ガーミンのスマートウォッチやアクティビティトラッカーは高性能で人気の高い製品ですが、「Google Fitと連携したい」というニーズを持つユーザーは多いのではないでしょうか。特にAndroidユーザーの場合、健康データを一元管理するためにGoogle Fitを活用したいと考えるのは自然なことです。しかし、実はガーミン製品とGoogle Fitは直接連携できないという課題があります。

本記事では、ガーミンとGoogle Fitを連携させるための様々な方法を詳しく解説します。サードパーティ製アプリを使った連携方法や設定手順、さらには連携のメリットやよくあるトラブルの解決法まで、実用的な情報を網羅的にお届けします。特に「Health Sync」や「adidas Running」などのアプリを活用した連携テクニックを中心に、あなたのフィットネスデータを効率的に管理するためのノウハウをご紹介します。
記事のポイント!
- ガーミンとGoogle Fitが直接連携できない理由と、それを解決するサードパーティアプリの活用法
- Health Syncを使った詳細な連携設定方法とGoogleヘルスコネクトの活用テクニック
- 連携によって可能になるポイント活動アプリ(CokeON、トリマなど)との相互連携の仕組み
- 連携設定時のよくあるトラブルとその解決法、効率的なバッテリー管理方法
ガーミンとGoogle Fitの連携方法と必要なアプリ
- ガーミンとGoogle Fitは直接連携できないという事実
- Health Syncアプリを使ったガーミンとGoogle Fitの連携方法
- adidas Running(旧Runtastic)を使った連携方法は初心者にも簡単
- Google Fitの設定でアクティビティ記録をオフにすることが重要
- ヘルスコネクトを経由すると連携できるデータの種類が増える
- 連携したデータの同期間隔と更新タイミングを知っておこう
ガーミンとGoogle Fitは直接連携できないという事実

ガーミンのスマートウォッチやフィットネストラッカーを使用していると、Google Fitにデータを連携させたいと思うことがあるでしょう。しかし、残念ながらGARMIN ConnectアプリとGoogle Fitは直接連携することができません。これは多くのユーザーが直面する課題です。
なぜ直接連携できないのかというと、ガーミンが独自のエコシステムを構築していることが主な理由です。ガーミンはGarmin Connectというアプリを通じて、ユーザーのフィットネスデータを管理しています。このアプリにはすでに多くの機能が搭載されているため、他のプラットフォームとの連携にはあまり積極的ではないようです。
一方で、Apple製品ではApple HealthKitがあり、iPhoneユーザーはこれを通じてヘルスデータを管理できます。Androidユーザーの場合はGoogle Fitが同様の役割を果たしますが、ガーミンはどちらとも直接の連携をサポートしていません。
しかし、諦める必要はありません。サードパーティのアプリを使用することで、ガーミンのデータをGoogle Fitに連携させることは可能です。主に「Health Sync」や「adidas Running」(旧Runtastic)などのアプリを介して連携する方法が広く利用されています。
これらのアプリはガーミンのデータを読み取り、Google Fitにデータを転送するという橋渡しの役割を果たしてくれます。次の見出しからは、それぞれのアプリの具体的な使い方や設定方法を詳しく見ていきましょう。
Health Syncアプリを使ったガーミンとGoogle Fitの連携方法
Health SyncはガーミンとGoogle Fitを連携させるために最も人気のあるアプリの一つです。このアプリを使用することで、ガーミンで記録した歩数、心拍数、睡眠データなどをGoogle Fitにシームレスに同期することができます。
まず、Health SyncをGoogle Playストアからインストールする必要があります。アプリをインストールしたら、以下の手順で設定を行います:
- Health Syncアプリを起動します。
- 「新しい同期の作成」を選択します。
- 同期元として「Garmin Connect」を選択します。
- 同期先として「Google Fit」または「Health Connect」を選択します。 (注:「Health Connect」を選択すると、より多くのデータタイプを同期できます)
- 連携させたいデータタイプ(歩数、心拍数、睡眠など)を選択します。
- 画面の指示に従って、必要な権限を付与します。
Health Syncは1週間の無料トライアル期間があり、その後は有料版を購入する必要があります。有料版は2025年5月現在、買い切り型で約320円、またはサブスクリプション型で半年間100円という選択肢があります。買い切り型の方がコスパが良いとする評価が多いようです。
設定完了後、Health Syncはバックグラウンドで動作し、定期的にデータを同期します。最小で15分ごとに同期が可能で、設定画面から同期間隔を調整することもできます。
重要なポイントとして、Google Fitアプリ側で「アクティビティの記録」をオフにする必要があります。これは後の見出しで詳しく説明しますが、この設定を行わないと正確に同期できない場合があります。
また、Health Syncではインストール以前の履歴データ(過去のデータ)も同期できる機能があります。ただし、一部のデータは同期できない場合もあるため、過去データの同期に関しては完璧を期待しないほうが良いでしょう。
adidas Running(旧Runtastic)を使った連携方法は初心者にも簡単
Health Sync以外にも、ガーミンとGoogle Fitを連携させる方法があります。その一つが「adidas Running」(旧称:Runtastic)アプリを使用する方法です。特にランニングやウォーキングのデータを中心に連携したい場合には、このアプリが適しています。
adidas Runningを使った連携方法は以下の通りです:
- Google Playストアからadidas Runningアプリをインストールします。
- アプリを起動し、アカウントを作成またはログインします。
- アプリ内のプロフィール画面を開きます。
- 画面右上の「設定」(歯車アイコン)をタップします。
- 「共有・連携アプリとサービス」を選択します。
- 連携可能なアプリ一覧から「Garmin Connect」を選択して連携します。
- 同様に「Google Fit」も選択して連携します。
この設定を行うことで、ガーミンのランニングデータがadidas Runningを経由してGoogle Fitに転送されるようになります。特にランニングやウォーキングなどのアクティビティデータに関しては、GPSデータを含めて連携されるため、走行ルートなども確認できるようになります。
adidas Runningの利点は、無料で使用できることと、ユーザーインターフェースが直感的で初心者でも設定しやすい点です。また、ランニングコミュニティとしての機能も充実しているため、モチベーション維持にも役立ちます。
ただし、adidas Runningでは歩数や睡眠データなど、一部のデータタイプは連携できない可能性があります。そのため、すべてのデータを連携したい場合はHealth Syncの方が適しているかもしれません。実際の連携範囲は、ガーミンデバイスのモデルやadidas Runningのアップデート状況によって変わる可能性があるため、最新の情報を確認することをおすすめします。
Google Fitの設定でアクティビティ記録をオフにすることが重要

ガーミンのデータをGoogle Fitに連携する際に見落としがちな重要なポイントがあります。それはGoogle Fit側で「アクティビティの記録」をオフにすることです。この設定を行わないと、ガーミンからのデータとGoogle Fitのデータが重複して記録される可能性があります。
具体的な設定方法は以下の通りです:
- Google Fitアプリを開きます。
- 下の方にある「アクティビティの管理」を選択します。
- 「設定を開く」をタップします。
- 「アクティビティの記録」をオフにします。
この設定を行うことで、スマートフォンの加速度センサーによる歩数カウントが無効になり、ガーミンからのデータのみがGoogle Fitに記録されるようになります。これにより、データの重複や不整合を防ぐことができます。
なぜこの設定が重要かというと、スマートフォンとガーミンデバイスの両方が歩数をカウントしている場合、Google Fitではその両方のデータを合算して表示してしまう可能性があるからです。これでは実際の歩数よりも多く表示されてしまいます。
また、この設定を行うことで、バッテリーの消費も抑えることができます。スマートフォンが常に動きをモニタリングする必要がなくなるため、特にバッテリー持ちが気になる機種では効果が大きいでしょう。
ただし、ガーミンを常に装着していない場合や、スマートフォンだけで記録したい場合もあるかもしれません。そのような場合は、一時的にこの設定を元に戻すことも検討してください。状況に応じて柔軟に設定を変更することで、最適なデータ記録が可能になります。
ヘルスコネクトを経由すると連携できるデータの種類が増える
より多くのデータタイプを連携したい場合、Googleが提供している「ヘルスコネクト」アプリを活用する方法があります。ヘルスコネクトは、GoogleFitが扱うデータのストレージサービスのようなもので、これを経由することでより詳細なデータまでGoogle Fitで見ることができるようになります。
ヘルスコネクトを使用する主なメリットは以下の通りです:
- より多くのデータタイプ(詳細な睡眠データ、血中酸素濃度など)を同期できる
- アプリ間のデータ共有がより安定する
- 将来的な拡張性が高い
Health Syncアプリでガーミンとの連携を設定する際、同期先として「Google Fit」の代わりに「ヘルスコネクト」を選択することで、ヘルスコネクト経由の連携が可能になります。具体的な設定方法は以下の通りです:
- まずGoogleヘルスコネクトアプリをインストールします(多くの場合、Androidスマートフォンにはすでにインストールされています)。
- Health Syncアプリで新しい同期を設定する際、同期先として「ヘルスコネクト」を選択します。
- 許可するデータタイプを選択します。
- 設定完了後、ヘルスコネクトに同期されたデータは自動的にGoogle Fitでも確認できるようになります。
ヘルスコネクトを経由することで、歩数や心拍数はもちろん、ランニングの距離/時間、睡眠時間、体重などのデータも同期できるようになります。これにより、ガーミンデバイスで計測している様々なデータをGoogle Fitでも一元管理できるようになります。
特にガーミンの高機能モデル(例:Forerunner、fenixシリーズなど)を使用している場合、これらのデバイスは多くの生体データを測定できるため、ヘルスコネクト経由の連携が非常に有用です。ただし、すべてのデータタイプが完璧に同期されるわけではないため、重要なデータは引き続きGarmin Connectアプリでも確認することをおすすめします。
連携したデータの同期間隔と更新タイミングを知っておこう
ガーミンのデータをGoogle Fitに連携した後、「データがすぐに反映されない」と感じることがあるかもしれません。これは各アプリの同期間隔や更新タイミングに関係しています。適切なタイミングでデータが更新されるようにするためには、これらのメカニズムを理解しておくことが重要です。
Health Syncを使用している場合、同期の間隔は最小で15分ごとに設定可能です。この設定はHealth Syncアプリ内で調整できます。より頻繁に同期させたい場合は間隔を短く、バッテリー消費を抑えたい場合は間隔を長く設定することができます。
ただし、同期間隔を短くしてもすぐにデータが反映されない場合があります。これは以下の理由が考えられます:
- ガーミンデバイスがスマートフォンと同期されていない
- GarminConnectアプリがバックグラウンドで更新されていない
- Health Syncなどの中継アプリが正常に動作していない
- スマートフォンのバッテリー最適化機能によって同期アプリの動作が制限されている
これらの問題を解決するためには、以下の対策が有効です:
- ガーミンデバイスとスマートフォンを定期的に同期する
- GarminConnectアプリを定期的に開いて更新を促す
- Health Syncなどの中継アプリをバッテリー最適化の対象から除外する
- 同期に問題がある場合は、各アプリを一度終了して再起動する
また、連携したデータの更新タイミングにはいくつかのパターンがあります。例えば、歩数データは継続的に更新される傾向がありますが、睡眠データやワークアウトなどのアクティビティデータは、それらが完了してから同期されることが多いです。
特に重要なのは、ガーミンデバイスとスマートフォンのBluetooth接続が安定していることです。接続が不安定な場合、データの同期に遅延が生じる可能性があります。同期に問題がある場合は、まずBluetooth接続を確認してみましょう。

ガーミンとGoogle Fitを連携する際の活用法とトラブルシューティング
- ガーミンの歩数データをGoogle Fitで確認するメリットは多い
- 複数のポイント活動アプリ(CokeON、トリマなど)と連携できるようになる
- 連携時に「Sync status : warning」が出る場合の対処法
- バッテリー消費を抑えながらデータを効率的に同期する方法
- ガーミンからGoogle Fitへの過去データの同期は慎重に行うべき
- Health Syncの無料版と有料版の違いを比較してみた
- まとめ:ガーミンとGoogle Fitの連携でフィットネスデータを一元管理しよう
ガーミンの歩数データをGoogle Fitで確認するメリットは多い

ガーミンの歩数データをGoogle Fitに連携させることには、多くのメリットがあります。単に別のアプリでデータを見るだけではなく、フィットネスライフ全体の向上につながる可能性があります。
まず、Google Fitはヘルスデータのハブとして機能します。様々なアプリやデバイスからのデータを一元管理できるため、ガーミンデバイスで記録した歩数データをGoogle Fitに集約することで、健康状態の総合的な把握が容易になります。例えば、歩数と睡眠の質、心拍数の変化などを関連付けて分析することが可能になります。
また、Google Fitに連携することで、スマートウォッチが変わっても過去のデータを継続して見ることができます。これは特に長期的な健康管理を考える上で重要です。ガーミンからFitbitやPolarなど他のデバイスに乗り換えた場合でも、Google Fitに蓄積したデータは引き続き参照できます。
さらに、Google Fitは様々な健康目標の設定と進捗管理ができます。例えば「ハートポイント」という概念を導入しており、世界保健機関(WHO)の推奨に基づいた運動量の目標達成をサポートしています。中強度の運動(早歩きなど)を1分間行うごとに1ポイント、高強度の運動(ランニングなど)なら2ポイントが加算されます。
それに加えて、Google Fitのインターフェースは直感的でわかりやすいという特徴があります。データをグラフィカルに表示してくれるため、自分の活動パターンを視覚的に理解しやすくなっています。
長期的に見ると、Google Fitでのデータ蓄積はヘルスケア領域のAI活用にも繋がる可能性があります。Googleは健康データの分析に力を入れており、将来的には個人の健康状態に基づいたカスタマイズされたアドバイスが提供されるかもしれません。
このように、ガーミンの歩数データをGoogle Fitに連携させることには、データの一元管理や長期的な健康トラッキング、直感的なデータ表示など、多くのメリットがあります。次の見出しでは、ポイント活動アプリとの連携という別のメリットについて詳しく見ていきましょう。
複数のポイント活動アプリ(CokeON、トリマなど)と連携できるようになる
ガーミンのデータをGoogle Fitに連携する最大のメリットの一つは、様々なポイント活動アプリと連携できるようになることです。現在、歩数や運動に応じてポイントがもらえるサービスが急増しており、これらの多くはGoogle Fitと連携することで歩数データを取得しています。
例えば、以下のようなアプリがGoogle Fitからのデータを利用しています:
- CokeON: 歩数に応じてスタンプが貯まり、15個でドリンク1本が無料になります。
- トリマ: 歩数や移動距離に応じてポイントが貯まるポイ活アプリです。
- 楽天ヘルスケア: 5000歩歩くごとに楽天ポイントがもらえます。
- KENPOS: 健康保険組合の健康管理アプリで、歩数による健康ポイントが獲得できます。
- アスマイル: 週間、月間の歩数目標達成で抽選に参加できます。
これらのアプリは、直接ガーミンのデータを読み取ることができませんが、Google Fitと連携することでガーミンで計測した歩数を活用できるようになります。つまり、Google Fitが「仲介役」となって、ガーミンのデータを様々なポイントアプリに提供しているのです。
特に注目すべきは、これらのポイントアプリを併用することで、同じ歩数で複数のポイントが獲得できることです。例えば、1日1万歩歩けば、CokeONのスタンプ、楽天ポイント、トリマのポイントなど、複数の特典を同時に獲得できる可能性があります。
また、これらのポイントアプリはモチベーション維持にも役立ちます。単なる歩数ではなく、具体的な特典やポイントという形で還元されることで、継続的に運動する動機づけになります。
ただし、ポイントアプリを使用する際の注意点として、Google Fitの設定で「アクティビティの記録」をオフにしておくことが重要です。この設定を行わないと、スマートフォンとガーミンの両方で歩数がカウントされ、データが重複してしまう可能性があります。
以上のように、ガーミンとGoogle Fitを連携させることで、様々なポイントアプリを活用できるようになり、健康増進とポイント獲得を同時に達成することができます。「ポイ活」と呼ばれるポイント活動の世界が広がるでしょう。
連携時に「Sync status : warning」が出る場合の対処法
ガーミンとGoogle Fitを連携する際、特にHealth Syncアプリを使用している場合、「Sync status : warning」というエラーが表示されることがあります。このエラーが出ると、データが正しく同期されない可能性があるため、適切に対処する必要があります。
このエラーが発生する主な原因としては、以下のようなケースが考えられます:
- Google Fitの「アクティビティの記録」設定がオンになっている
- 複数のデータソース(別のスマートウォッチなど)がGoogle Fitに接続されている
- Health Syncの権限設定が不十分である
- アプリのキャッシュデータに問題がある
これらの問題を解決するための対処法をそれぞれ見ていきましょう。
まず、最も一般的な原因はGoogle Fitの「アクティビティの記録」設定がオンになっていることです。この問題を解決するには:
- Google Fitアプリを開く
- 「アクティビティの管理」を選択
- 「設定を開く」をタップ
- 「アクティビティの記録」をオフにする
この設定を変更することで、多くの場合「Sync status : warning」エラーは解消されます。
次に、複数のデータソースが原因の場合は、不要なデータソースを無効化または削除する必要があります:
- Google Fitアプリのプロフィール画面から「設定」をタップ
- 「データソースとアプリを管理」を選択
- 競合しているアプリやデバイスの連携を解除する
特に「歩数」データに関しては、複数のソースがあると競合しやすいので注意が必要です。
Health Syncの権限設定に問題がある場合は、アプリを再インストールして権限を再設定することで解決できることがあります:
- Health Syncアプリをアンインストール
- Google Playストアから再インストール
- 初期設定を行い、必要な権限をすべて許可する
最後に、キャッシュデータの問題が考えられる場合は、各アプリのキャッシュをクリアしてみましょう:
- スマートフォンの「設定」から「アプリ」を選択
- GarminConnect、Google Fit、Health Syncなど関連アプリを選択
- 「ストレージ」→「キャッシュを消去」を実行
これらの対処法を順番に試していくことで、多くの場合「Sync status : warning」エラーを解決することができます。それでも問題が解決しない場合は、Health Syncの開発者に問題を報告する機能もあります。アプリ内の「ヘルプセンター」メニューから「別の問題を報告する」を選択して詳細を送信することで、開発者からのサポートを受けることができます。
バッテリー消費を抑えながらデータを効率的に同期する方法

ガーミンデバイスとGoogle Fitを連携する際、スマートウォッチやスマートフォンのバッテリー消費が気になる方も多いでしょう。連携アプリの利用によってバッテリー消費が増加する可能性がありますが、適切な設定を行うことでバッテリー消費を抑えつつ、効率的にデータを同期することができます。
まず、ガーミンのスマートウォッチ側のバッテリー消費を抑えるためのポイントをいくつか紹介します:
- バッテリーセーバーモードの活用: ガーミンの多くのモデルには「バッテリーセーバー」機能が搭載されています。例えばInstinct2Xのバッテリーセーバーモードでは、歩数計は機能しますが、心拍計はオフになり、スマートフォンとの同期も行われません。運動していない時間や睡眠中などにこのモードを活用することで、バッテリー寿命を大幅に延ばすことができます。
- 通知設定の最適化: スマートウォッチへの通知を必要なものだけに限定することで、バッテリー消費を抑えることができます。特に頻繁に通知が来るアプリ(SNSやメッセージアプリなど)の通知を制限することが効果的です。
- ディスプレイ設定の調整: 常時表示をオフにしたり、明るさを下げたり、画面表示の時間を短くすることでもバッテリー消費を抑えることができます。また、一部のモデルでは「タップして画面を表示」するモードを使用することで、不要な画面点灯を防げます。
次に、スマートフォン側とデータ同期に関するバッテリー消費を抑えるポイントです:
- 同期間隔の調整: Health Syncなどの連携アプリでは、同期の頻度を調整できます。15分ごとの同期が最小設定ですが、バッテリー消費を抑えたい場合は、30分や1時間など、より長い間隔に設定することを検討してください。
- バックグラウンド処理の最適化: 連携アプリがバックグラウンドで過剰に動作していないか確認しましょう。多くのスマートフォンには「バッテリー最適化」機能がありますが、データ同期アプリに関しては「最適化から除外」することで、必要なタイミングでの同期を確保できます。
- Wi-Fi接続の活用: Bluetoothよりも電力効率の良いWi-Fi接続が利用できる環境では、Wi-Fiを優先して使用することで、バッテリー消費を抑えることができます。
- 不要なアプリの同期を制限: Google Fitと連携している他のアプリで、使用頻度が低いものがあれば連携を解除することも検討してください。
これらの設定を組み合わせることで、バッテリー消費を最小限に抑えながら、必要なデータを効率的に同期することができます。特に日常使用の中で、重要なデータのみを優先して同期するという考え方が重要です。例えば、運動データは即時同期させるが、睡眠データは朝一度だけ同期するといった使い分けも効果的でしょう。
ガーミンからGoogle Fitへの過去データの同期は慎重に行うべき
ガーミンを使い始めてから蓄積してきた過去のデータをGoogle Fitに同期したいと考える方も多いでしょう。Health Syncなどのアプリでは、インストール日以前の履歴データを同期する機能も提供されていますが、この機能を使用する際にはいくつかの注意点があります。
まず、過去データの同期には特有の課題があります:
- データ量の問題: 長期間にわたる大量のデータを一度に同期しようとすると、アプリがクラッシュしたり、同期が途中で失敗したりする可能性があります。
- データの整合性: 過去データを選択的に同期しようとすると、データの不整合が発生する可能性があります。例えば、特定の日のみの同期を試みると、データの連続性が失われる場合があります。
- バッテリーとデータ通信量: 大量の過去データを同期する処理は、バッテリー消費とデータ通信量の両面で負荷がかかります。
これらの課題を踏まえて、過去データの同期を行う際には以下のアプローチをおすすめします:
段階的な同期: 一度にすべての過去データを同期しようとせず、例えば1ヶ月単位など、小さな期間に区切って段階的に同期を行いましょう。Health Syncでは、同期する期間を指定することができます。
重要なデータの優先: すべてのデータタイプを同期するのではなく、特に重要なデータ(例えば歩数や運動記録など)に絞って同期を行うことも検討してください。
安定した環境での実行: 過去データの同期は、Wi-Fi接続が安定していて、スマートフォンが充電状態にある時に行うことをおすすめします。同期処理中にバッテリー切れや接続断が発生すると、データが部分的にしか同期されない可能性があります。
バックアップの作成: 重要なデータについては、Google Fitに同期する前に、GarminConnectからCSVやFITファイルなどの形式でエクスポートしておくことをおすすめします。これにより、同期に問題が発生した場合でもデータを保護することができます。
同期後の確認: 過去データの同期が完了した後は、Google Fitアプリでデータが正しく表示されているか確認しましょう。特に、重要なイベント(マラソン完走記録など)のデータが正確に反映されているかどうかをチェックすることが重要です。
独自調査の結果、実際に多くのユーザーが報告しているのは、過去データの選択的な同期を行おうとすると不具合が出るケースです。そのため、当日のデータの同期は問題なく行えても、過去のデータを選んで同期しようとすると、エラーが発生する可能性があります。
結論として、過去データの同期は可能ではありますが、慎重なアプローチを取ることをおすすめします。特に長期間のデータがある場合は、すべてを完璧に同期しようとするよりも、現時点からのデータを正確に同期することを優先した方が良いかもしれません。
Health Syncの無料版と有料版の違いを比較してみた
ガーミンとGoogle Fitの連携に最も使われているアプリの一つであるHealth Syncには、無料版と有料版があります。どちらを選ぶべきか判断する際に役立つよう、両者の違いを詳しく比較してみましょう。
基本情報と価格:
- 無料版: 1週間の無料トライアル期間が提供されています。
- 有料版サブスクリプション: 半年間で約100円のサブスクリプション型料金プラン。
- 有料版買い切り: 約320円の一回限りの支払いで永続的に使用可能。
まず、機能面での違いを見ていきましょう:
機能 | 無料版(1週間トライアル) | 有料版 |
---|---|---|
データの同期 | ✓(インストール日以降のデータのみ) | ✓(過去のデータも含む) |
同期頻度の設定 | ✓ | ✓ |
複数のデータソース/アプリの同期 | ✓ | ✓ |
履歴データの同期 | ✗ | ✓ |
広告の有無 | 広告あり | 広告なし |
プレミアムサポート | ✗ | ✓ |
特に重要な違いは「履歴データの同期」です。無料版では、アプリをインストールした日以降のデータのみが同期されますが、有料版ではそれ以前の過去データも同期することができます。この機能は、以前からガーミンを使用していて過去のデータもGoogle Fitに反映させたいユーザーにとって価値があります。
料金プランの比較では、買い切り型の方がコストパフォーマンスが良いと考えられます。半年間の使用であればサブスクリプション型の方が安価ですが、長期的に使用する予定であれば、320円の買い切り版の方がお得です。
また、Health Syncの評価を確認すると、Google Playストアでは4.2/5.0の評価(3.63万件のレビュー)を獲得しています。これは比較的高い評価であり、多くのユーザーに支持されていることを示しています。
Health Syncを実際に使ってみた人の評価を見ると、以下のような声が聞かれます:
- 「Garmin→fit経由であすけんに歩数が反映される!とても便利」
- 「Fitbitから完全に乗り換えました。素晴らしいアプリ、サービスです。」
- 「バッチリ同期できています。」
一方で、「huaweihealthとgooglefitの接続に使用しているが、全く繋がらなくなった」といった問題を報告するユーザーもいますが、これはアプリ自体の問題というよりも、ハードウェアメーカー側の制限が原因であることが多いようです。
結論として、ガーミンとGoogle Fitを継続的に連携させたいと考えているなら、有料版の購入を検討する価値があります。特に買い切り型は一回の支払いで長期間使用できるため、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。ただし、まずは1週間の無料トライアルで自分の環境で正常に動作するかを確認することをおすすめします。

まとめ:ガーミンとGoogle Fitの連携でフィットネスデータを一元管理しよう
最後に記事のポイントをまとめます。
- ガーミンとGoogle Fitは直接連携できないが、Health Syncやadidas Runningなどのサードパーティアプリを使って連携可能
- Health Syncは最も包括的な連携を提供し、買い切り版は約320円で利用できる
- adidas Running(旧Runtastic)はランニングデータの連携に特化していて無料で利用可能
- Google Fitの「アクティビティの記録」設定をオフにすることで、データの重複を防ぎ正確な記録が可能
- ヘルスコネクトを経由すると、より多くのデータタイプを同期できる
- 連携したデータの同期間隔は最短15分で設定可能
- ガーミンの歩数データをGoogle Fitに連携することで、CokeON、トリマなどのポイントアプリと連携できるようになる
- 「Sync status : warning」エラーが出る場合は、Google Fitの設定やデータソースの競合を確認する
- バッテリー消費を抑えるには、同期間隔の調整やバッテリーセーバーモードの活用が有効
- 過去データの同期は段階的に行い、安定した環境で実行するべき
- Health Syncの有料版は過去データの同期に対応し、長期的には買い切り版がコスパが良い
- データの一元管理により、健康管理の効率化や複数のポイントサービスの同時活用が可能になる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト https://ameblo.jp/kdm-12151018/entry-12793409703.html https://55544aki.com/alignment-googlefit/ https://ameblo.jp/tsyouji/entry-12819888079.html https://play.google.com/store/apps/details?id=nl.appyhapps.healthsync&hl=ja https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10307652590 https://marrone.jp/labo/?p=2057 https://bbs.kakaku.com/bbs/J0000031386/SortID=23259142/ https://vitality-torisetu.com/fitbit-garmin-googlefit/ https://support.google.com/fit/answer/6098255?hl=ja&co=GENIE.Platform%3DAndroid https://support.calomeal.com/hc/ja/articles/40147003959193-GoogleFit%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%80%A3%E6%90%BA%E3%81%AE%E4%BB%95%E6%96%B9