スイスの高級時計ブランド「チューダー(TUDOR)」が2025年1月に再び値上げを実施しました。ロレックスの姉妹ブランドとして知られるチューダーは、2020年以降ほぼ毎年のように価格改定を行っており、高級時計市場の動向を反映した動きとなっています。

今回の値上げは4~6%前後と、前回2024年の約8~10%と比較すると抑えめではあるものの、依然として上昇傾向が続いています。特に人気モデルである「ブラックベイ58」や「ブラックベイGMT」などの価格推移に注目が集まっています。本記事では、チューダーの値上げ状況や理由、今後の見通し、そして賢い購入タイミングについて詳しく解説します。
記事のポイント!
- 2025年1月のチューダー価格改定の詳細と値上げ率
- 過去のチューダー値上げ履歴と今後の見通し
- 値上げの影響を受けにくい賢い購入方法
- 入手困難モデルとプレミア価格の動向
チューダー値上げの最新情報と影響
- 2025年1月のチューダー値上げは4~6%前後の上昇率
- チューダー値上げの主な理由は原材料費高騰と為替変動
- 人気モデル「ブラックベイ58」と「GMT」の価格推移が顕著
- チューダー値上げが中古市場に与える影響は値上がり連鎖
- チューダー値上げ後でも資産価値は維持される傾向が強い
- チューダー値上げに備えた賢い購入タイミングは値上げ前
2025年1月のチューダー値上げは4~6%前後の上昇率

2025年1月、チューダーは再び価格改定(値上げ)を実施しました。独自調査の結果、この値上げ率は平均で4~6%前後であることがわかりました。これは前回2024年1月の約8~10%と比較すると、やや抑えめの上昇率となっています。しかし、絶対額で見ると数万円の値上げとなり、購入を検討している方にとっては無視できない金額です。
具体的な例として、人気モデルであるブラックベイ58(79030N)のステンレスブレスレットモデルは561,000円から587,400円へと、約26,400円(約4.7%)の値上げとなりました。また、ブラックベイGMT(79830RB)は613,800円から641,300円へと、約27,500円(約4.5%)上昇しています。
この値上げはチューダーの全ラインナップにわたって実施されており、エントリーモデルから高級ラインまで、すべてのモデルが対象となっています。注目すべきは、新作モデルでさえも発売から1年以内に値上げされるケースが見られることです。
ブランド公式サイトの価格が改定されたことで、正規販売店でも同様の価格改定が行われています。チューダーの正規販売店やブティックで購入を検討している方は、この新しい価格設定に注意が必要でしょう。
価格改定は突然行われるわけではなく、通常は事前に業界内で噂が広まることが多いため、情報に敏感な方は値上げ前に購入することで、数万円の節約が可能になる場合もあります。
チューダー値上げの主な理由は原材料費高騰と為替変動
チューダーが繰り返し値上げを実施する背景には、いくつかの要因があります。まず最も大きな理由として考えられるのは、高級時計に使用される原材料費の高騰です。ステンレススチールや貴金属(ゴールド、シルバーなど)の価格上昇が、製造コストに直接影響しています。
次に、為替変動の影響も無視できません。スイスの時計ブランドであるチューダーは、円安ユーロ高(またはスイスフラン高)の環境下では、日本での販売価格を調整する必要があります。特にここ数年の円安傾向は、輸入品である高級時計の価格上昇要因となっています。
さらに、ヨーロッパの物価上昇や人件費の高騰も値上げの背景として考えられます。スイスの時計産業は高度な技術と手作業に依存しており、熟練職人の人件費は年々上昇傾向にあります。
また、チューダーのブランド価値向上も戦略的な価格設定の理由の一つと言えるでしょう。ロレックスの姉妹ブランドとしての地位を確立し、高級時計市場での位置づけを強化するため、適切な価格帯への調整が行われているとも考えられます。
近年のチューダーの人気上昇による需要増加も値上げの要因です。特に「ブラックベイ」シリーズの成功により、供給が需要に追いつかない状況が生まれています。ブランド全体の人気向上に伴い、生産体制の強化や供給網の最適化のためのコスト増加もあるでしょう。
これらの複合的な要因が、チューダーの継続的な値上げにつながっていると考えられます。今後も世界経済や原材料市場の動向によっては、さらなる値上げの可能性も否定できません。
人気モデル「ブラックベイ58」と「GMT」の価格推移が顕著
チューダーの人気モデルの中でも、特に価格推移が顕著なのがブラックベイ58(79030N)とブラックベイGMT(79830RB)です。これらのモデルの価格推移を詳しく見ていきましょう。
ブラックベイ58(79030N)の価格推移:
- 2020年時点:399,300円(税込)
- 2021年8月:419,100円(税込)
- 2022年1月:431,200円(税込)
- 2023年1月:477,400円(税込)
- 2023年9月:519,200円(税込)
- 2024年1月:561,000円(税込)
- 2025年1月:587,400円(税込)
この5年間で約188,100円、率にして約47%も値上がりしており、年平均では約9.4%の値上げが行われていることになります。
一方、ブラックベイGMT(79830RB)も同様の傾向を示しています:
- 2020年時点:約450,000円(税込)
- 2023年9月:568,700円(税込)
- 2024年1月:613,800円(税込)
- 2025年1月:641,300円(税込)
GMTモデルについては過去5年で約191,300円、率にして約42.5%の値上げが行われています。特に2023年から2024年にかけての値上げ率が高いことが特徴的です。
これらの人気モデルは値上げだけでなく、入手難易度も高まっています。特にブラックベイ58は2018年の発表以来、常に品薄状態が続いており、正規店での購入が難しいモデルとして知られています。そのため、中古市場ではしばしば定価を上回るプレミア価格で取引されるケースもあります。
2024年新作のブラックベイ58 GMT(M7939G1A0NRU)も同様に人気が高く、発売直後は品薄感から80万円を超えるプレミア価格がつくケースもありましたが、2025年1月時点では671,000円の定価に対して中古市場で72~75万円程度で販売されています。
このように、人気モデルは値上げの影響が特に大きく、また市場での需給バランスによってはプレミア価格がつく可能性もあるため、購入を検討している方は価格動向に注意が必要です。
チューダー値上げが中古市場に与える影響は値上がり連鎖
チューダーの新品定価の値上げは、中古市場にも連鎖的な影響を与えています。新品の価格が上がると、中古品の価格も一般的に上昇する傾向にあります。これは単に相対的な価格差を維持するためだけでなく、新品が高くなることで中古品の価値が再評価されるためです。
特に注目すべきは、正規店で入手困難なモデルの中古相場です。例えば、ブラックベイ58(79030N)は正規店での購入が難しいことから、中古市場では新品定価を上回るプレミア価格で取引されることがあります。2024年8月時点では中古相場が43~52万円前後でしたが、2025年1月の値上げ後も同程度の相場を維持しています。
また、2022年の新作であるブラックベイ プロ(79470)やレンジャー(79950)のように、発売直後は高値で取引されるものの、供給が増えるにつれて相場が落ち着くモデルもあります。ブラックベイ プロは発売直後に70万円前後で販売されていましたが、2025年1月時点では40~50万円台で取引されています。
さらに、生産終了モデルは値上げの影響をより強く受ける傾向があります。例えば、チューダーローズロゴを持つ旧ブラックベイ(79220R)は、数年前は30万円以下で取引されていましたが、現在では50万円超えの価格で取引されることもあります。
中古市場の動向を示す興味深い事例として、2024年新作のブラックベイ クロノ “ピンク”(79360N-0019)があります。このモデルは生産数が少ないこともあり、2025年1月時点で定価831,600円に対し、中古市場では150万円程度の高値で取引されています。
このように、チューダーの定価値上げは中古市場全体の価格上昇を引き起こす傾向があります。特に人気モデルや生産終了モデルについては、値上げのアナウンスがあると先行して中古価格が上昇することも少なくありません。購入を検討している方は、新品定価の動向だけでなく、中古市場の相場も注視することが重要です。
チューダー値上げ後でも資産価値は維持される傾向が強い

チューダーの値上げは一見するとネガティブな印象を与えますが、実はオーナーにとっては資産価値の維持・向上というポジティブな側面もあります。定価の値上げにより、既に所有しているチューダー時計の価値が相対的に上昇する可能性があるからです。
特に、チューダーのスポーツモデルは値上げ後も資産価値が維持される傾向が強いと言えます。例えば、ブラックベイ58(79030N)は発売から5年以上経過した今でも安定した価格を維持しています。これは時計そのものの人気だけでなく、継続的な値上げによって下支えされている面もあるでしょう。
さらに、チューダーは流行に左右されにくいクラシックなデザインを採用しているため、長期にわたって価値が維持されやすい特徴があります。特にブラックベイシリーズやペラゴスなどの定番モデルは、デザイン変更が少なく、長期的な資産価値の安定性が期待できます。
また、限定モデルや生産終了モデルについては、値上げの影響をより強く受け、プレミア価格がつく可能性が高まります。例えば、ブラックベイ クロノ ダーク(79360DK)は、2019年に限定発売されたモデルですが、2025年1月時点でも96~111万円の高値で取引されています。
チューダーの高い品質と信頼性も、資産価値の維持に貢献しています。自社製ムーブメントの採用や、ロレックス譲りの高い耐久性は、長期にわたって時計の価値を支える重要な要素です。特に近年のモデルはMASTER CHRONOMETERなどの認証を受けたものもあり、技術的な価値も高まっています。
値上げ後の資産価値という観点では、チューダーはロレックスほどの急激なプレミア化は少ないものの、安定した価値の維持が期待できるブランドと言えるでしょう。特に入手困難なモデルや限定モデルに関しては、将来的な資産価値の上昇も十分に考えられます。
チューダー値上げに備えた賢い購入タイミングは値上げ前
チューダーの値上げが継続的に行われている現状では、購入のタイミングが非常に重要になります。最も賢い購入タイミングは、やはり値上げ前です。チューダーの価格改定は通常、年始(1月)や秋頃(8-9月)に行われる傾向があります。これらの時期の前に購入することで、数万円単位の節約が可能になります。
値上げ情報は事前に業界内で噂になることが多いため、時計専門店や時計フォーラムなどの情報をこまめにチェックすることが重要です。また、チューダーはロレックスと価格改定のタイミングを合わせることが多いため、ロレックスの値上げ情報が出た際には、チューダーも近々値上げする可能性が高いと考えられます。
値上げ直前の在庫を探すという方法もあります。価格改定後も、一部の販売店では旧価格の在庫が残っていることがあります。特に地方の正規販売店やチェーン店などでは、価格改定後しばらくの間は旧価格で購入できる可能性があります。
また、新作発表後の旧モデル購入も賢い選択肢です。新作が発表されると、旧モデルの需要が一時的に下がることがあります。この時期に旧モデルを狙うことで、比較的お得に購入できる可能性があります。ただし、人気モデルの場合は旧モデルでも高値を維持する傾向があるため、すべてのケースに当てはまるわけではありません。
中古市場を活用するという選択肢もあります。信頼できる中古時計専門店で購入すれば、新品より安く、かつ状態の良い個体を見つけられる可能性があります。特に発売から2-3年経過したモデルは、価格が安定し、かつ大きな値下がりもしにくい傾向があります。
最後に、海外での購入も検討する価値があります。為替レートの変動や国による価格差を利用することで、日本の正規価格より安く購入できる場合があります。ただし、保証や関税の問題もあるため、メリットとデメリットをよく検討する必要があります。

チューダー値上げの歴史と今後の対策
- チューダーの過去の値上げ履歴は年1回以上のペースで実施
- チューダー入手困難ランキングトップはブラックベイ58
- チューダーを買ってはいけない理由とされる説は根拠が薄い
- チューダー時計の魅力はロレックスの半値以下の価格帯
- チューダー値上げ後もお得に購入する方法は複数存在する
- チューダー レンジャーは抑えめな価格で高いコスパを誇る
- まとめ:チューダー値上げは継続的な傾向だが購入価値は十分ある
チューダーの過去の値上げ履歴は年1回以上のペースで実施
チューダーの価格改定は珍しいことではなく、過去数年間で驚くほど頻繁に行われてきました。その履歴を詳しく見ていくと、次のような傾向が見えてきます。
まず、2018年に日本に正規店として上陸して以降の主な値上げ時期は以下の通りです:
- 2020年1月:約3~5%の値上げ
- 2021年8月:約5%の値上げ
- 2022年1月:約3~5%の値上げ
- 2023年1月:約8~10%の値上げ
- 2023年9月:約3%の値上げ
- 2024年1月:約8~10%の値上げ
- 2025年1月:約4~6%の値上げ
この履歴からわかるように、チューダーは年に1回以上のペースで値上げを実施しており、特に2023年以降は年2回の値上げが行われています。また、値上げ率も上昇傾向にあり、2023年1月と2024年1月の値上げは過去と比較して大きなものでした。
特筆すべきは、これらの値上げが多くの場合、ロレックスの価格改定と同時期に行われていることです。これはチューダーがロレックスの姉妹ブランドであることから、価格戦略も連動している可能性が高いと考えられます。
過去の値上げ履歴を詳細に分析すると、特に次のようなパターンが見えてきます:
- 年始(1月)に比較的大きな値上げが行われる傾向
- 秋頃(8-9月)に補完的な値上げが行われることがある
- 新作発表の後に値上げが行われることが多い
また、値上げの対象となるモデルについても特徴があります。一般的に全モデルが対象となることが多いですが、特に人気モデルや新作モデルは高い値上げ率を示す傾向があります。
これらの過去の値上げ履歴から今後を予測すると、2025年後半または2026年初めにも再び価格改定が行われる可能性が高いと言えるでしょう。世界経済の状況や為替の動向にもよりますが、チューダーの値上げトレンドは今後も継続する可能性が高いと考えられます。
チューダー入手困難ランキングトップはブラックベイ58

チューダーの中でも特に入手が困難なモデルを知ることは、購入計画を立てる上で重要です。現時点で最も入手困難とされるモデルのランキングを見てみましょう。
1位:ブラックベイ58(79030N) 2018年に発表されて以来、常に品薄状態が続いているモデルです。39mmというサイズ感と、1950年代の「ビッグクラウン」をモチーフにしたクラシックなデザインが人気の秘密です。正規店での購入はチャンスがなければ難しく、中古市場でも定価近くで取引されています。
2位:ブラックベイ クロノ “ピンク”(79360N-0019) 2024年の新作として発表された鮮やかなピンクダイアルのクロノグラフモデル。デイヴィッド・ベッカムが共同オーナーを務めるインテル・マイアミCFのチームカラーをモチーフにしています。生産数が限られているため、2025年1月時点で定価831,600円に対し、中古市場では150万円程度の高値がつくこともあります。
3位:ブラックベイ58 GMT(7939G1A0NRU) 2024年の新作として発表された、39mmサイズのGMTモデル。発売当初は80万円を超えるプレミア価格で取引されることもありました。現在は定価671,000円に対して、中古市場では72~75万円前後で販売されています。
4位:ブラックベイ プロ(79470) 2022年の新作として登場したGMTウォッチで、ロレックス エクスプローラーII Ref.1655を彷彿とさせるデザインが特徴です。発売直後は70万円前後の高値がついていましたが、現在は供給が増えたことで中古相場は40~50万円台となっています。
5位:ブラックベイGMT(79830RB) 2018年に発表された赤青ベゼル(ペプシ)のGMTモデル。発売当初は60万円近い価格で取引されていましたが、現在は50万円前後の相場となっています。正規店での入手はまだ難しいモデルの一つです。
これらの入手困難モデルに共通する特徴として、以下のポイントが挙げられます:
- 新作発表直後は特に入手困難
- スポーツモデル、特にダイバーズウォッチやGMTモデルが多い
- 39mm前後の中間サイズのモデルが人気
- クラシックなデザインで汎用性が高いモデル
- 限定生産や特別なカラーリングを持つモデル
入手困難モデルを購入したい場合は、正規店との良好な関係を築くか、信頼できる中古販売店で状態の良い個体を探すことが重要です。また、発売からある程度時間が経過すると供給が増え、入手しやすくなるケースもあるため、焦らずに待つという選択肢も考慮すべきでしょう。
チューダーを買ってはいけない理由とされる説は根拠が薄い
「チューダーを買ってはいけない」という意見が一部で見られますが、これらの主張の多くは誤解や偏見に基づいており、実際にはあまり根拠がないケースが多いです。こうした誤解について検証してみましょう。
まず「ロレックスの廉価版に過ぎない」という批判があります。確かにチューダーはロレックスの姉妹ブランドとして誕生し、過去には外装パーツを共有するモデルもありました。しかし現在のチューダーは独自の方向性を持ち、自社製ムーブメントを搭載するなど、独立したブランドとしての地位を確立しています。例えば、ブラックベイ シリーズはロレックスのサブマリーナーから着想を得ていますが、ヴィンテージ感あるデザインや独自のスノーフレーク針など、チューダー独自の魅力を持っています。
次に「資産価値がない」という批判もありますが、これも必ずしも正確ではありません。確かにチューダーはロレックスほどの資産価値上昇は期待できないかもしれませんが、近年の人気モデルは中古市場でも価値を維持する傾向があります。特にブラックベイ58やブラックベイ GMT、限定モデルなどは発売から数年経過しても価値が下がりにくい特徴があります。
「品質が劣る」という批判も見られますが、現代のチューダーは高い品質基準を持っています。自社製ムーブメントはCOSC認証を取得し、一部モデルはMASTER CHRONOMETERという厳格な基準も満たしています。また、防水性能や耐磁性能などの実用面でも高いスペックを誇っています。
「デザインがオリジナリティに欠ける」という意見もありますが、これは主観的な評価に過ぎません。チューダーは確かにヴィンテージ時計からインスピレーションを得たデザインが多いですが、それを現代的に解釈し、独自の美学を確立しています。特にブラックベイ ブロンズやペラゴス FXDなどは、独創的なデザインアプローチを示しています。
「値上げにより魅力が薄れた」という批判もありますが、チューダーは値上げ後も同クラスの高級時計と比較して優れたコストパフォーマンスを提供しています。例えば自社製ムーブメントを搭載したスポーツモデルが50~60万円台で購入できるブランドは限られています。
結論として、チューダーを買わない理由とされるものの多くは根拠が薄く、個人の好みや優先順位の問題に過ぎないと言えるでしょう。チューダーは独自の価値提案を持つブランドであり、高級時計市場において重要な位置を占めています。
チューダー時計の魅力はロレックスの半値以下の価格帯
チューダー時計の最大の魅力の一つは、ロレックスの半値以下という価格帯でありながら、高品質な時計を提供している点です。この価格と品質のバランスは、チューダーの大きな強みとなっています。
具体的な価格比較を見てみましょう。例えば、チューダーのブラックベイ58(79030N)の定価は587,400円(2025年1月時点)ですが、ロレックスの類似モデルであるサブマリーナ(Ref.124060)の定価は約125万円です。両者はダイバーズウォッチという点で共通していますが、価格差は約66万円もあります。
また、チューダーのブラックベイGMT(79830RB)は641,300円(2025年1月時点)ですが、ロレックスのGMTマスターII(Ref.126710BLRO)は約140万円です。こちらも約76万円もの価格差があります。
このような価格差がありながらも、チューダーは以下のような高い品質を提供しています:
- 自社製ムーブメント:現行のチューダー主要モデルには自社開発・製造のムーブメントが搭載されており、COSC認証を取得した高精度なものです。
- 優れたパワーリザーブ:チューダーの自社製ムーブメントは約70時間のパワーリザーブを備えており、これはロレックスの新世代ムーブメントに匹敵する性能です。
- 高い防水性能:スポーツモデルは200m防水を基本としており、実用性の高さが魅力です。
- 優れた耐久性:ロレックスと同様、長期間の使用に耐える堅牢な作りが特徴です。
- 洗練されたデザイン:クラシックでありながら現代的な解釈が加えられたデザインは、幅広い層に支持されています。
チューダーのプライスレンジは基本的に40万円台~80万円台で、ハイエンドモデルでも100万円を超えないものが多いです。これはロレックスの半分以下の価格帯であり、高級時計入門者にとって手が届きやすい価格設定と言えます。
他のスイス高級時計ブランドと比較しても、チューダーのコストパフォーマンスの高さは際立っています。例えば、オメガのシーマスターは70万円台~、ブライトリングのスーパーオーシャンも同程度の価格帯ですが、チューダーは同等以上の品質を同等かそれ以下の価格で提供しています。
このような価格と品質のバランスが、チューダーの最大の魅力の一つであり、値上げが続く中でも、依然として高いコストパフォーマンスを維持しているブランドと言えるでしょう。
チューダー値上げ後もお得に購入する方法は複数存在する

チューダーの値上げが続く中でも、賢く購入することで出来るだけお得に手に入れる方法はいくつか存在します。以下では、主な購入方法とそれぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきます。
- 中古市場を活用する 中古時計専門店やオンラインマーケットプレイスでは、新品よりも安価にチューダーを購入できる可能性があります。特に人気の少ないモデルや、発売から2-3年経過したモデルは、定価より20-30%程度安く購入できるケースもあります。ただし、状態やサービス履歴を確認することが重要です。信頼できる販売店から購入することで、偽物のリスクを避けることができます。
- 並行輸入品を検討する 正規輸入品に比べて価格が安い場合が多い並行輸入品も選択肢の一つです。日本の正規価格と海外定価との差や為替レートの状況によっては、10-15%程度安く購入できることもあります。ただし、保証対応や正規修理の際に不利になる可能性もあるため、そのトレードオフを理解した上での購入が必要です。
- セールやプロモーションを利用する 一部の販売店では季節限定のセールやキャンペーンを実施しています。例えば、年末セールや決算セールなどのタイミングで購入すれば、付属品のプレゼントや値引きを受けられる場合があります。また、クレジットカードのポイント還元やキャッシュバックプログラムを利用することで、実質的な購入価格を下げることも可能です。
- 値上げ前の駆け込み購入 先述したように、値上げのタイミングは予測可能な傾向があります。値上げの噂が出始めたら早めに購入することで、数万円の節約になる可能性があります。特に正規店での購入を希望する場合は、この方法が最も確実にお得に購入する方法と言えるでしょう。
- 購入場所を工夫する 大都市の人気店舗よりも、地方の正規販売店の方が在庫が残っていることがあります。また、海外旅行の際に免税で購入することも検討価値があります。特に為替レートが有利な時期や、免税制度が充実している国での購入は魅力的な選択肢となり得ます。
- 下取りプログラムを利用する 既に所有している時計を下取りに出し、新しいチューダーを購入する方法も検討価値があります。特に正規販売店では、下取り価格が市場価格よりも有利に設定されていることもあります。これにより、実質的な購入価格を抑えることができます。
これらの方法を組み合わせることで、値上げ後でもできるだけお得にチューダーを購入することが可能です。ただし、特に人気モデルや限定モデルについては、入手性を優先するか価格を優先するかという選択を迫られる場合もあります。自分のニーズや予算に合わせて、最適な購入方法を選択することが大切です。
チューダー レンジャーは抑えめな価格で高いコスパを誇る
チューダーの値上げが続く中でも、特に注目すべきモデルの一つが「レンジャー」(Ref.79950)です。このモデルは2022年7月に発表された新作で、抑えめな価格設定と高いコストパフォーマンスを誇る点が大きな魅力となっています。
レンジャーの現在の定価は、ステンレスブレスレットモデルが488,400円(2025年1月時点)、ナイロンストラップやレザーストラップモデルは442,200円となっています。これはチューダーの主要スポーツモデルの中でも最も手頃な価格帯に位置しています。例えば、ブラックベイ58(587,400円)やブラックベイGMT(641,300円)と比較しても、10-20%ほど安い価格設定です。
この価格差がありながらも、レンジャーには以下のような優れた特徴があります:
- 自社製ムーブメント搭載:Cal.MT5402を搭載し、約70時間のパワーリザーブと高い精度を実現しています。
- クラシックなデザイン:ロレックス エクスプローラーI Ref.1016を彷彿とさせる、シンプルで飽きのこないデザインが魅力です。
- 実用的なサイズ:39mmのケースサイズは、多くの腕に合う万能サイズです。
- 優れた視認性:シンプルなダイアルデザインと夜光塗料により、様々な環境下で高い視認性を誇ります。
- 100m防水:日常使いには十分な防水性能を備えています。
レンジャーは発売直後には48~55万円前後のプレミア価格で取引されていましたが、現在は供給が増えたこともあり、中古市場では36~48万円前後で販売されています。つまり、中古であれば定価よりも安く購入できる可能性があります。
また、レンジャーはブラックベイ58やGMTと比較すると正規店での入手難易度も低めです。発売当初は品薄傾向にありましたが、最近では比較的入手しやすくなっています。これは値上げ後もコストパフォーマンスを重視する購入者にとって大きなメリットと言えるでしょう。
デザイン面では、アラビア数字インデックスを採用したシンプルなダイアルで、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで活躍します。特にオフィスカジュアルとの相性が良く、ビジネスシーンでも違和感なく使用できる点は、日常使いの時計として大きな魅力です。
チューダーの値上げトレンドを考慮すると、今後レンジャーも更なる値上げが予想されます。しかし現時点では、チューダーの中で最もコストパフォーマンスに優れたモデルの一つと言えるでしょう。高級機械式時計の入門として、あるいはコレクションに加える実用的な一本として、検討する価値の高いモデルです。

まとめ:チューダー値上げは継続的な傾向だが購入価値は十分ある
最後に記事のポイントをまとめます。
- チューダーは2025年1月に4~6%前後の値上げを実施し、過去5年間で複数回の価格改定を行っている
- 値上げの主な理由は原材料費の高騰、為替変動、人件費の上昇、ブランド価値向上などの複合的要因
- 人気モデルであるブラックベイ58は5年間で約47%の値上げが実施され、現在の定価は587,400円
- チューダーの値上げは中古市場にも連鎖的な影響を与え、特に入手困難モデルはプレミア価格で取引される
- 値上げ後も資産価値は維持される傾向があり、特に限定モデルや生産終了モデルは価値が上昇することもある
- 最も賢い購入タイミングは値上げ前であり、通常1月や8-9月頃に価格改定が行われる傾向がある
- 入手困難モデルのトップはブラックベイ58で、次いでブラックベイ クロノ “ピンク”、ブラックベイ58 GMTが続く
- チューダーを買ってはいけないという説は根拠が薄く、実際には高いコストパフォーマンスを提供している
- チューダー時計の最大の魅力はロレックスの半値以下で高品質な時計を提供している点
- 値上げ後もお得に購入する方法として、中古市場の活用、並行輸入品の検討、セールの利用などがある
- レンジャーモデルは488,400円という抑えめな価格設定で高いコストパフォーマンスを誇る
- チューダーは値上げが続いているものの、自社製ムーブメント搭載や優れたデザインなど購入価値は依然として高い
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://piazo.jp/article/tudor-pricelist/
- https://www.g-rare.com/column/tudor-price-increase/
- https://tudorboutique-toho.com/
- https://www.wb-ookura.com/column/27553/
- https://www.rasin.co.jp/blog/tudor/tudor-stableprices/
- https://bbs.kakaku.com/bbs/K0001092969/SortID=25078107/
- https://ameblo.jp/tused325/entry-12882803717.html
- https://x.com/ilp00ruten/status/1874288883900572108
- https://zenmai-tokyo.com/2024/01/01/tudor-price-revision-202401/
- https://kanteikyoku-web.jp/news/detail/%E3%80%902022%E5%B9%B4%EF%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%8C%E5%80%A4%E4%B8%8A%E3%81%8C%E3%82%8A%E3%80%91%E5%AE%9A%E6%9C%9F%E7%9A%84%E3%81%AA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%94%B9/