ガーミンストライカー4の振動子選びで迷っていませんか?魚群探知機の心臓部とも言える振動子は、釣果を大きく左右する重要なパーツです。しかし、種類が多くて「どれを選べばいいのかわからない」「取り付けが難しそう」と感じている方も多いでしょう。
この記事では、ガーミンストライカー4に対応する振動子の種類から取り付け方法、自作ステーの作り方まで、初心者でも理解できるよう詳しく解説します。カヤックやゴムボート、ワカサギ釣りなど、様々な釣りスタイルに対応した情報をお届けしますので、あなたの釣りライフがより充実するはずです。
この記事のポイント |
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✅ ガーミンストライカー4対応振動子の全種類と特徴 |
✅ 釣りスタイル別の最適な振動子選択方法 |
✅ DIYでできる振動子ステーの自作手順 |
✅ コストを抑えた取り付け方法と注意点 |
ガーミンストライカー4振動子の基本知識と種類別解説
- ガーミンストライカー4振動子の基本仕様と機能
- 標準付属振動子GT20-TMの詳細スペック
- ワカサギ釣り専用振動子GT8とGT10の違い
- トランサム型振動子の特徴と適用場面
- インナーハル型振動子のメリットとデメリット
- フロート型振動子の使用場面と注意点
ガーミンストライカー4振動子の基本仕様と機能
ガーミンストライカー4の振動子は、魚群探知機の性能を決定する最も重要なコンポーネントです。振動子は超音波を水中に発射し、反射してきた信号を受信することで水深や魚群の位置を特定します。
ガーミンストライカー4シリーズでは、CHIRP(Compressed High-Intensity Radiated Pulse)技術を採用しており、従来の単一周波数とは異なり、連続的に周波数を変化させながら超音波を発射します。これにより、より鮮明で詳細な海底の画像を得ることができます。
🔧 基本的な振動子の仕様
項目 | 詳細 |
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対応周波数 | 77kHz/200kHz(デュアルビーム) |
CHIRP対応 | 72-82kHz/195-205kHz |
出力 | 最大500W(本体出力に依存) |
ビーム角 | 45°(77kHz)/15°(200kHz) |
防水性能 | IPX7相当 |
振動子の選択は釣りのスタイルや対象魚、使用する船舶によって大きく変わります。浅場での釣りなら広角の77kHzが効果的ですし、深場や精密な探査には狭角の200kHzが適しています。
また、ガーミンストライカー4には水温センサーが内蔵されているため、水温データも同時に取得できます。これは魚の活性を判断する上で非常に重要な情報となります。
振動子の性能を最大限に活かすためには、正しい取り付けと適切な設定が不可欠です。特に気泡の巻き込みを避ける設置が重要で、これが探知精度に大きく影響します。
標準付属振動子GT20-TMの詳細スペック
ガーミンストライカー4に標準で付属するGT20-TM振動子は、多くのユーザーにとって最初の選択肢となる重要なコンポーネントです。この振動子は汎用性が高く、様々な釣りシーンに対応できる設計となっています。
GT20-TMの最大の特徴は、トランサムマウントとエレキモーター両方に対応していることです。これにより、ボートの種類や釣りスタイルに関わらず使用できる柔軟性を持っています。
📊 GT20-TM振動子の詳細仕様
仕様項目 | GT20-TM |
---|---|
設置タイプ | トランサム/エレキマウント |
コネクタピン数 | 4ピン |
最大出力 | 500W |
対応周波数 | 77kHz/200kHz |
CHIRP周波数 | 72-82kHz/195-205kHz |
ビーム角 | 45°/15° |
ケーブル長 | 6m |
水温センサー | 搭載 |
防水性能 | IPX7 |
GT20-TMの性能面での特徴は、デュアルビーム機能により同時に2つの周波数で探査できることです。77kHzの広角ビームで広範囲をカバーし、200kHzの狭角ビームで精密な探査を行えます。
このデュアルビーム機能により、魚群の接近を早期に発見し、ボートの真下に来たタイミングで仕掛けを投入するという戦略的な釣りが可能になります。特に回遊魚を狙う際には非常に有効です。
また、CHIRP技術の採用により、従来の魚探では困難だった魚種の判別や、海底の詳細な地形把握が可能になります。これは釣りポイントの選定や、根掛かりの回避にも役立ちます。
GT20-TMはコストパフォーマンスに優れた振動子として、初心者から上級者まで幅広く支持されています。特別な用途がない限り、まずはこの振動子から始めることをおすすめします。
ワカサギ釣り専用振動子GT8とGT10の違い
ワカサギ釣りには専用の振動子を使用することで、より精密な探査が可能になります。ガーミンストライカー4シリーズでは、GT8とGT10という2つのワカサギ専用振動子が用意されており、それぞれ異なる特徴を持っています。
GT8は比較的安価でコストパフォーマンスを重視したい方に適しています。一方、GT10はより高精度な探査を求める方向けの上位モデルとなっています。
🎣 GT8とGT10の比較表
項目 | GT8 | GT10 |
---|---|---|
指向角 | 16°〜24° | 7°〜16° |
価格帯 | 約28,000円 | 約35,000円 |
適用深度 | 〜50m | 〜100m |
混信対策 | 標準 | 優秀 |
対象ユーザー | 初心者〜中級者 | 中級者〜上級者 |
ドーム船での使用 | 混信の可能性あり | 混信しにくい |
指向角の違いが最も重要なポイントです。GT8の16°〜24°という広い指向角は、広範囲を探査できる反面、氷上のテント外まで探知してしまったり、ドーム船では他の魚探と混信する可能性があります。
一方、GT10の7°〜16°という狭い指向角は、真下のみを精密に探査するため、ワカサギ釣りに最適な性能を発揮します。特にドーム船での釣りでは、隣の人の魚探と混信することなく使用できます。
注意すべき点として、GT10を使用するには対応機種が限定されています。ストライカー4では使用できず、ストライカー4Plus CVまたはストライカーVivid4CV以上が必要です。この点は購入前に必ず確認しましょう。
ワカサギ釣りにおいては、群れの正確な位置把握が釣果に直結します。GT10の狭い指向角により、仕掛けを正確に魚群に投入できるため、より効率的な釣りが可能になります。
初めてワカサギ魚探を購入する方はGT8から始めて慣れてきたらGT10に移行するという段階的なアプローチも有効です。ただし、本格的にワカサギ釣りに取り組むなら、最初からGT10を選択することをおすすめします。
トランサム型振動子の特徴と適用場面
トランサム型振動子は、ボートの船尾(トランサム)に取り付ける最もスタンダードなタイプです。ガーミンストライカー4シリーズでは、多くの振動子がトランサムマウントに対応しており、安定した探査性能を発揮します。
トランサム型の最大のメリットは、船体と一体化することで安定した設置ができることです。これにより、船の動きに振動子が左右されることなく、常に一定の角度で水中に設置できます。
⚓ トランサム型振動子の適用場面
- 中型〜大型ボートでの使用
- 高速航行時の安定性が必要な場合
- 長時間の釣行での耐久性重視
- 複数人での釣りで邪魔にならない設置
- 定期的なメンテナンスが可能な環境
設置時の重要なポイントとして、振動子の角度調整があります。通常、水面に対して5〜7度程度の角度で設置することで、最適な探査性能を得られます。また、船外機のプロペラ後流を避ける位置に設置することが重要です。
トランサム型振動子の設置には、専用のマウントブラケットが必要です。ガーミンの純正品を使用することで、振動子の性能を最大限に活かせます。
🔧 設置時の注意点
項目 | 注意内容 |
---|---|
角度調整 | 水面に対して5〜7度 |
高さ調整 | 船底より2〜3cm下 |
プロペラとの距離 | 最低30cm以上離す |
ケーブル処理 | 水密処理を確実に |
定期点検 | 月1回の清掃・点検 |
高速航行時の注意点として、速度が上がると振動子周辺に気泡が発生しやすくなります。これを避けるため、振動子の形状や設置角度を最適化することが重要です。
また、トランサム型は取り外しが困難なため、盗難対策も考慮する必要があります。係留時には振動子を保護するカバーを使用することをおすすめします。
インナーハル型振動子のメリットとデメリット
インナーハル型振動子は、船体内部から探査を行う特殊なタイプです。船底を通して超音波を発射するため、船体に穴を開けることなく設置できる画期的なシステムです。
インナーハル型の最大のメリットは、船体外部に突起物がないため、安全性が向上することです。また、盗難の心配がなく、浅瀬での座礁リスクも軽減できます。
🏠 インナーハル型のメリット・デメリット比較
メリット | デメリット |
---|---|
船体に穴を開ける必要なし | 感度が若干低下 |
盗難・破損リスクなし | 水温センサー機能なし |
浅瀬でも安心 | 船底材質に制限あり |
メンテナンスフリー | 設置位置の制約 |
美観を損なわない | エアーの巻き込み注意 |
設置には専用のシリコンコーキング材を使用し、船底と振動子の間に空気が入らないよう注意深く施工する必要があります。この作業が探査精度に大きく影響するため、慎重に行いましょう。
インナーハル型振動子GT8HW-IHは、ガーミンストライカー4シリーズに対応していますが、8ピン⇒4ピン変換ケーブルが必要です。また、船底の材質によっては十分な性能を発揮できない場合があります。
適用可能な船底材質としては、FRP(繊維強化プラスチック)が最も適しており、アルミ船体では性能が大幅に低下します。購入前に船体の材質を確認することが重要です。
設置後は定期的な点検が必要で、特にシリコンの劣化や気泡の混入がないかチェックしましょう。これらの問題は探査精度の低下につながります。
インナーハル型はレンタルボートやトレーラブルボートに特に適しており、毎回の取り付け・取り外し作業が不要なため、手軽に魚探を使用できます。
フロート型振動子の使用場面と注意点
フロート型振動子は、水面に浮かべて使用する特殊なタイプで、主にカヤックやSUP、氷上釣りなどで活用されます。ガーミンストライカー4シリーズでは、GT8HW-IFがフロート型として提供されています。
フロート型の最大の特徴は、船体への固定が不要で、どんな船舶でも使用できる汎用性です。また、設置・撤去が簡単で、初心者でも手軽に魚探を導入できます。
🌊 フロート型振動子の使用場面
- カヤック・SUPフィッシング
- 氷上穴釣り(ワカサギ等)
- レンタルボートでの使用
- 小型ゴムボートでの探査
- 岸釣りでのポイント調査
GT8HW-IFの仕様詳細を見ると、ケーブル長が2.4mと短めに設定されています。これは取り回しの良さを重視した設計で、小型艇での使用に最適化されています。
⚠️ 使用時の注意点
注意項目 | 対策方法 |
---|---|
流失防止 | 必ずロープで固定 |
波による影響 | 重りで安定化 |
ケーブル長制限 | 船との距離に注意 |
精度低下 | 水面の波立ちを避ける |
低温対応 | 氷点下での動作確認 |
氷上釣りでの使用では、穴のサイズに注意が必要です。振動子本体がしっかりと水中に浸かるよう、十分な大きさの穴を開けましょう。また、氷の厚さによっては信号の減衰が発生する可能性があります。
フロート型振動子は風の影響を受けやすいため、強風時の使用は避けるか、適切な重りを使用して安定化を図る必要があります。
カヤックでの使用では、パドリング時に振動子ケーブルが絡まないよう、ケーブルの取り回しに注意しましょう。専用のケーブルホルダーを使用することをおすすめします。
フロート型はコストパフォーマンスが良い反面、探査精度は固定タイプに劣ります。本格的な魚探使用を考えている場合は、将来的な固定タイプへの移行も検討しておくと良いでしょう。
ガーミンストライカー4振動子の取り付けから活用まで
- DIY振動子ステーの自作方法と必要な材料
- カヤック・ゴムボートへの取り付け実践ガイド
- ワカサギ釣りでの振動子セッティング術
- 振動子の角度調整と最適な設置位置
- モバイルバッテリーを使った電源システム構築
- トラブル対処法と定期メンテナンス方法
- まとめ:ガーミンストライカー4振動子選びの決定版
DIY振動子ステーの自作方法と必要な材料
ガーミンストライカー4の振動子ステーを自作することで、大幅なコスト削減が可能です。市販品が数万円するのに対し、ホームセンターの材料を使えば数千円で作成できます。
自作ステーの製作には、アルミパイプやステンレス製のL字ブラケットを組み合わせることで、十分な強度と調整機能を持つステーが作れます。重要なのは、錆びない材質を選択することです。
🔨 必要な材料リスト
材料名 | 用途 | 参考価格 |
---|---|---|
アルミパイプ(60-80cm) | メインアーム | 500-800円 |
L字ステー(2個) | 接続部品 | 200-300円 |
万力(小型) | ボート固定用 | 300-500円 |
ボルト・ナット類 | 組み立て用 | 200-300円 |
立てパン(配管用) | パイプ固定 | 100-200円 |
CRC556 | 潤滑・防錆 | 300-400円 |
製作手順の第一段階では、万力に立てステーを固定する穴あけ作業から始めます。電動ドライバーにドリル刃をセットし、潤滑油を使用しながら慎重に穴を開けます。
穴あけ位置は万力の固定力に影響しない場所を選ぶことが重要です。また、穴のサイズは使用するボルトに合わせて正確に開ける必要があります。
アルミパイプの長さ調整では、使用するボートのサイズと振動子の設置位置を考慮します。一般的なゴムボートでは60cmが適当ですが、大型ボートでは80cm以上が必要になる場合もあります。
⚙️ 組み立て時のポイント
- 各接続部にシールテープを巻く(水の浸入防止)
- ボルトの締め付けは適度な力で(過度な締め付けは材料を痛める)
- 動作確認は陸上で十分に行う(水上での調整は困難)
- 予備のボルト・ナットを準備する(紛失・破損対策)
自作ステーの強度テストも重要です。実際に振動子を取り付けた状態で、様々な角度や負荷をかけて安全性を確認しましょう。
完成後は防錆処理を施すことで、長期間の使用に耐える耐久性を確保できます。定期的なメンテナンスも忘れずに行いましょう。
カヤック・ゴムボートへの取り付け実践ガイド
カヤックやゴムボートへの振動子取り付けは、専用の知識と技術が必要です。これらの小型艇では、振動子の重量バランスや水の抵抗を最小限に抑えることが重要になります。
カヤックでの取り付けでは、サイドマウント方式が一般的です。これは船体の横に振動子を設置する方法で、パドリングの邪魔にならず、かつ安定した探査が可能です。
🚣 カヤック取り付けの手順
- 取り付け位置の決定:操縦席の後方で、パドルに干渉しない位置
- ベースプレートの設置:強力な吸盤または専用クランプを使用
- アームの調整:水面下約20-30cmに振動子が来るよう調整
- ケーブルの処理:パドリング時に絡まないよう固定
- 動作確認:浅瀬での試運転を実施
ゴムボートでの取り付けは、より多様な選択肢があります。トランサム部分がある場合は標準的な取り付けが可能ですが、トランサムがない場合は工夫が必要です。
振動子の水中での安定性を確保するため、適切な重りやバランサーを使用することもあります。特に高速航行時には、振動子が水面から出てしまわないよう注意が必要です。
📋 ボート別取り付け方法比較
ボートタイプ | 推奨取り付け方法 | 特徴・注意点 |
---|---|---|
カヤック | サイドマウント | パドル干渉注意 |
ゴムボート(トランサム有) | トランサムマウント | 標準的な方法 |
ゴムボート(トランサム無) | 竿受けベース活用 | 追加ブラケット必要 |
SUP | 専用アタッチメント | 重量バランス重要 |
小型FRPボート | 船底スルーハル | 穴あけ加工必要 |
ケーブル処理は安全上非常に重要です。ケーブルが足に絡んだり、操縦の妨げになったりしないよう、適切なケーブルクリップやガイドを使用しましょう。
取り付け後は必ず試運転を行い、振動子の動作や船の操縦性に問題がないことを確認します。特に緊急時の振動子切り離しができるよう、クイックリリース機構を設けることをおすすめします。
水の抵抗を最小限に抑えるため、振動子の形状や取り付け角度にも注意を払いましょう。不適切な取り付けは船速の低下や燃費悪化の原因となります。
ワカサギ釣りでの振動子セッティング術
ワカサギ釣りにおける振動子セッティングは、通常の海釣りとは大きく異なる専門的な技術が必要です。ワカサギは小さく繊細な魚のため、高精度な探査設定が釣果に直結します。
氷上釣りでの振動子設置では、穴の大きさと振動子の位置関係が重要です。穴は振動子が十分に水中に浸かる大きさにし、氷の厚さも考慮に入れる必要があります。
❄️ 氷上釣り用セッティング
設定項目 | 推奨値 | 注意点 |
---|---|---|
穴の直径 | 20-25cm | 振動子が確実に水中に |
振動子深度 | 氷下50-100cm | 氷の影響を回避 |
感度設定 | 高感度(80-90%) | 小さな反応も捉える |
表示範囲 | 底上5-10m | ワカサギの遊泳層に合わせ |
ノイズ除去 | 強(Strong) | 氷による乱反射対策 |
ドーム船での使用では、他の釣り人の魚探との混信対策が重要です。周波数の調整や出力の最適化により、クリアな画像を得ることができます。
振動子の固定方法にも工夫が必要です。氷上では専用のホルダーを使用し、ドーム船では船の振動子取り付け部を活用します。どちらの場合も、振動子が魚を驚かせないよう静かに設置することが大切です。
🎣 ワカサギ釣り専用設定
- フラッシャーモード:リアルタイムでワカサギの動きを追跡
- ズーム機能:底付近を拡大表示して群れを正確に把握
- A-スコープ表示:縦軸表示で魚の分布を瞬時に判断
- カラーパレット調整:ワカサギが見やすい色設定に変更
群れの動きを追跡する技術として、フラッシャーモードの活用が効果的です。これにより、ワカサギの群れがどの層を泳いでいるか、どのような動きをしているかをリアルタイムで把握できます。
仕掛けの追跡も重要な技術です。自分の仕掛けが画面上でどう表示されるかを理解することで、群れに対して正確に仕掛けを投入できます。
ワカサギ釣りでは微細な設定調整が釣果を大きく左右します。感度、ゲイン、ノイズ除去レベルなど、現場の条件に応じて細かく調整する技術を身につけましょう。
振動子の角度調整と最適な設置位置
振動子の角度調整は、魚群探知機の性能を最大限に発揮するための最重要ポイントです。わずかな角度の違いが探査精度に大きな影響を与えるため、正確な調整技術が必要です。
理想的な設置角度は、水面に対して5-7度の下向き角度です。この角度により、船底からの乱反射を避けながら、最適な探査範囲を確保できます。
🔧 角度調整の基準値
船速 | 推奨角度 | 調整理由 |
---|---|---|
停止時 | 5-7度下向き | 標準的な探査角度 |
低速(2-5kt) | 3-5度下向き | 水流による影響軽減 |
中速(5-10kt) | 7-10度下向き | 気泡発生対策 |
高速(10kt以上) | 10-15度下向き | 水面離脱防止 |
設置位置の選定では、船外機のプロペラ後流を避けることが最重要です。プロペラ後流には大量の気泡が含まれており、これが探査精度を著しく低下させます。
最適な設置位置の条件として、以下の点を満たす場所を選びます:
- プロペラから30cm以上離れている
- 船底の平坦部分に位置する
- 水の流れが乱れにくい場所
- メンテナンスが容易にできる位置
- 航行時に障害物に接触しない高さ
⚖️ 設置位置による性能比較
設置場所 | メリット | デメリット |
---|---|---|
船尾中央 | 最も安定した探査 | プロペラ後流の影響 |
船尾左右 | 後流回避可能 | 旋回時の精度低下 |
船底中央 | 理想的な探査範囲 | 設置工事が大規模 |
船側面 | 取り付け簡単 | 横流れの影響大 |
動的な角度調整も重要な技術です。船速や海況に応じて、走行中に角度を微調整できるシステムを構築することで、常に最適な探査性能を維持できます。
調整後の確認方法として、既知の水深ポイントでの精度チェックを行います。海図と実測値を比較し、誤差が5%以内であれば適切な調整ができています。
振動子の定期的な角度確認も重要です。船体の変形や取り付け部の緩みにより、設置角度が変化する場合があります。月1回程度の点検を心がけましょう。
モバイルバッテリーを使った電源システム構築
ガーミンストライカー4をモバイルバッテリーで駆動することで、軽量化とコスト削減を同時に実現できます。特に小型艇やカヤックでは、重いディープサイクルバッテリーに代わる理想的な電源システムとなります。
電源システム構築の基本は、12V出力に対応したモバイルバッテリーの選択から始まります。一般的な5V出力のモバイルバッテリーでは昇圧回路が必要になり、効率が低下します。
🔋 電源システム構成要素
構成要素 | 推奨仕様 | 選択ポイント |
---|---|---|
モバイルバッテリー | 12V/20000mAh以上 | USB Type-C PD対応 |
昇圧ケーブル | 5V→12V変換 | 安全回路内蔵品 |
配線加工キット | 防水コネクタ付き | 海水対応仕様 |
電圧計 | デジタル表示 | リアルタイム監視 |
ヒューズボックス | 防水タイプ | 5A対応 |
ストライカーVivid4CVの注意点として、このモデルは5Vからの昇圧では動作しません。必ず12V直接出力が可能なモバイルバッテリーを使用する必要があります。
バッテリー容量の計算方法は重要な知識です。ストライカー4の消費電力2.8Wから、必要な運用時間を逆算して適切な容量を選択します。
⚡ 消費電力と運用時間の関係
バッテリー容量 | 理論運用時間 | 実用運用時間 | 適用シーン |
---|---|---|---|
10000mAh | 約43時間 | 約30時間 | 日帰り釣行 |
20000mAh | 約86時間 | 約60時間 | 1泊2日釣行 |
30000mAh | 約129時間 | 約90時間 | 長期釣行 |
配線加工の安全性も重要な要素です。海水環境での使用を考慮し、全ての接続部に防水処理を施し、適切なヒューズで保護する必要があります。
充電システムの構築では、ソーラーパネルとの組み合わせも効果的です。小型のソーラーパネルを併用することで、長期間の釣行でも安心して使用できます。
モバイルバッテリーシステムのメンテナンスでは、定期的な容量チェックと端子の清掃が重要です。特に海釣りでは塩害対策として、使用後の真水洗浄を忘れずに行いましょう。
トラブル対処法と定期メンテナンス方法
ガーミンストライカー4の振動子には様々なトラブルが発生する可能性があり、適切な対処法を知っておくことで迅速な復旧が可能です。予防的なメンテナンスにより、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。
最も多いトラブルは探査精度の低下です。これは振動子の汚れ、角度のズレ、気泡の巻き込みなどが原因となります。
🚨 主要トラブルと対処法
トラブル内容 | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
映像が表示されない | 電源・接続不良 | 配線点検・再接続 |
探査精度が悪い | 振動子の汚れ・角度ズレ | 清掃・角度調整 |
ノイズが多い | 他機器との干渉 | 周波数変更・位置調整 |
水温表示異常 | センサー故障・汚れ | センサー清掃・交換 |
画面表示が乱れる | 電圧不安定 | 電源システム点検 |
振動子の清掃方法は、性能維持の基本です。海水使用後は必ず真水で洗浄し、中性洗剤を使った丁寧な清掃を月1回程度行います。
定期メンテナンスのスケジュールを設定することで、トラブルの予防と早期発見が可能になります。使用頻度に応じてメンテナンス間隔を調整しましょう。
📅 メンテナンススケジュール
- 使用後毎回:真水での洗浄、乾燥
- 週1回:配線・接続部の点検
- 月1回:詳細清掃、角度調整確認
- 3ヶ月毎:総合動作チェック
- 半年毎:分解清掃、部品交換
電気系統のトラブル対処では、まず電圧測定から始めます。適切な電圧が供給されているかを確認し、配線の断線や接触不良をチェックします。
振動子の交換時期判断も重要な技術です。性能低下の兆候を見逃さず、適切なタイミングで交換することで、常に最高の探査性能を維持できます。
緊急時の応急処置として、予備部品の準備も重要です。ヒューズ、コネクタ、ケーブル類の予備を常備し、現場での迅速な修理ができるよう準備しておきましょう。
海外製品特有のサポート体制の理解も必要です。保証期間や修理対応について事前に確認し、トラブル時の連絡先を明確にしておきます。
まとめ:ガーミンストライカー4振動子選びの決定版
最後に記事のポイントをまとめます。
- ガーミンストライカー4は汎用性の高いCHIRP対応魚群探知機である
- 標準付属のGT20-TM振動子は多くの釣りシーンに対応可能
- ワカサギ釣りには専用のGT8またはGT10振動子が効果的
- GT10は高精度だがストライカー4Plus CV以上が必要
- トランサム型振動子は安定性に優れ中大型ボートに最適
- インナーハル型は船体に穴を開けずに設置可能だが感度が若干低下
- フロート型はカヤックや氷上釣りに便利で設置が簡単
- DIY振動子ステーの自作により大幅なコスト削減が可能
- アルミパイプとL字ステーを使った自作が最もコスパが良い
- カヤック取り付けはサイドマウント方式が標準的
- ゴムボートでは竿受けベースの活用が効果的
- ワカサギ釣りではフラッシャーモードとズーム機能が重要
- 振動子の角度は水面に対して5-7度下向きが基本
- プロペラから30cm以上離した位置に設置すること
- モバイルバッテリーシステムで軽量化とコスト削減を実現
- 12V直接出力対応のモバイルバッテリー選択が重要
- 定期的な清掃と角度調整で性能維持が可能
- 海水使用後は必ず真水での洗浄を実施すること
- 電気系統トラブルは電圧測定から診断開始
- 予備部品の準備で現場での迅速な修理が可能
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://ameblo.jp/hide-ameba999/entry-12616738365.html
- https://kamakura-kayak-fishing.com/blog/489.html
- https://tonitsuri.com/archives/1862
- https://www.amazon.co.jp/Garmin-010-01550-00-%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%83%BC4/dp/B017NI17HQ
- https://www.garmin-marine.com/795/
- https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3+%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%83%BC4/
- https://store.shopping.yahoo.co.jp/sunmarinegea/vivid4cv-gt20.html
- https://tsu-ji-0103.hateblo.jp/entry/2019/03/17/155014
- https://gomubo-club.com/striker-4-hikaku/