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ガーミンレースの予測って当たるの?あなたの疑問をスッキリ解決する完全ガイド

ガーミンレースの予測って当たるの?あなたの疑問をスッキリ解決する完全ガイド
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ガーミンの腕時計を使っているランナーなら、一度は「レースの予測」機能で表示される予想タイムに驚いた経験があるのではないでしょうか。「こんな速く走れるわけない!」と思うほど速かったり、逆に「もっと速く走れるはず」と感じたりすることもあります。この機能は多くのランナーにとって気になる存在ですが、その仕組みや精度、活用法についてはあまり知られていません。

本記事では、ガーミンのレース予測機能の仕組みから実際の精度、正しい設定方法、そして効果的な活用法まで徹底解説します。予想タイムが表示されない問題や、なぜ実際のタイムと乖離が生じるのかといった疑問にもお答えします。ランニングパフォーマンスの向上を目指すあなたにとって、この機能を最大限に活用するヒントが見つかるはずです。

記事のポイント!

  1. ガーミンのレース予測機能の仕組みと算出方法がわかる
  2. 予想タイムの精度と実際の走力との関係性について理解できる
  3. 予想タイムを表示させるための正確な設定方法と操作手順を習得できる
  4. レース予測機能をトレーニングに効果的に活用する方法を学べる

ガーミンレースの予測とは何か?その仕組みとタイム算出方法

  1. ガーミンレースの予測は主にVO2Maxに基づいて算出される
  2. ガーミンの予想タイムはユーザープロフィールや過去の走行データも反映される
  3. ガーミンの予想タイムが表示される場所は機種によって異なる
  4. 最新機種では予想タイムがリアルタイムで更新される仕組み
  5. ガーミンは心拍数から予測値を計算する方法を採用
  6. ガーミンの予想タイムはCooperのモデルを採用している

ガーミンレースの予測は主にVO2Maxに基づいて算出される

ガーミンのレース予測機能は、主にVO2Max(最大酸素摂取量)という数値を基礎に算出されています。VO2Maxとは、体重1kgあたりの1分間に摂取できる最大の酸素摂取量を表す指標で、単位は[mL/kg/min]です。この数値が高いほど、理論上はより速く長く走れる能力を持っていることを示します。

ランニングにおいて、筋肉は酸素を使ってエネルギーを生成しています。より多くの酸素を取り込み、効率的に利用できるほど、運動パフォーマンスは向上します。ガーミンはこのVO2Maxを測定し、それをもとにして5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンの予想タイムを算出しているのです。

正確なVO2Maxの測定は本来、専用のマスクを装着してトレッドミルやエアロバイクで運動しながら呼気ガス分析を行う必要があります。しかし、ガーミンではそれを簡易的に心拍数や走行スピードの関係から推定しています。

VO2Maxと予想タイムの関係は、おおよそ次のような式で表されるといわれています:

予測タイム[min] = 402.46 - 3.52 × VO2max

ただし、これは一般的な式であり、ガーミンが実際に使用している計算式はもう少し複雑で、他の要素も考慮されています。

ガーミンの予想タイムはユーザープロフィールや過去の走行データも反映される

【ガーミン】ガーミンの予想タイムはユーザープロフィールや過去の走行データも反映される

ガーミンの予想タイムは、VO2Maxだけでなく、複数の要素を組み合わせて算出されています。Garmin社の公式情報によると、以下の要素が予想タイムの計算に使われています:

  1. ユーザープロフィール情報(年齢、体重、性別など)
  2. 最大心拍数(実測値または年齢からの推定値)
  3. VO2Maxの予測値
  4. 過去数週間のトレーニング履歴

これらの情報を総合的に分析し、各距離における予想タイムを算出しています。特に注目すべきは、「過去数週間のトレーニング履歴」が考慮されている点です。この要素があるため、同じVO2Maxの値でも、トレーニング内容によって予想タイムが変化することがあります。

例えば、長距離のトレーニングをあまり積んでいない場合、フルマラソンの予想タイムは実力よりも遅く表示される可能性があります。逆に、スピードトレーニングを多く行っている場合は、短距離の予想タイムが良くなる傾向があります。

また、新しいガーミン機種(”45シリーズ”以降)では、予想タイムとVO2Maxが完全に1対1で対応しているわけではなく、練習するたびに微妙に変わることがあります。これは、より多くのデータを総合的に評価しているためと考えられます。

ガーミンの予想タイムが表示される場所は機種によって異なる

ガーミンの予想タイムを確認する方法は、お使いの機種によって若干異なります。ほとんどの最新モデルでは、次のような操作で確認できます:

  1. 時計画面から「DOWN」キー(左側下のボタン)を押す
  2. ウィジェット一覧から「パフォーマンス」(ランナーのアイコン)を選択
  3. 「START」キー(右側上のボタン)を押して決定
  4. 「DOWN」キーを数回押すと、VO2Max値に続いて予想タイムが表示される

例えば、ForeAthlete 245やForeAthlete 745などの機種ではこの操作で予想タイムを確認できます。表示される情報は、5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンの4種類の距離に対する予想タイムです。

興味深いことに、Garmin Connectアプリ上では「VO2Max」の値は表示されるものの、予想タイムについては機種によって表示されない場合があります。これは製品の差別化やユーザーインターフェースの設計によるものと思われます。

また、一部の古い機種では予想タイムの表示方法が異なることもあるため、お使いの機種の取扱説明書を確認するか、ガーミンのサポートページで調べることをおすすめします。

最新機種では予想タイムがリアルタイムで更新される仕組み

ガーミンの新しい機種(”45シリーズ”以降)では、予想タイムがより動的に更新される仕組みになっています。旧モデル(”35シリーズ”など)では、VO2Maxの値とレースの予想タイムが1対1で対応していましたが、最新モデルではより複雑なアルゴリズムが採用されています。

この新しいシステムでは、トレーニングを行うたびに予想タイムが微妙に変化することがあります。これは、単にVO2Maxの変化だけでなく、トレーニングの質や量、回復状態なども考慮して予想タイムを調整しているためです。

例えば、同じVO2Maxの値でも、ロング走を多く行っている期間はフルマラソンの予想タイムが向上し、インターバルトレーニングを多く行っている期間は短距離の予想タイムが向上するといった変化が現れることがあります。

また、トレーニングをしない日にも予想タイムが変化することがあります。これは、回復状態の評価や、過去数週間のトレーニングデータの再分析が行われているためと考えられます。

このダイナミックな更新システムにより、予想タイムがより現実的になる可能性がある一方で、短期間で値が大きく変動することもあるため、長期的なトレンドを見ることが重要です。

ガーミンは心拍数から予測値を計算する方法を採用

ガーミンがVO2Maxや予想タイムを算出する際の核となるのは、心拍数データです。具体的には、Firstbeat社の技術を採用しており、走行中の速度と心拍数の関係から酸素摂取量を推定しています。

この計算方法では、以下のステップで予測が行われます:

  1. 安定した走行データ(15分以上の走行が推奨)を抽出
  2. 速度と心拍数の関係から理論的なVO2(酸素摂取量)を算出
  3. 予測モデルを作成し、設定した最大心拍数によってVO2Maxを算出
  4. 算出されたVO2Maxと他のデータを基に予想タイムを計算

この方法の精度を高めるためには、いくつかの条件が必要です:

  • 正確なユーザープロフィール情報(年齢、体重など)の入力
  • できるだけ実測に基づいた最大心拍数の設定
  • 運動中に最大心拍数の75%以上まで心拍数を上げること
  • 繰り返し測定によるデータの蓄積

特に心拍数の測定精度は重要で、光学式心拍計よりも胸ベルト式心拍計を使用することで、より正確な計測が可能になります。測定誤差が生じると、VO2Maxの推定値も実際と異なり、結果として予想タイムの精度も低下してしまいます。

また、坂道を走る場合は、傾斜も考慮した計算式が用いられるため、平地と山岳コースでは同じ心拍数と速度でも異なるVO2Max推定値が算出されることがあります。

ガーミンの予想タイムはCooperのモデルを採用している

ガーミン社に問い合わせた結果によると、予想タイムの算出には「Cooperのモデル」が使用されているとのことです。Kenneth H. Cooper博士によって開発されたこのモデルは、12分間全力走のデータからフィットネスレベルと潜在的なレースタイムを予測するものです。

Cooperのモデルは、持久力の評価方法として広く認知されており、簡易的なフィールドテストでランナーの能力を推定するのに役立ちます。ただし、このモデルが実際のレースパフォーマンスをどの程度正確に予測できるかについては議論があります。

ガーミンの公式回答によると、予想タイムの算出アルゴリズムの詳細は公開されていないとのことですが、Cooperのモデルに加えて、ユーザープロフィールと過去数週間のトレーニングデータも考慮しているとされています。

この組み合わせにより、理論的な最大能力だけでなく、現在のトレーニング状態も反映した予想タイムが算出されると考えられます。しかし、マラソンのような長距離になると、筋持久力や効率的なエネルギー利用など、VO2Max以外の要素も大きく影響するため、予測の難しさが増します。

このような背景から、ガーミンの予想タイムは完全に正確というわけではなく、一つの参考指標として捉えるのが適切だと言えるでしょう。

ガーミンレースの予測は実際のタイムとどれくらい違う?活用法と設定方法

  1. ガーミンの予想タイムは実際より速い傾向にあるため参考程度にすべき
  2. ガーミンの予想タイムの精度を上げるには正確な設定と継続的な測定が重要
  3. ガーミンの予想タイムを表示するための具体的な操作方法
  4. ガーミンの予想タイムをスマホアプリで確認する方法は機種によって異なる
  5. ガーミンの予想タイムが表示されない場合は設定を見直す必要がある
  6. ガーミンの予想タイムと実際のタイムのギャップが大きい理由
  7. 自分の距離適性を知るためのガーミン予想タイム活用法
  8. まとめ:ガーミンレースの予測は目安として使い、トレーニングに活かすことが重要

ガーミンの予想タイムは実際より速い傾向にあるため参考程度にすべき

多くのユーザーが経験している通り、ガーミンの予想タイムは実際のレースタイムよりも速く表示される傾向があります。これは一般的な現象で、「ガーミンの予想タイムって速すぎない?現象」とも呼ばれています。

例えば、あるランナーの実績と予想タイムを比較すると:

  • 実績:5km 21分40秒、10km 46分42秒、ハーフ 1時間46分41秒、フル 4時間17分22秒
  • ガーミン予想:5km 17分23秒、10km 36分40秒、ハーフ 1時間21分30秒、フル 2時間57分39秒

このケースでは、予想タイムが実績よりもかなり速いことがわかります。これは単独のケースではなく、多くのランナーが同様の経験をしています。

なぜこのような乖離が生じるのでしょうか。理由の一つとして、ガーミンの予想タイムが「理論上の最大能力」を示している可能性が高いことが挙げられます。つまり、VO2Maxなどの生理学的指標が示す潜在能力を表しているのであって、実際のレースで達成できるパフォーマンスを必ずしも反映していないということです。

有名な例として、川内優輝選手のケースがあります。2時間7分台の自己ベストを持つトップランナーであっても、2020年8月時点でのガーミンの予想タイムは3時間9分台だったとされています。これは逆のケースですが、予想タイムが必ずしも実力を正確に反映していないことを示しています。

このように、ガーミンの予想タイムは絶対的な目標値というよりも、あくまで参考程度に捉えるべきでしょう。特に、表示された予想タイムにこだわりすぎると、実力以上の強度でトレーニングを行ってしまい、怪我やオーバートレーニングのリスクが高まる恐れがあります。

ガーミンの予想タイムの精度を上げるには正確な設定と継続的な測定が重要

ガーミンの予想タイムの精度を向上させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらを適切に設定・実行することで、より現実に近い予測値を得られる可能性が高まります。

1. 正確なユーザープロフィール情報の入力 年齢、体重、性別などの基本情報を正確に入力しましょう。これらの情報は計算の基礎となるため、誤った情報を入力していると予測精度に影響します。特に体重は変動しやすいので、定期的に更新することをおすすめします。

2. 最大心拍数の実測値を設定する 一般的な最大心拍数の推定式「220-年齢」は個人差が大きく、不正確な場合があります。可能であれば、最大努力のインターバルトレーニングなどで実際の最大心拍数を測定し、その値を設定しましょう。最大心拍数が正確でないと、VO2Maxの推定にも誤差が生じます。

3. 十分な走行データを蓄積する 予想タイムの精度を高めるには、少なくとも15分以上の走行を複数回行い、データを蓄積することが重要です。また、走行中に最大心拍数の75%以上まで心拍数を上げることで、より正確なVO2Max推定が可能になります。

4. 胸ベルト式心拍計を使用する 腕時計に内蔵された光学式心拍計よりも、胸ベルト式心拍計の方が精度が高いため、より正確なデータを取得できます。特に高強度の運動中や気温が低い環境では、光学式心拍計の誤差が大きくなりやすいので注意が必要です。

5. 必要な設定をオンにする いくつかの機種では、正確なデータ取得のために特定の設定をオンにする必要があります:

  • 「最大心拍数の自動検出」をオン
  • 「パフォーマンスコンディション」の通知をオン
  • 「TrueUp」をオン(複数のデバイスを使用している場合)

これらの設定は、「トレーニングレベル」のセクションで確認・変更できます。

これらのポイントを押さえることで、予想タイムの精度は向上しますが、それでも完全に正確になるわけではありません。公式情報によると、VO2Maxの予測には少なくとも5%の誤差が生じるとされています。そのため、予想タイムは絶対的な目標ではなく、トレーニングの進捗を測る一つの指標として捉えるのが適切です。

ガーミンの予想タイムを表示するための具体的な操作方法

【ガーミン】ガーミンの予想タイムを表示するための具体的な操作方法

ガーミンの予想タイムを確認するための操作方法は、使用している機種によって若干異なりますが、多くの最新モデルでは以下の手順で確認できます。ここでは、一般的なForeAthlete(フォアアスリート)シリーズを例に説明します。

ForeAthlete 245/745/945などの操作方法:

  1. 時計画面が表示されている状態で、「DOWN」キー(左側下のボタン)を押します。
  2. スクロールして「パフォーマンス」ウィジェット(ランナーのピクトグラム)を選択します。
  3. 「START」キー(右側上のボタン)を押して決定します。
  4. 「VO2Max」の画面が表示されるので、「DOWN」キーを押すと予想タイムが表示されます。

Enduro(エンデューロ)シリーズの操作方法:

  1. 時刻が表示されている画面で「DOWN」ボタンを押します。
  2. 血中酸素濃度や天気などの選択画面が表示されるので、「DOWN」を押してランナーのピクトグラムを画面中央までスクロールします。
  3. 「決定」ボタンを押します。
  4. 「VO2Max」が表示されるので、左下の「DOWN」ボタンを押すと予想タイムが表示されます。

Fenix(フェニックス)シリーズの操作方法: Fenixシリーズも基本的にはForeAthleteシリーズと同様の操作で確認できますが、モデルによって細かい違いがある場合があります。

注意点:

  • 初めて使用する場合や、しばらく使用していなかった場合は、十分なデータが蓄積されていないため、予想タイムが表示されないことがあります。
  • 表示される前に、いくつかのアクティビティデータを記録する必要があります。
  • 一部の古い機種では、レース予測機能が搭載されていない場合があります。

予想タイムが表示されない場合は、まず十分なデータを記録してから再度確認してみてください。また、「トレーニングレベル」の設定で「最大心拍数の自動検出」や「パフォーマンスコンディション」がオンになっていることを確認することも重要です。

これらの設定と操作を正しく行うことで、ガーミンの予想タイム機能を活用することができます。

ガーミンの予想タイムをスマホアプリで確認する方法は機種によって異なる

ガーミンの予想タイムは、腕時計本体だけでなく、スマートフォンアプリ「Garmin Connect」でも確認できる場合があります。ただし、アプリでの表示方法や表示の有無は機種によって異なります。

Garmin Connectアプリでの一般的な確認方法:

  1. Garmin Connectアプリを開きます。
  2. 画面下部の「詳細」(または「もっと見る」)タブをタップします。
  3. 「パフォーマンス統計」をタップします。
  4. 「VO2Max」をタップすると、VO2Maxの値とその履歴が表示されます。

しかし、興味深いことに、多くの場合、アプリ上では予想タイムそのものは表示されず、VO2Maxの値のみが表示されます。これは、予想タイムの表示がウォッチ本体の機能として設計されている可能性があります。

一部のユーザーによると、新しいバージョンのGarmin Connectアプリでは「予想レースタイム」というセクションが追加されたという報告もありますが、これが全ての機種で利用できるわけではないようです。

このアプリの表示の違いについて、正確な情報を得るには以下の方法が考えられます:

  1. Garmin Connectアプリを最新バージョンに更新する
  2. アプリ内で様々なメニューを探索してみる
  3. ガーミンのサポートページで自分の機種に関する情報を確認する
  4. ガーミンのカスタマーサポートに直接問い合わせる

また、Garmin Connectウェブサイト(connect.garmin.com)にログインして確認する方法もあります。ウェブサイト版では、アプリとは異なる情報が表示される場合があります。

いずれにせよ、最も確実に予想タイムを確認する方法は、現時点では腕時計本体での確認方法と言えるでしょう。新しいアップデートによって、将来的にはアプリでの表示方法が改善される可能性もあります。

ガーミンの予想タイムが表示されない場合は設定を見直す必要がある

ガーミンの予想タイムが表示されない場合、いくつかの原因が考えられます。設定の確認や必要な条件を満たしているかどうかをチェックすることで、問題を解決できることが多いです。

予想タイムが表示されない主な原因と解決策:

1. 十分なデータが蓄積されていない

  • 解決策:最低でも15分以上の走行を数回行い、データを蓄積しましょう。できれば1週間程度、定期的に走行データを記録することをおすすめします。

2. 必要な設定がオンになっていない

  • 解決策:以下の設定がオンになっていることを確認してください。
    • 「トレーニングレベル」>「自動検出」>「最大心拍数」をオン
    • 「トレーニングレベル」>「パフォーマンスコンディション」をオン
    • 「トレーニングレベル」>「TrueUp」をオン(複数のデバイスを使用している場合)

3. 心拍数データが不正確または不足している

  • 解決策:
    • 腕時計を手首にしっかりと装着し、骨の上ではなく平らな部分に位置するようにする
    • 可能であれば胸ベルト式心拍計を使用する
    • 走行中に最大心拍数の75%以上まで心拍数を上げるトレーニングを行う

4. ユーザープロフィールが未入力または不正確

  • 解決策:年齢、体重、性別などの基本情報を正確に入力・更新する

5. 機種が対応していない

  • 解決策:お使いのガーミン製品がレース予測機能に対応しているか確認する。一部の古いモデルやエントリーモデルでは、この機能が搭載されていない場合があります。

6. ソフトウェアが最新ではない

  • 解決策:Garmin Connectアプリを通じて、腕時計のソフトウェアを最新バージョンに更新する

7. 不具合が発生している

  • 解決策:腕時計を再起動する。それでも解決しない場合は、工場出荷時の設定にリセットすることも検討しますが、データが消える可能性があるので注意が必要です。

これらの対策を試しても予想タイムが表示されない場合は、ガーミンのカスタマーサポートに問い合わせることをおすすめします。サポートのプロフェッショナルがより詳細な解決策を提案してくれるでしょう。

また、購入して間もない場合は、単純に十分なデータが蓄積されるまで待つことも必要です。一般的には、1〜2週間程度の使用で予想タイムが表示されるようになることが多いです。

ガーミンの予想タイムと実際のタイムのギャップが大きい理由

ガーミンの予想タイムと実際のレースタイムの間に大きなギャップが生じる理由はいくつか考えられます。これらを理解することで、予想タイムをより適切に解釈できるようになります。

1. VO2Maxだけではランニングパフォーマンスを完全に予測できない ランニング指導の世界的権威であるジャック・ダニエルズ氏は、VO2Maxが異なるランナーでも長距離走の記録が同等であることがあると指摘しています。これは、VO2Max以外の要素もランニングパフォーマンスに大きく影響することを示しています。

そのため、ダニエルズ氏はVO2Maxに加えて、ランニングエコノミー(走行効率)も考慮したVDOTという指標を提唱しています。ガーミンの予想タイムはVO2Maxを主に使用しているため、この点で限界があります。

2. 筋持久力や筋力が考慮されていない 特に長距離走では、心肺機能だけでなく筋持久力が重要になります。ガーミンの予想タイムは主に心肺機能(VO2Max)に基づいているため、筋持久力が不足している場合、予想タイムよりも実際のタイムが遅くなりがちです。

例えば、ブログ記事「ガーミンの予想タイムのもつ意味」の筆者は、12kmのペース走で既に脚(臀部)にハリを感じ、「これはフルマラソンでは絶対に無理」と感じています。これは筋持久力の不足を示すもので、ガーミンの予想タイムには反映されにくい要素です。

3. レース経験や距離適性が反映されない 実際のレースパフォーマンスには、ペース配分の技術や精神的な強さ、レース経験なども大きく影響します。また、個人の距離適性(短距離型か長距離型か)も重要な要素です。ガーミンの予想タイムはこれらの要素を十分に考慮できていない可能性があります。

4. 環境条件の影響 実際のレースでは、気温や湿度、コースの起伏、風などの環境条件がパフォーマンスに大きく影響します。ガーミンの予想タイムはこれらの条件を考慮していないため、特に暑い日や起伏の多いコースでは予想より遅くなることが多いです。

5. アルゴリズムの制限 ガーミンの公式回答によると、予想タイムの算出アルゴリズムの詳細は公開されていないとのことですが、いかなるアルゴリズムも完璧ではなく、一定の誤差や限界があります。

6. 個人差の大きさ 人間の身体は非常に複雑で、同じVO2Maxの値でも個人によってパフォーマンスに大きな差が出ることがあります。これは、遺伝的要因や過去のトレーニング履歴、体質などの影響によるものです。

これらの理由から、ガーミンの予想タイムは絶対的な目標値というよりも、一つの参考指標として捉えるべきでしょう。実際のレースタイムを予測するには、過去のレース結果や練習での感覚、コンディションなども総合的に考慮することが重要です。

自分の距離適性を知るためのガーミン予想タイム活用法

ガーミンの予想タイムは、必ずしも実際のレースタイムと一致しないものの、自分の距離適性を把握するための有用なツールとなります。ここでは、予想タイムを活用して自分の強みと弱みを理解し、トレーニングプランに活かす方法を紹介します。

1. 距離ごとの予想タイムを比較する ガーミンは5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンの4つの距離について予想タイムを提供しています。これらの予想タイムを相対的に比較することで、自分がどの距離に適性があるかを知る手がかりになります。

例えば、5kmと10kmの予想タイムは速いのに、ハーフやフルの予想タイムが比較的遅い場合、あなたはスピード型のランナーである可能性があります。逆に、距離が長くなるほど相対的に予想タイムが良くなる場合は、持久力型の特性を持っていると考えられます。

2. 予想タイムをキロペースに換算して比較する 各距離の予想タイムをキロペース(1kmあたりの時間)に換算して比較すると、より明確に距離適性が見えてきます。

例えば、ある方の予想タイムは以下の通りでした:

  • 5km:17分22秒(キロ3分28秒ペース)
  • 10km:36分2秒(キロ3分36秒ペース)
  • ハーフ:1時間19分38秒(キロ3分46秒ペース)
  • フル:2時間46分25秒(キロ3分57秒ペース)

距離が長くなるにつれてペースが落ちる割合が大きい場合は、短距離に適性がある「スピード型」と言えます。一方、ペースの低下が小さい場合は「持久力型」の特性を持っていると考えられます。

3. 実際のタイムと予想タイムの乖離を分析する 実際のレースタイムと予想タイムを比較し、どの距離で最も乖離が大きいかを分析することも有効です。

例えば、5kmと10kmでは予想タイムに近いタイムが出せているのに、フルマラソンでは予想より大幅に遅いという場合、長距離での持久力や筋持久力に課題がある可能性があります。このような分析結果は、トレーニングプランの調整に役立てることができます。

4. トレーニングプランへの反映 分析結果をもとに、自分の弱点を強化するためのトレーニングを取り入れましょう:

  • スピード型で長距離が苦手な場合:LSDやマラソンペースでのロング走を増やして持久力を強化
  • 持久力型でスピードが不足している場合:インターバルトレーニングやテンポランなどのスピードトレーニングを強化
  • 特定の距離で予想と実績の乖離が大きい場合:その距離に特化したトレーニングを取り入れる

5. 経時的な変化をモニタリングする トレーニングを続けながら予想タイムの変化を定期的にチェックすることで、トレーニング効果を確認できます。特に、弱点を克服するトレーニングを行った後に、その距離の予想タイムがどう変化するかを観察することは有益です。

このように、ガーミンの予想タイムは実際のレースの目標タイムとしてではなく、自分の強みと弱みを理解し、より効果的なトレーニングプランを立てるための参考情報として活用することがおすすめです。

まとめ:ガーミンレースの予測は目安として使い、トレーニングに活かすことが重要

最後に記事のポイントをまとめます。

この記事で紹介したことの振り返りまとめ

  1. ガーミンのレース予測機能は、VO2Maxを中心に、ユーザープロフィール、最大心拍数、過去数週間のトレーニング履歴に基づいて算出される
  2. 予想タイムはCooperのモデルを採用しており、VO2Maxと一般公開されているデータソースを基に計算されている
  3. 多くのユーザーが実際のレースタイムよりも予想タイムが速すぎると感じており、これは一般的な現象である
  4. 予想タイムの精度を上げるには、正確なユーザープロフィール、実測の最大心拍数、十分な走行データ、胸ベルト式心拍計の使用が効果的
  5. 予想タイムを表示するには、時計画面からDOWNキーを押し、パフォーマンスウィジェットを選択して確認する
  6. スマホアプリでは機種によって予想タイムが表示されないこともあり、ウォッチ本体での確認が最も確実
  7. 予想タイムが表示されない場合は、データ不足や設定不備が考えられ、必要な設定をオンにする必要がある
  8. VO2Maxだけでは長距離走のパフォーマンスを完全に予測できず、筋持久力やランニングエコノミーも重要
  9. 予想タイムと実際のタイムのギャップが大きい理由には、筋持久力不足、レース経験、環境条件、個人差などがある
  10. 予想タイムは実際のレース目標というよりも、自分の距離適性を把握し、トレーニングプランを立てるための参考指標として活用するべき
  11. 距離ごとの予想タイムを比較することで、自分がスピード型か持久力型かを知るヒントになる
  12. 予想タイムにこだわりすぎると、オーバートレーニングや怪我のリスクが高まるため、参考程度にとどめることが重要

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

  1. https://ameblo.jp/shikokurunner/entry-12790434862.html
  2. https://support.garmin.com/ja-JP/?faq=HUB4yrzJkg1BbgmozWkBm7
  3. https://ameblo.jp/takeshilovek/entry-12870449442.html
  4. https://pipio.run/2021/05/09/predicted_race_times/
  5. https://note.com/30s_sub3/n/nb2229ce20859
  6. https://www.threads.com/@chance_vvv/post/DHAKrbxP3cp/%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E8%B2%B7%E3%81%A3%E3%81%A6%EF%BC%91%E9%80%B1%E9%96%93%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AE%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%81%8C%E5%87%BA%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%A9%E3%81%86%E5%A4%89%E5%8C%96%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8F%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%82%92%E6%A5%BD%E3%81%97%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E5%85%88%E7%94%9F%E3%81%AF%E4%BC%91%E6%81%AF%E3%81%97%E3%82%8D%E3%81%A3%E3%81%A6%E8%A8%80%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%82%8B%E3%81%91%E3%81%A9%E6%9C%80%E5%A4%A7%E5%BF%83%E6%8B%8D%E6%95%B0%E3%82%92%E8%A8%88%E6%B8%AC%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB3
  7. https://hashitobi.com/contents-science/223/
  8. https://www.all-out-running.com/entry/2018/02/27/202642
  9. https://54runtrail.com/runninggear/garmin_vo2max/
  10. https://fun-run.tokyo/blog/2021/11/20/%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%81%AEvo2max%E3%82%84%E4%BA%88%E6%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E6%A9%9F%E8%83%BD%E3%81%AE%E7%B2%BE%E5%BA%A6/