ゼニスの時計が高騰しています。2024年10月1日からは全モデルで約4%の価格改定が実施され、世界的なインフレや原材料費、輸送コストの高騰、為替変動などが要因とされています。
特に注目すべきは、エル・プリメロを搭載したモデルの価値上昇です。ゼニスの換金率は、正規店購入で35%前後、並行店購入で55%ほどになり、購入先によって大きく変動します。クロノマスターシリーズを中心に、市場での評価が着実に高まっています。
この記事のポイント!
- 2024年10月の価格改定の具体的な内容と背景
- エル・プリメロ搭載モデルの資産価値の実態
- 正規店と並行輸入品の価格差と換金率の違い
- 高騰が続くクロノマスターシリーズの最新価格
ゼニス高騰の真相!価格改定で気になる今後の価値
- 2024年10月から全モデル4%の価格改定を実施
- エル・プリメロ搭載モデルは高い資産価値を維持
- リセール価格は購入先で大きく変動する現状
- 並行輸入品なら換金率55%も期待できる
- クロノマスターシリーズが特に人気急上昇中
- 価格改定後の各モデル最新価格を徹底解説
2024年10月から全モデル4%の価格改定を実施
ゼニスは2024年10月1日より、全モデルで約4%の価格改定を実施することを発表しました。この値上げの背景には、世界的なインフレや原材料費の高騰があります。
公式発表では「企業努力のみでは製品の品質維持と安定供給が困難な状況になった」と説明しています。これは、輸送コストの上昇や為替変動なども大きく影響しているとされています。
価格改定後の具体例として、人気モデルのクロノマスタースポーツ(品番:03.3100.3600/69.M3100)は、現在価格の149万6,000円から156万2,000円に値上がりします。
デファイ スカイライン クロノグラフ(品番:03.9500.3600/51.I001)も、176万円から183万7,000円へと価格が改定されます。
このような価格改定は、高級時計市場全体の傾向を反映したものといえるでしょう。
エル・プリメロ搭載モデルは高い資産価値を維持
エル・プリメロは、1969年にゼニスが開発した世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントです。毎時36,000振動という高速振動を実現し、高い精度を誇ります。
この優れた性能は、他の時計ブランドからも高く評価されています。実際に、ロレックスは1988年から2000年頃まで、デイトナにエル・プリメロを採用していました。
ムーブメントの信頼性は、時計の資産価値を支える重要な要素となっています。エル・プリメロを搭載したモデルは、中古市場でも安定した価格を保っています。
パワーリザーブは50時間を確保しており、実用性も兼ね備えています。近年では、60時間まで延長された新型も登場しています。
最新のエル・プリメロは、10秒で1周するクロノ秒針を採用するなど、さらなる進化を遂げています。
リセール価格は購入先で大きく変動する現状
ゼニスの換金率は、購入先によって大きく異なります。正規店で購入した場合の換金率は約35%前後となっています。
これに対し、並行輸入品として購入した場合は、換金率が55%程度まで上昇します。この差は、正規品と並行輸入品の購入価格の違いに起因しています。
ゼニスは正規品と並行輸入品の価格差が比較的大きいブランドとして知られています。並行輸入品は正規品の約6割程度の価格で購入できることがあります。
資産価値を重視する場合、購入時の価格差を考慮することが重要です。ただし、並行輸入品にはメーカー保証の違いなど、いくつかのデメリットも存在します。
クロノマスターシリーズなどの人気モデルは、特に並行輸入品との価格差が顕著になっています。
並行輸入品なら換金率55%も期待できる
具体的な買取実績を見ると、クロノマスター・シャルルベルモ・トリビュート(03.20416.4061/51.C700)の場合、並行輸入品購入時の換金率は56.2%を記録しています。
同様に、クロノマスター・オープンムーン&サンフェイズ(03.2160.4047/01.M2160)も、並行輸入品なら56.4%の換金率を達成しています。
これらの数値は、2020年から2021年にかけての買取実績に基づいています。現在の市場環境では、さらに異なる結果となる可能性もあります。
特にクロノマスターシリーズは、並行輸入品であっても50%を超える換金率を維持しています。これは、シリーズ全体の資産価値の高さを示しています。
並行輸入品を選択する際は、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。
クロノマスターシリーズが特に人気急上昇中
クロノマスターは、1944年に誕生したゼニスの代表的なシリーズです。エル・プリメロを搭載したモデルが多く、薄いラウンド型のベゼルが特徴です。
このシリーズの特徴的なデザインとして、オープンワークの文字盤があります。ムーブメントの動きを視認できる設計は、機械式時計ファンから高い支持を得ています。
視認性を損なわないよう、時分針の判別のしやすさにも配慮されています。これにより、実用的な使用にも適しています。
ケースサイズも大きすぎず、フォーマルなシーンでも使いやすい設計となっています。この汎用性の高さも、人気上昇の要因の一つといえます。
スポーティさとエレガンスを両立したデザインは、特にビジネスシーンで重宝されています。
価格改定後の各モデル最新価格を徹底解説
クロノマスタースポーツ(03.3100.3600/69.M3100)は、156万2,000円(税込)となります。
デファイ スカイライン クロノグラフ(03.9500.3600/51.I001)は、183万7,000円(税込)に改定されます。
デファイ エクストリーム カーボン(10.9100.9004/22.I200)は、353万1,000円(税込)となっています。
パイロット ビッグデイト フライバック(03.4000.3652/21.I001)は、161万7,000円(税込)に価格改定されます。
その他のモデルも、おおむね4%程度の価格上昇となっています。
知っておきたいゼニス高騰の理由と今後の展望
- 世界的なインフレと原材料費高騰が主な要因
- エルプリメロは他ブランドも採用する実力派
- ロレックスデイトナにも搭載された信頼性
- スポーティかつエレガントなデザイン性の評価
- 30代以上のビジネスマンを中心に支持拡大
- まとめ:ゼニス高騰は品質と実力に裏付けられた結果
世界的なインフレと原材料費高騰が主な要因
ゼニスは公式発表で「企業努力のみでは製品の品質維持と安定供給が困難な状況になった」と説明しています。この背景には、世界的なインフレ傾向があります。
特に原材料費の高騰は、時計製造に大きな影響を与えています。さらに、輸送コストの上昇も価格改定の要因となっています。
為替変動も価格設定に影響を与える重要な要素です。ゼニスはスイスの時計メーカーであり、国際的な取引が必要不可欠です。
このような経済環境の変化に対応するため、2024年10月1日より全モデルで約4%の価格改定を実施することになりました。
価格改定は、製品の品質維持と安定供給を継続するための必要な措置といえます。
エルプリメロは他ブランドも採用する実力派
エル・プリメロは、ゼニスが1969年に開発した世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントです。毎時36,000振動という高速振動を実現し、高精度な計測を可能にしています。
このムーブメントの優れた性能は、ルイヴィトン、タグ・ホイヤー、ブルガリなど、他の有名ブランドでも採用されています。各ブランドは独自の名称を付けて使用しています。
パネライは、エル・プリメロ搭載モデルを特別な仕様として、シースルーバックで提供していました。これは、このムーブメントの価値の高さを示す一例です。
さらに、2019年には「エルプリメロ2」と呼ばれる進化型が登場し、パワーリザーブが60時間にアップしました。
10秒で1周するクロノ秒針を採用するなど、革新的な機能も追加されています。
ロレックスデイトナにも搭載された信頼性
エル・プリメロは、ロレックスのデイトナにも採用された実績があります。1988年から2000年頃まで、デイトナの心臓部として使用されていました。
自社製ムーブメントにこだわるロレックスが、外部のムーブメントを採用したことは極めて異例でした。これは、エル・プリメロの信頼性の高さを示す重要な証左となっています。
ロレックスによる採用は、エル・プリメロの技術的優位性を証明する出来事となりました。時計業界でも、この事実は広く認知されています。
エル・プリメロの採用期間中、デイトナは高い評価を得ていました。現在でも、この時期のデイトナは、コレクターズアイテムとして人気があります。
この時期の成功は、ゼニスの技術力への信頼を大きく高めることになりました。
スポーティかつエレガントなデザイン性の評価
ゼニスの時計は、オープンワークという特徴的なデザインが特徴です。文字盤の一部をくり抜き、ムーブメントの動きを見せる設計が採用されています。
しかし、単にムーブメントを見せるだけでなく、時分針の視認性も確保されています。これにより、実用的な使用にも適した設計となっています。
ケースサイズも大きすぎない設計で、フォーマルなシーンでも違和感なく使用できます。クラシックでシンプルなデザインも、多くのファンから支持されています。
特にクロノマスターシリーズは、スポーティさとエレガンスのバランスが取れており、ビジネスシーンでの使用に適しています。
文字盤のスケルトン加工により、機械式ムーブメントの複雑な構造や動きを楽しむことができます。
30代以上のビジネスマンを中心に支持拡大
ゼニスの支持層は、主に30代以上となっています。社会的地位が上がり、人生経験が豊富な年齢層に特に支持されています。
芸能人では、大野智氏がヘリテージウルトラシンを、城田優氏がエル・プリメロを、山田孝之氏がデファイを、谷原章介氏がエル・プリメロクロノマスターを愛用しています。
モータースポーツ界でも知名度が高く、「エクストリームE」の公式計時パートナーを務めています。砂漠などを舞台にするモータースポーツでの採用は、耐久性への信頼を示しています。
時計好きからは「ツウ」な時計として認識されており、商業的ではなく技術寄りのブランドとして評価されています。
技術力と伝統を重視する層からの支持が特に強くなっています。
まとめ:ゼニス高騰は品質と実力に裏付けられた結果
最後に記事のポイントをまとめます。
- 2024年10月より全モデルで約4%の価格改定を実施
- 世界的なインフレ、原材料費高騰が主な要因
- エル・プリメロは世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント
- 毎時36,000振動の高速振動を実現
- ロレックスデイトナにも採用された高い信頼性
- 正規店購入時の換金率は約35%
- 並行輸入品購入時は換金率55%も期待できる
- クロノマスターシリーズが特に高い資産価値を維持
- オープンワークデザインで機械式の魅力を表現
- 30代以上のビジネスマンを中心に支持を獲得
- モータースポーツでの採用で耐久性も証明
- 2019年の新型エルプリメロでさらなる進化を実現