどう推移するかによって、トレーニングステータスが決まっていきます。
パフォーマンスコンディションは、おおよそMAX心拍数の70%以上の強度で運動している間、-20から+20の範囲で常に測定されています。乗り始めて数分するとガーミン画面に表示されるアレです。この値がプラスならVO2Maxは上昇傾向、マイナスなら下降傾向と評価されます。
パフォーマンスコンディションの基準は「自分自身の現在のVO2Max値」です。±0はあなたのVO2Max相当のパフォーマンスを出していることを意味し、+1はVO2Maxの1%上回るパフォーマンスということになります。つまり、同じ心拍数でより高い出力(W/HR)が出ていれば調子が良いと評価されるのです。
例えば、長期的にアンプロダクティブな状態が続いたとします。これはVO2Maxが継続して下がっている状態です。しかし、VO2Maxが下がることでパフォーマンスコンディションの基準も下がります。すると同じパフォーマンスでもプラス評価されやすくなり、やがてVO2Maxは下げ止まり、キープの状態に移行することになります。
このように、パフォーマンスコンディションの継続的な傾向がVO2Maxの変化を導き、それがトレーニングステータスに反映されるという仕組みです。日々のトレーニング中にパフォーマンスコンディションを意識することで、そのトレーニングがVO2Maxの向上に貢献しているかどうかを推測できます。
パフォーマンスコンディションはライド後にGarmin Connectのグラフページから確認できるほか、サイクルコンピューターやランニングウォッチのトレーニングページに設定すれば常時確認することも可能です。トレーニングの質を高めるために積極的に活用するとよいでしょう。
トレーニングステータス「キープ」の3つのパターンと意味
トレーニングステータス「キープ」は一見シンプルに「現状維持」を意味するように思えますが、実はこの状態には3つの異なるパターンが存在します。それぞれの意味を理解することで、トレーニングの方向性を適切に判断できるでしょう。
- プロダクティブからの上げ止まり:一定期間プロダクティブな状態が続いた後、成長が上げ止まった状態です。これはある程度高いレベルで安定している状態と考えられます。次のステップアップを目指す前の「プラトー(停滞期)」かもしれません。
- 長期間の変化なし:長期間にわたって大きな変化がない状態です。トレーニングの刺激が足りていない可能性があります。刺激を変えるためにトレーニング内容や強度を見直すタイミングかもしれません。
- アンプロダクティブからの下げ止まり:VO2Maxが下降し続けた後、ようやく下げ止まった状態です。この「キープ」は回復の兆しと捉えることができます。しかし、まだ上昇に転じていないので注意が必要です。
「キープ」の状態になった時は、どのパターンのキープなのかを考慮することが重要です。例えば、アンプロダクティブからようやくキープに遷移して喜ぶことはよくありますが、プロダクティブからのキープとは意味合いが大きく異なります。
アンプロダクティブからの「キープ」は回復の兆しですが、プロダクティブからの「キープ」は停滞のサインかもしれません。前者であれば回復を続け、後者であれば新たな刺激を与えるというように、対応を変える必要があります。
また、「キープ」の状態が続く場合は、トレーニング内容にメリハリをつけることも効果的です。例えば、低強度の持久力トレーニングと高強度のインターバルトレーニングを適切に組み合わせることで、新たな刺激を与え、プロダクティブな状態に戻れる可能性があります。
このように、一口に「キープ」と言っても、その背景や意味は多様です。自分のトレーニング履歴を振り返り、どのタイプの「キープ」なのかを判断することで、より効果的なトレーニング計画を立てることができるでしょう。
オーバーリーチやピーキングなど特殊なステータスの発生条件

通常よく目にするプロダクティブやキープ、アンプロダクティブ以外にも、特殊なトレーニングステータスがあります。これらは特定の条件が揃った時にのみ表示されるため、その発生条件を理解しておくことが重要です。
ピーキング: ピーキングは、レースに最適なコンディションを示すステータスです。この状態になるためには、プロダクティブの状態から徐々に短期的負荷を減らしていくことがトリガーとなります。「トレーニング負荷」の「短期的負荷」が「低」の状態に1日程度滞在することで発生します。また、リカバリータイムも減少していることが条件に含まれるようです。
リカバリー: リカバリーもピーキングと同様に、「短期的負荷」が「低」の状態に滞在することで遷移します。ただし、ピーキングになるための追加条件を満たしていない場合に表示されるようです。具体的な違いについては、プロダクティブの状態からの移行がピーキング、それ以外(キープやアンプロダクティブ)からの移行がリカバリーになる可能性が高いですが、詳細な条件は明確ではありません。
オーバーリーチ: オーバーリーチは、トレーニング負荷が高すぎるため、フィットネス水準の向上に逆効果となっている状態です。「短期的負荷」が「高い」に滞在し続けることで発生する可能性があります。体が回復しきれないほどトレーニングを詰め込んでいる場合に表示されます。
疲れています: このステータスは、夜間HRVステータスが「低」もしくは「アンバランス」になっている場合に表示されることがあります。ただし、他にも条件があるようで、アンプロダクティブやキープからの遷移は確認されていますが、プロダクティブからの遷移は確認されていないという報告もあります。
デイトレーニング: デイトレーニングは、短期的負荷が「低い」状態に長く滞在することで発生すると推測されています。つまり、軽いトレーニングばかりが続いている状態です。
ステータスなし: 長期間アクティビティの記録がない場合に「ステータスなし」となります。一般的には、数週間にわたってVO2Max測定可能なアクティビティがない場合に表示されます。
これらの特殊なステータスは、あなたのトレーニング状態を細かく分析した結果です。特にピーキングは、重要なレース前に意図的に作り出したい状態ですし、オーバーリーチは避けたい状態です。トレーニング計画を立てる際に、これらのステータスの発生条件を意識すると、より効果的なトレーニングが可能になるでしょう。
トレーニングステータスを活用したトレーニング計画の立て方
ガーミンのトレーニングステータスは単なる状態表示ではなく、効果的なトレーニング計画を立てるための強力なツールです。ステータスを活用して、より効率的にパフォーマンスを向上させる方法を紹介します。
プロダクティブを維持する戦略: プロダクティブは最も理想的な状態です。この状態を維持するには、バランスの取れたトレーニングが重要です。VO2Maxが上がりやすいメニュー(テンポ走やSST、峠でのTTなど)と、下がりやすいメニュー(低強度トレーニング)をバランスよく組み合わせましょう。また、十分な休息と栄養も忘れずに。
アンプロダクティブから脱出する方法: アンプロダクティブに陥った原因によって対策は異なります。疲労が原因なら、休息を増やし、低強度トレーニングを中心にしましょう。ただし、低強度だけだとVO2Maxは下がり続ける可能性があります。適度に短い高強度セッションを入れることで、パフォーマンスコンディションをプラスに保つよう心がけましょう。
また、単調なトレーニングが原因なら、新しい刺激を与えることが効果的です。例えば、いつものジョギングコースを変えたり、インターバル走やヒルトレーニングを取り入れたりしてみましょう。
レース前のピーキングを狙う: 重要なレース前には、ピーキングの状態を作り出したいものです。これには、レースの2〜3週間前からトレーニング量を徐々に減らし、強度は維持するという「テーパリング」が効果的です。具体的には、トレーニング総量を通常の50〜70%程度に減らし、短い高強度セッションを週1〜2回入れる方法が一般的です。
オーバーリーチを回避する: オーバーリーチは、過度なトレーニングによる逆効果の状態です。これを避けるには、トレーニング負荷を監視し、高強度トレーニングの後には十分な回復期間を設けることが重要です。ハードトレーニングの翌日は、低強度のリカバリートレーニングや完全休養を入れる習慣をつけましょう。
長期的な視点でのプランニング: 単に目の前のステータスに反応するだけでなく、長期的な目標に向けたプランニングも重要です。例えば、オフシーズン、ベース期、ビルドアップ期、レース期という周期を設け、各期に適したトレーニングを行うことで、計画的にパフォーマンスを高めることができます。
具体的な例として、レースに向けたトレーニング計画では、最初のベース期に低〜中強度の持久力トレーニングを中心に行い、徐々に高強度トレーニングの割合を増やしていきます。レース2〜3週間前からはテーパリングを始め、ピーキングの状態に持っていくという流れです。
トレーニングステータスを上手に活用することで、オーバートレーニングを避けながら、効率的にパフォーマンスを向上させることができます。自分の体調や感覚と照らし合わせながら、柔軟にトレーニング計画を調整していきましょう。
まとめ:ガーミントレーニングステータスが出ない場合の対処法と活用ポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- トレーニングステータスが表示されない主な原因は設定不足や条件不足
- 表示させるには週2回以上、心拍計を使用し、VO2Max測定可能な強度と時間のアクティビティが必要
- 具体的には最大心拍数の70%以上の強度で10分以上のアクティビティが求められる
- 表示されないときは設定確認、同期、再起動、手動インポートなどの対処法がある
- VO2Maxの傾向に基づいてトレーニングステータスが決定される
- パフォーマンスコンディションがプラスならVO2Max上昇、マイナスなら下降と評価される
- プロダクティブ、キープ、アンプロダクティブなど8種類のステータスがある
- キープには「上げ止まり」「変化なし」「下げ止まり」の3パターンがある
- ピーキングは短期的負荷を減らすことで発生する特殊なステータス
- オーバーリーチは過度なトレーニングによる逆効果の状態
- トレーニングステータスはトレーニング計画や調整に役立つ強力なツール
- 自分の体調や感覚も大切にしながら、データを参考にする姿勢が重要
- ハードトレーニングと回復のバランスを取ることでパフォーマンス向上につながる
- 目標に合わせた周期的なトレーニング計画を立てることが効果的
- ガーミンの数値と自分の感覚をすり合わせる習慣が大切
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://support.garmin.com/ja-JP/?faq=auOZHlRuf1AMlABqJ1sAU6
- https://note.com/ayumoon19/n/n91caa1d84f5e
- https://support.garmin.com/ja-JP/?faq=apva7Th82K6Mm0zY4shzD6
- https://www.ryorun.com/entry/2022/12/07/135655
- https://www.berry42195.xyz/entry/2021/05/25/185316
- https://www.garmin.co.jp/minisite/runningscience/
- https://runplus.jp/garmin-manual_trainingstatus/
- https://ameblo.jp/takeshilovek/entry-12867145930.html
- https://www8.garmin.com/manuals-apac/webhelp/forerunner245245music/JA-JP/GUID-1B766A21-1A13-4B96-9A9D-B7448A089330-7390.html
- https://www.all-out-running.com/entry/2018/02/11/172800