ロレックスのオイスターパーペチュアル36は、1931年から続く歴史あるコレクションです。両方向に回転するローターによる自動巻きシステムと、高い防水性能を誇るオイスターケースという2つの革新的な機構を搭載し、現在のロレックスの地位を築いた重要なモデルとなっています。
しかし近年、このオイスターパーペチュアル36は正規店での入手が極めて困難な状況が続いています。特に2020年以降、ターコイズブルーやキャンディピンクなどのカラフルな文字盤モデルは入手が難しく、デイトナよりも入手困難とされるケースもあります。この記事では、なぜオイスターパーペチュアル36が買えないのか、その理由と対策について詳しく解説します。
この記事のポイント!
- オイスターパーペチュアル36が入手困難となっている具体的な理由
- 正規店での購入制限の詳細と影響
- ターコイズブルーなど人気文字盤の現状
- 入手するための具体的な方法と注意点
オイスターパーペチュアル36が正規店で買えない理由と対策
- 転売対策による厳格な購入制限がかかっている
- 世界的な需要増加で在庫確保が追いつかない現状
- 職人による手作業生産で供給に限界がある
- 新型コロナの影響で生産体制に遅れが出ている
- ブランド価値維持のための意図的な供給調整
- マラソンランナーが在庫を先に購入している実態
転売対策による厳格な購入制限がかかっている
ロレックスは転売対策として、厳格な購入制限を設けています。具体的には、一部のモデルを購入した人は、数年間同じモデルを購入できない制限が課されています。
購入時には身分証明書の提示が必要となり、同一のモデルは5年以内に再購入することができません。さらに、対象モデルを複数本同時に購入することも制限されています。
この購入制限は、より多くの純粋な購入者に機会を提供するための施策です。しかし、実際にはこの制限によって、本当に使用したい人でも入手が難しくなっているという状況が生まれています。
購入希望者は制限の対象となるモデルを慎重に選ぶ必要があり、一度購入の機会を得た場合は、じっくりと検討することが重要です。
転売目的と判断された場合、在庫があっても販売を断られる可能性があるため、純粋な購入意思を示すことが大切です。
世界的な需要増加で在庫確保が追いつかない現状
オイスターパーペチュアル36の需要は世界的に高まっており、正規店での在庫確保が追いついていない状況が続いています。
特に2020年以降、カラフルな文字盤モデルの人気が急上昇し、入荷してもすぐに売り切れる状態が続いています。ターコイズブルーやキャンディピンクなどの人気カラーは、デイトナよりも入手が困難とされています。
正規店では電話での在庫確認や予約も受け付けていないため、購入を希望する場合は直接店舗に足を運ぶ必要があります。
世界的な需要増加により、中古市場でも価格が高騰しており、一部のモデルは定価の2倍以上で取引されています。
投資目的の購入者も増加していることから、この需要と供給のアンバランスは今後も続く可能性が高いと考えられます。
職人による手作業生産で供給に限界がある
ロレックスのオイスターパーペチュアル36は、職人が一つひとつ手作業で組み立てているため、大量生産ができない構造となっています。
高い品質を保つために、熟練した職人による丁寧な組み立て作業が必要不可欠です。そのため、需要が高まっても簡単に生産数を増やすことができません。
組み立て工程は複雑で、オイスターケースの防水性能や自動巻き機構の調整など、細かな技術が要求されます。
職人の技術を要する手作業生産は、時計の品質を保証する重要な要素ですが、同時に供給量の制限要因ともなっています。
生産体制の拡大には時間がかかるため、供給不足の解消には相当の期間を要すると考えられます。
新型コロナの影響で生産体制に遅れが出ている
2020年、新型コロナウイルス感染症の影響により、スイスの製造工場が一時閉鎖を余儀なくされました。
この工場閉鎖により、生産スケジュールに大幅な遅れが生じ、供給不足に拍車をかける結果となりました。
工場再開後も、感染対策のための生産体制の変更や、サプライチェーンの混乱により、通常の生産ペースを取り戻すまでに時間を要しています。
パンデミック以前の供給体制への回復には、まだ時間がかかる状況が続いています。
このような生産面での制約が、正規店での在庫不足に大きく影響を与えています。
ブランド価値維持のための意図的な供給調整
ロレックスは高級ブランドとしての価値を維持するため、意図的に供給量を調整している側面があります。
希少性を保つことがブランド価値の維持につながるため、需要が高まっても安易に生産量を増やさない方針を取っています。
大量生産による流通量の増加は、ブランドの希少価値を低下させる可能性があるため、慎重な供給調整が行われています。
この供給調整は、正規店での入手困難な状況を生み出す一因となっていますが、同時にブランドの価値を守る重要な戦略でもあります。
長期的な視点でブランド価値を維持するための施策として理解する必要があります。
マラソンランナーが在庫を先に購入している実態
毎日のように正規店を回って購入機会を狙う「ロレックスマラソン」と呼ばれる行動が増加しています。
このマラソンランナーたちが、入荷した商品をいち早く購入してしまうため、一般の購入希望者が手に入れる機会が減少しています。
複数の店舗を頻繁に訪問するマラソンランナーは、入荷情報をいち早くキャッチし、購入の機会を得やすい立場にあります。
正規店の従業員と信頼関係を築いているマラソンランナーも多く、入荷情報を優先的に得られるケースもあります。
頻繁な来店が難しい一般の購入希望者にとって、入手の機会が更に限られる状況となっています。
オイスターパーペチュアル36を入手するためのポイント
- 正規店で信頼関係を築いて情報を得る
- 転売目的ではない純粋な購入意欲を示す
- 並行輸入店での購入を視野に入れる
- 信頼できる中古店での購入を検討する
- ターコイズブルー文字盤は特に入手困難
- セレブレーションモチーフも人気で在庫が少ない
- まとめ:オイスターパーペチュアル36が買えない状況はしばらく続く見通し
正規店で信頼関係を築いて情報を得る
正規店の従業員との良好な関係構築が、入手への近道となっています。複数回の来店を通じて顔見知りになり、身分証明書の提示などで信頼関係を築くことが重要です。
従業員とのコミュニケーションを通じて、具体的に希望するモデルや文字盤カラーを伝えることで、購入の意思が明確に伝わります。このような関係性から、入荷情報を得られる可能性が高まります。
実際に購入できた方の多くが、従業員との信頼関係を築いていたという事例が報告されています。特定の店舗に定期的に通うことで、入手のチャンスが広がる可能性があります。
アクセスのしやすい店舗を決めて、こまめに訪問することをおすすめします。ただし、在庫確認の電話は受け付けていないため、必ず店舗へ直接足を運ぶ必要があります。
従業員との会話を通じて、入手困難な状況や入荷の見通しなど、貴重な情報を得られることもあります。
転売目的ではない純粋な購入意欲を示す
転売対策が厳格化される中、純粋な購入意欲を示すことが重要です。具体的な使用シーンや、なぜそのモデルを選んだのかなど、明確な理由を持って店舗を訪れましょう。
家族や友人と一緒に来店すると、転売目的ではないと判断される可能性が高くなります。実際に購入できた方の中には、家族と来店した際に購入できたという報告もあります。
希望するモデルを絞って来店することも、純粋な購入意欲を示す上で効果的です。複数のモデルに興味を示すよりも、特定のモデルへの強い思い入れを伝える方が、購入につながりやすい傾向にあります。
購入意欲を伝える際は、投資や転売目的ではなく、実際に使用する意思があることを示すことが大切です。正規店では、そのような純粋な購入者を優先する傾向にあります。
従業員との会話を通じて、時計への興味や知識を自然に伝えることで、より信頼関係を深めることができます。
並行輸入店での購入を視野に入れる
並行輸入店は、海外から直接買い付けた商品を販売しており、正規店と比べて比較的入手しやすい傾向にあります。ただし、外箱や紙袋が付属していないこともあり、保証も正規店ほど充実していません。
価格は正規店より安価な場合が多いですが、モデルや在庫状況によって変動します。銀座や中野など、時計専門店が集中するエリアでは、比較的豊富な在庫を見つけられる可能性があります。
並行輸入店を選ぶ際は、信頼できる店舗を慎重に選択することが重要です。偽物のリスクを避けるため、実績のある店舗での購入をおすすめします。
店舗によって取り扱いモデルや価格が異なるため、複数の店舗を比較検討することをおすすめします。特に人気モデルは在庫状況が流動的なため、定期的なチェックが必要です。
並行輸入店では、正規店では見つけにくい希少モデルに出会える可能性もあります。
信頼できる中古店での購入を検討する
中古市場では、新品では入手困難なモデルも比較的見つけやすい傾向にあります。ただし、偽物のリスクを避けるため、信頼できる専門店での購入が推奨されます。
中古品の状態は様々で、オーバーホールや新品仕上げなどのメンテナンスが施された商品も多く存在します。購入前に状態をしっかり確認することが重要です。
中古市場の相場は需要と供給のバランスにより変動します。特に人気モデルは定価以上で取引されることが多く、タイミングを見計らった購入が必要です。
中古店選びでは、実績や評判を重視することをおすすめします。時計専門店は商品知識が豊富で、詳しいアドバイスを得られる可能性があります。
販売店によって保証内容が異なるため、購入前に確認することが重要です。
ターコイズブルー文字盤は特に入手困難
ターコイズブルー文字盤は、2020年の発売以降、特に人気の高いモデルとなっています。41mmモデルは2022年に廃盤となり、36mmモデルの需要がさらに高まっています。
正規店での定価が874,500円(税込)に対し、参考買取価格が2,458,500円(税込)と約3倍の価格で取引されており、その人気の高さが窺えます。
デイトナよりも入荷が少なく、購入が難しいとされています。正規店の従業員からも「デイトナより難しい」との声が上がっています。
製造が難しいという技術的な要因もあり、生産数が限られています。今後も入手困難な状況が続くと予想されています。
ターコイズブルーの文字盤は、写真映えの良さも人気の理由の一つとなっています。
セレブレーションモチーフも人気で在庫が少ない
セレブレーションモチーフは、ターコイズをベースに、様々なカラーのドット柄を組み合わせた特別なデザインです。定価918,500円(税込)に対し、参考買取価格は3,096,500円(税込)と、3倍以上の価格で取引されています。
独特なデザインと希少性から、コレクターからの需要も高く、入手が極めて困難な状況が続いています。正規店での入手には相当の時間と運が必要とされています。
特別感のあるデザインながら、日常使いもしやすい特徴を持っています。投資価値の面からも注目を集めており、中古市場での価格は上昇傾向にあります。
正規店での購入を希望する場合、他のモデル同様、従業員との信頼関係構築が重要となります。希望を明確に伝え、純粋な購入意欲を示すことが大切です。
入荷数が極めて少ないため、購入のチャンスを逃さないよう、定期的な店舗訪問が推奨されます。
まとめ:オイスターパーペチュアル36が買えない状況はしばらく続く見通し
最後に記事のポイントをまとめます。
- オイスターパーペチュアル36は、職人による手作業生産のため大量生産が困難である
- 2020年以降、コロナの影響で生産体制に遅れが生じている
- 転売対策として、5年以内の同一モデル再購入制限がある
- 身分証明書の提示が必要で、複数本の同時購入も制限されている
- ターコイズブルー文字盤は特に人気が高く、デイトナより入手が困難
- セレブレーションモチーフは定価の3倍以上で取引されている
- 正規店での購入には、従業員との信頼関係構築が重要
- 並行輸入店や信頼できる中古店での購入も選択肢となる
- 頻繁な店舗訪問(ロレックスマラソン)が購入につながりやすい
- 純粋な購入意欲を示すことで、購入のチャンスが広がる
- 電話での在庫確認や予約は不可能で、必ず店舗訪問が必要
- 世界的な需要増加により、供給不足は当面続く見通しである