Apple Watch Series 3は2017年の発売以来、多くのユーザーに愛用されてきました。しかし、2022年9月に販売が終了し、watchOS 8.8.1が最終バージョンとなったことで、今後の使用について不安を感じているユーザーも多いのではないでしょうか。
基本機能は引き続き使用可能ですが、バッテリーの寿命やストレージの制限など、いくつかの注意点があります。この記事では、Apple Watch Series 3を今後も使い続けるために知っておくべき情報と、具体的な対処方法についてご説明します。
この記事のポイント!
- サポート終了後のApple Watch Series 3でも使用できる機能と制限事項
- バッテリー寿命と交換時期の目安
- ストレージ容量不足への対処方法
- 新機種への買い替えを検討する際のポイント
アップルウォッチ3は今後も使えるのか?現状と対策を解説
- サポート終了後でもApple Watch Series 3の基本機能は使用可能
- 2022年9月に販売終了となった理由と背景
- watchOS 8.8.1が最終バージョンとなりアップデート不可に
- バッテリー劣化は3-4年で交換が推奨される
- 現在でも使える主な機能と制限事項を詳しく解説
- ペアリングの問題と対処方法について
サポート終了後でもApple Watch Series 3の基本機能は使用可能
Apple Watch Series 3は、サポート終了後も基本的な機能の利用が可能です。メール、LINE、SMSなどの通知機能や、電話の着信通知は引き続き利用できます。
iPhoneの純正カレンダーやリマインダーとの同期も継続して使用可能で、予定の確認や通知を受け取ることができます。また、フィットネスアプリを使用した運動量の記録や心拍数の測定も問題なく行えます。
Apple Payによるキャッシュレス決済機能も継続して利用可能で、Suica・PASMO、nanaco・WAON、QUICPay・iDなどの電子マネーサービスを使用できます。
ただし、新しい機能の追加やセキュリティアップデートは提供されなくなりました。そのため、新しいアプリへの対応や最新の機能は利用できません。
アプリについては必要最小限に抑えることで、限られたストレージ容量内での運用が可能です。iPhoneのミュージックアプリのリモコンとしてApple Watchを利用することで、音楽データを直接保存する必要もありません。
2022年9月に販売終了となった理由と背景
Apple Watch Series 3は2017年9月の発売から約5年にわたって販売されました。これはApple Watchシリーズの中で最も長い販売期間となっています。
販売終了の主な理由は、OSのアップデートサポートが終了したことにあります。watchOS 9以降への対応ができなくなり、新しい機能やセキュリティアップデートを提供できなくなりました。
また、8GBという限られたストレージ容量も、販売終了の要因の一つと考えられます。アップデートの際にはペアリングを解除する必要があるなど、ユーザー体験に影響を与える制限がありました。
最新のApple Watchシリーズと比較すると、画面サイズや処理速度などのハードウェア面での差も大きくなっていました。新しい健康管理機能への対応も難しい状況でした。
このような状況を踏まえ、より新しいモデルへの移行を促す形で販売が終了となりました。
watchOS 8.8.1が最終バージョンとなりアップデート不可に
Apple Watch Series 3の最終OSバージョンは watchOS 8.8.1となっています。これ以降のバージョンへのアップデートは提供されません。
このバージョンでは、基本的な通知機能、フィットネス機能、Apple Pay決済などの主要な機能は問題なく使用できます。ただし、最新のwatchOSで追加された機能は利用できません。
OSのアップデートが終了することで、新しいアプリのインストールや既存アプリの更新に制限が生じる可能性があります。また、セキュリティ面での更新も受けられなくなります。
ストレージ容量の問題については、アプリを必要最小限に抑えることで対応可能です。また、音楽データはiPhone側に置いて、Apple Watchをリモコンとして使用することで容量の節約ができます。
なお、OSのアップデートができない場合でも、時計としての基本機能や通知機能は引き続き使用可能です。
バッテリー劣化は3-4年で交換が推奨される
Apple Watch Series 3のバッテリーは、使用開始から3-4年程度で劣化が目立つようになってきます。一般的に、バッテリーの最大容量が80%を下回ると、アップルはバッテリー交換を推奨しています。
バッテリー交換の費用は、アップル公式のサポートで12,200円から14,900円程度となっています。ただし、バッテリー交換よりも新しいモデルへの買い替えを検討した方が良い場合もあります。
実際の使用では、1日の使用でバッテリーが40%から50%程度消費されることが多く、2日分程度のバッテリー持ちとなっています。頻繁な充電が必要になってきた場合は、バッテリーの劣化が進んでいる可能性があります。
充電については、入浴時や就寝中など、自分の生活リズムに合わせて充電時間を設定することで、バッテリー切れを防ぐことができます。
なお、バッテリーを交換しても、OSのアップデートサポートは終了しているため、新機能の追加はありません。
現在でも使える主な機能と制限事項を詳しく解説
Apple Watch Series 3では、現在でも多くの基本機能を利用することができます。通知機能では、メール、LINE、SMS、電話の着信、天気や防災の警報など、多くのアプリの通知を表示できます。
スケジュール管理については、iPhoneの純正カレンダーやリマインダーと同期して予定を確認できます。通知設定をしておけば、Apple Watchのチャイムとバイブレーションで予定を知らせてくれます。
フィットネス機能では、心拍数の測定や運動量の記録が可能です。ムーブ(消費カロリー)、エクササイズ(ワークアウト時間)、スタンド(立ち上がり回数)などのデータを記録できます。
ただし、最新モデルにある血中酸素濃度測定や心電図機能などは利用できません。また、新しいアプリのインストールや既存アプリの更新に制限がある可能性があります。
ストレージ容量は8GBと限られているため、アプリは必要最小限に抑える必要があります。
ペアリングの問題と対処方法について
Apple Watch Series 3でペアリングの問題が発生した場合、いくつかの対処方法があります。まず、iPhoneとApple WatchのBluetoothとWi-Fiが有効になっているか確認することが重要です。
問題が解決しない場合は、両方のデバイスの再起動を試してみましょう。それでも改善しない場合は、Apple WatchをiPhoneから一度「ペアリング解除」し、その後「新しいApple Watchとして」再度ペアリングを行うことで解決できることがあります。
ストレージ容量の問題でアップデートができない場合は、ペアリングを解除してアップデートを行い、その後再度ペアリングすることで対応可能です。この際、バックアップを作成しておくと、再ペアリング後も設定やデータを元の状態で使用できます。
アップデートが保留されている場合は、可能な範囲でアップデートを行うことで、ペアリングの安定性が向上する可能性があります。
なお、最新のiPhoneとの互換性については、今後制限が生じる可能性があることに注意が必要です。
アップルウォッチ3の今後の使用にあたって知っておくべきこと
- Apple Payやスイカなどの決済機能は継続利用可能
- iPhoneとの互換性における注意点
- 容量不足問題への対処方法を解説
- 下取りや買い替え時の選択肢を比較
- 新機種Apple Watch SE2との機能比較
- まとめ:アップルウォッチ3は今後どこまで使えるのか完全ガイド
Apple Payやスイカなどの決済機能は継続利用可能
Apple Watch Series 3では、Apple Payを使用したキャッシュレス決済機能が継続して利用可能です。Suica・PASMO、nanaco・WAON、QUICPay・iDなど、多様な電子マネーサービスに対応しています。
電車通勤の場合は、Suicaを定期券として使用することもできます。支払い時はApple Watchをかざすだけで完了するため、iPhoneを取り出す手間がありません。
決済機能はOSのアップデートに依存しない基本機能として実装されているため、サポート終了後も継続して使用できます。この点は、Series 3を使い続ける大きなメリットの一つとなっています。
なお、決済時の認証はApple Watch本体の光学式心拍センサーで行われます。このセンサーは腕から外した瞬間にロックがかかる仕組みとなっているため、セキュリティ面でも安心です。
Series 3は2017年の発売時からFeliCaを搭載しており、日本の電子マネーシステムに完全対応しています。
iPhoneとの互換性における注意点
Apple Watch Series 3は、iPhoneとBluetoothでペアリングして使用する必要があります。Wi-Fiネットワークに接続していない場合、メッセージ、電話、メール、マップなどの機能は、iPhoneと連携して初めて利用可能となります。
Bluetoothが利用できない場合でも、Apple WatchはペアリングしたiPhoneが以前接続したことのある2.4Ghz/5GHzネットワークにWi-Fiで接続することができます。
なお、iPad や iPod touchなどのiPhone以外の端末とはペアリングすることができません。ペアリング用アプリはiPhone専用となっています。
また、watchOSのダウングレードは通常iTunesなどでは行えず、必要な場合はAppleの工場でダウングレードする必要があります。
Series 3は最新のiPhoneとの互換性については、今後制限が出てくる可能性があることに注意が必要です。
容量不足問題への対処方法を解説
Apple Watch Series 3は8GBという限られたストレージ容量が特徴で、この容量制限に対する対処が必要です。特にOSのアップデート時には注意が必要となります。
アップデートを行う際は、ペアリングを一度解除してから実施することで、容量不足の問題を回避できます。アップデート完了後に再度ペアリングを行うことで、以前の設定を復元することが可能です。
音楽データについては、Apple Watch本体に保存せず、iPhoneのミュージックアプリのリモコンとして使用することで、容量を節約することができます。
アプリは必要最小限のものだけをインストールすることをおすすめします。Series 3では複雑な作業はiPhoneで行い、Apple Watchでは基本的な情報確認に留めることで、快適に使用できます。
容量の使用状況は定期的に確認し、不要なアプリやデータを削除することで、システムの安定性を保つことができます。
下取りや買い替え時の選択肢を比較
Apple Watch Series 3は、AppleのTrade Inプログラムを通じて下取りに出すことが可能です。下取り価格は、モデルの状態や市場需要によって変動します。
下取りの際は、デバイスの状態(動作状態や外観の損傷の有無)が詳しくチェックされ、これらが下取り価格を決める重要な要素となります。
Apple公式以外にも、家電量販店やオンラインの買取業者がSeries 3の買取を行っており、場合によってはAppleの下取りよりも高額になることもあります。買取業者を利用する際は、査定基準が異なるため、複数の業者で見積もりを比較することをおすすめします。
バッテリーの状態や使用年数によっては、下取りよりも新しいモデルへの買い替えを検討した方が良い場合もあります。特にバッテリー交換費用(12,200円〜14,900円)と比較して判断することが重要です。
将来的なサポート終了を考慮すると、早めの下取りを検討するのも一つの選択肢となります。
新機種Apple Watch SE2との機能比較
Apple Watch SE第2世代は、Series 3の代替機として位置づけられる後継モデルです。SE2はSeries 8と同じS8チップを搭載しており、処理性能が大幅に向上しています。
SE2では、Series 3には搭載されていなかった心電図センサーが使えるようになりました。ただし、血中酸素飽和度センサーなど、一部の高度な機能は省かれています。
ケースはアルミニウムのみで、ミッドナイト、スターライト、シルバーのカラーバリエーションが用意されています。デザインはSeries 4以降のモデルを踏襲しており、より現代的な外観となっています。
SE2はGPSモデルとGPS+Cellularモデルの2種類が展開されており、用途に応じて選択が可能です。SE2のGPS+Cellularモデルは、iPhoneがなくても単独での通信が可能となっています。
価格面では、Series 3と比較すると高額になりますが、最新の基本機能を備えた現行モデルとして、長期的な使用を見据えた選択肢となります。
まとめ:アップルウォッチ3は今後どこまで使えるのか完全ガイド
最後に記事のポイントをまとめます。
- watchOS 8.8.1が最終OSバージョンとなり、以降のアップデートは提供されない
- 基本的な通知機能、フィットネス機能は継続して使用可能
- Apple Payやスイカなどの決済機能も引き続き利用できる
- バッテリーは3-4年程度で劣化し、交換が推奨される
- 8GBのストレージ容量制限には、アプリの取捨選択で対応
- ペアリング問題は、再起動や再ペアリングで解決可能
- 下取りはApple公式や家電量販店で可能
- バッテリー交換は12,200円〜14,900円程度必要
- SE2は処理性能が向上し、心電図機能も搭載
- 新機種への買い替えは、バッテリー寿命とコストを考慮して判断
- 今後のiPhone互換性には制限が生じる可能性あり
- セキュリティアップデートは今後提供されない